ひとまず首は繋がった件。
2020年も半分が終わり、暦は7月へと変わった。
梅雨はいまだ明けず、ここ山口の天気予報も不安定だ。
実はまだ山口にいる。
山口で夏を迎えることはもうないだろうと覚悟していたが、結果的には会社に居続けることになった。
正直、この6月は結構しんどかった。
わざわざ設けられた話し合いの場はさることながら、やはり拒絶される危機感というのは気持ちの良いものではない。
表向きはどっちでも良いとは思っていた…いや、そう思い込むようにしていたが精神的にはかなり不安定になっていたように思う。
月初めこそは、いっそ山口近辺を観光しまくろうと思い、休日に大分や島根まで遠出したりもしたが、途中からばかばかしくなって部屋で眠り続けた。
間の悪いことに、山口でできた友人とも連絡がとれなくなり、完全にぼっち状態になってしまった。
何回かの話し合いを経て、なんとか働き続けることが許されたわけだが、同時に地元に帰りたい欲が高まったのも事実だ。
やっぱり家族も友達もおらず、ずっと一人で日々を過ごすのは辛い。
改めて思ったけど、一人暮らしは向いてない。
集団行動は嫌いだけど、ひとりぼっちはもっと嫌なのである。
とはいえ、今帰ってもコロナ禍のせいで仕事は見つからないだろうし、スキル不足で自分のしたいことができないのが現実だ。
将来の自分のため、ここは我慢して頑張るべきなのだろう。
今月からプログラミングの勉強を始めた。自分の夢のためだ。
向き不向きは分からないし、どこまでやれるか分からないけれど、少しでもスキルアップできるよう続けたいと思う。
山口生活が終わるかもしれない件。
6月に入り、早くも2020年の上半期が終わろうとしている。
昼間にもなると気温は30度近くまで上がり蒸し暑さを感じるようになってきた。
一方、年始から続くコロナ禍でいまも世間は混乱の渦中にいる。
外出しようにも感染の恐怖や世間の目が気になってしまい、気持ちよく出掛けられない。
そんなこんなで、5月はGWを挟んで緊急事態宣言が発令されたこともあり、かなり鬱屈とした時間を過ごした。
一応、山口で知り合った人と山登りに行ったり、ひとり萩へ日帰り旅に出かけたりして気分転換をすることもあった。
しかし、閉塞的な状況に影響されてか、なんとなく気分が晴れることなく病的なほど無気力状態に陥ってしまった。
たいして辛いこともないが、楽しいこともない…。
そんな生ける屍状態で過ごした一か月だったわけだが、いま考えれば嵐の前の静けさだったのかもしれない。
平和ってつまらないけど、やっぱり大事だ。
いま勤めている会社の決算月は6月なのだが、そのタイミングで自分をクビにするかどうかを決めると以前言われたことを前の記事に書いた。
それを受けてがむしゃらに頑張った…ってことはないけど、自分なりには多少は前向きに努力をしたように思う。
仕事には積極的に取り組んだほうだと思うし、他の社員さんにも気を配るようになった気がする。
少なくとも仕事には真面目に取り組んでいるのだし、これで辞めろとか言われたら潔く去るしかない。
そんなことを考えつつ、あるいは漫然と過ぎる毎日の中でそんな話があったことすら忘れて、5月が過ぎていった。
そして、運命の6月。
努力が足りなかったのか、朝礼で改めてクビ宣告された。公開処刑である。
あー、もう好きにしてーって感じだ。
あいにくご所望に沿えなかったらしい。
根がネガティブなせいもあるのだろうけれど、到底居続けられる気がしない。
山口での生活が名残惜しいというわけではないけれど、拒絶されたらさすがに少し凹む。
疎まれることには慣れてるっちゃ慣れてるけども、自分が撒いた種でもあるわけだし自業自得である点は否めないか…。
まあ仕方がない。
いつか辞める気でいたのは事実なので、自分から切り出す手間が省けて楽だと思おう。そう思うしかない。
前の職場が1年半しか勤めていないので、3年くらいは働ければと思っていたが非常に残念だ。
こちらだって、クビクビ言われながら気持ちよく働けるほど心が広いわけではない。
怒られるのが嫌で真面目に働いてるだけだから、できなくもないけど。
とはいえ、求められていないのに居続けることはできない。
いずれは辞める気でいた以上、お互いにそのほうがいいのかもしれないし。
実際、感覚的に自分という存在に居続けてほしいと思っている人は社内でいないだろうなとは思う。
それはもちろん、自分自身が他の社員と積極的に関わる努力をあまりしなかったというのが原因だろう。
だから、たとえ嫌われてはいないまでも少なくとも好意は抱かれてはいまい。要は無関心。
好きの反対は嫌いではなく、無関心だという話もあるけれど、個人的には嫌われるより無関心の方がいい。
±0なわけやし。赤字になるよりは良いんじゃなかろうか。
なんにせよ、こうなってしまった以上は残り少ない山口生活をエンジョイするしかない。
さあ、休日が忙しくなってきた!
制約があるからこそ、日々の生活に張りが出てくるというものだ。
今月の休日はあとたったの8日。
月末いっぱいまで居るかどうかもわからないので、可能な限り山口ライフを楽しみたいと思う。
もう、破れかぶれである。
26歳の誕生日を迎えて。
誕生日がきた。
もとから年齢を重ねることに喜びなんて感じたことはないけれど、この歳になると負の感情が混ざってくる。
去年は誕生日がGWの初日と被っていて、そのまま友人と九州一周旅行に出かけたものだが今年は違う。
GWは例年通りの長さだし、何よりコロナウイルスのせいで出掛けることもままならない。
ひとりぼっちで誕生日を迎えて、ひとりぼっちでいつも通りのご飯を自分で作り食べる。
少し悲しく寂しい誕生日ではあるけれど、それでも何人かの友人がLINEでお祝いメッセージをくれるのは、やはり嬉しい。
先日、山口で知り合った友人と山へ登りに行った。
最近、ほとんどお喋りらしいお喋りをしていなかったので久しぶりに息抜きができたように思う。
ただ、それと同時に人との話し方が少し分からなくなっている自分を感じた。
しばしばあることだし、大して気にするようなことではないのかも知れない。
けれど、少しずつ前以上に人付き合いが下手くそになってしまっているのかな、なんてことを考えてしまう。
仕事は相変わらずだ。
自分のやるべき事に関しては、それなりに真面目にやっているつもりだが、みんなはそれに満足はしてくれていないらしい。
少し前にも、クビにするか否か考え中だみたいなことを言われた。
正直、失礼な話だと思う。
なんだかんだ言っても、それ相応にひたむきに働いているというのに。
しかし、言いたいことが分からない訳でもない。
みんなは気配り目配りする人間を求めているらしいけど、自分はそれには応えていないし、応えようとする努力もあまりしていない。
だから、きっと仕方のないことだ。
けど、そんな風に原因が分かっているのに頑なに拒んでしまうのは我ながらどうかしてる。
思えば昔から集団行動は苦手だったように思う。
幼稚園とかで行うダンスやお遊戯の時間は、なんだか恥ずかしいやら照れくさいやらアホくさいやらで真面目に取り組んでいなかった記憶がある。
きっとその時点から、協調性の欠落した人間性が育まれてきたのだと思う。
一方で、そんな歳から集団行動に対して本能的な嫌悪を覚えていたのだとしたら、それはそれで仕方のないことではないかとも思う。
根本的にそういう人間なのだから、今さら人付き合いの重要性を説かれたと言って、「はい、そうですか」と付き従えられるわけがない。
本当にただの言い訳に過ぎないのかもしれないけど、これほどまでに集団というものに対して苛立ちを覚えてしまう以上、それが自分という人間の本質なのではないかという気もしてくる。
思いやりだの分かり合いだの、偽善的で欺瞞的でお為ごかしな美辞麗句にしか正直きこえない。
そうは言いつつも、徹底してそう言い切れない自分もいるのが辛いところだ。
要領が良ければまだしも不器用だし、孤独だってそこまで好きではない。
自分ほど「ヤマアラシのジレンマ」状態になっている人間もそうそういないんじゃないかと思う。
山口に来て、一年と少し。
いつまでいるのか、或いはいられるのか分からない。
その判断を、会社の決算月である6月にすると言われた。
どんな結果になろうと素直に受け止めるつもりだ。
それが自分の振舞いの責任だし、ある意味では自分の信念を曲げなかったことへの勝利だと言えるかもしれない。
ただ単に強情で傲慢で捻くれているだけに過ぎないのだろうけど、自分にだって譲れないものはある。
26歳がどんな年になるか想像もつかないし、あまり良いイメージは湧かないけど、いまやれる事をやって新しい未来を掴み取れたらいいな、なんてことを思う。
人付き合いの方法がさっぱり分からないけど、今年こそは自分なりにしっくりくるやり方を見つけたいものだ。
4月も終わり。
今月は、伯母とタケノコ掘りやワラビ取りに行った記憶くらいしかない。あとはつまらない花見会とTSUTAYAに行ったくらいか。
コロナウイルスにより出かけられない状態ではあるが、じきに始まるGWは有意義に過ごしたい。
山口のネコ島、祝島に行ってみた。
暖かくなってくると、どこかへ遊びに行きたい欲が出てくる。
そんな思いを抱きながら、近場の面白そうな観光地をネット検索していると、祝島という小さな離島を見つけた。
祝島は上関町にあって、自分がいま住んでいる山口市からは少し遠い。船便もわりと少ないので、交通面においては不便な印象だ。
しかし、猫島という異名を持つほどに島内には猫がたくさんいるらしい。
特徴的な練塀や棚田もあるとのことなので、一度行ってみる価値はありそうだ。
名前的になんか、おめでたい感じがするし。
そこで以前、津和野へ一緒に行ったことのあるカメラ女子を誘って行ってみることにした。
ダメ元だったが意外にもスムーズに了承を得ることができた。
良かったー。断られたらちょっと泣いちゃうところだった。
祝島に上陸
祝島に行くには、柳生港または室津港から乗船するという大まかに2つのアクセス方法がある。
柳生港からだと帰りの便の都合上2時間しか祝島に滞在できないので、今回は室津港から乗船することにした。
室津港までは車で行ったのだが、助手席に女の子を乗せてドライブをするのは初めての経験。
なんだかドキドキするなあ。
そんなキモい考えを悟られないよう気をつけつつ、片道2時間の道のりを運転する。
彼女とは3か月ぶりに会ったので、道中お互いの近況を話したり、趣味の話なんかをした。
しかし、そんな風に浮かれ気分で運転していたせいか、室津港に着く頃には乗船時間ギリギリ。
車を停め駆け足で港へ向かい、なんとか船に乗り込むことができた。
乗船券を買う時間もなかったので、特別に船内で支払いを済ます。
…なんか、カッコ悪い感じになっちゃったな。
なんだか疲れたし、前日の夜もカラオケに行き体力を使っていたので船内で仮眠を取ることにした。
ドライブデートに浮かれる一方で、我ながら緊張感のないやつだなと思う。だって、眠かったんやもん。
片道40分程で祝島に到着。
うたた寝していたせいか、思いのほか早く着いた。
石積みの練塀
祝島に上陸すると、予想以上に寒風が吹き荒んでいた。
3月も中旬。ある程度暖かいと踏んでいたが、まあまあの寒さだ。
寒の戻りってやつかな。
とにもかくにも、港町を散策。
街は小さな離島にありがちな狭い路地で構成されており、平地は少なく坂が多い。
船着場で得た地図を片手に、ぐねぐね曲がりくねった路地を抜けまずは見晴らしのよい高台へと登ってみた。
うーん…なんとも言いづらい眺め。
場所を変えて、より良い映えスポットを探す。
しばらく歩いていると、寒桜を見つけた。風は相変わらず冷たいが、ほんの少し春の訪れを感じた。
街を歩いていると、そこかしこで祝島独特の塀を見かける。
石と土や漆喰を固めた塀で、けっこう珍しいらしい。
Wikipediaによると、他の場所では韓国の済州島くらいにしか残っていないのだそうだ。
若干、南国風にも思えるこの練塀は本当に特徴的で、エキゾチックな雰囲気を街に漂わせている。
迷路のような分かりにくい路地も相まって、非日常さやファンタジーさを感じさせる。
お目当てのネコは寒いせいか、あまり見つからない。
見つけたとしても警戒心が高く、すぐに逃げてしまう。
練塀の他にこれといった見どころを見つけられなかったので、近くの高台にあった神社や街中を意味もなくぶらついた。
そうこうしているうちに昼時になったので、「古泉」という食事処で昼食を取ることにした。
ここにたどり着くまでが、また大変。
特に目印があるわけでもないので、なんかのダンジョンに迷い込んだのかってレベルで彷徨った。
何故か鍵がしまっていたのでベルを鳴らし店内に入ると、畳が敷いてある古民家風のお店だった。
店主もご年配の男性で、おじいちゃん家に来たようなノスタルジックな雰囲気だ。
窓際の席に座り、自分は「とりから甘酢あんかけ定食」を、カメラ女子は「とりのからあげ定食」を注文した。
写真を撮り忘れたので、気づいた時に余っていた豆腐だけ撮影。
唐揚げは結構ボリューミーで、会計時に店主さんが「よく食べきったねえ」と言っていたので残してしまう人もいるのかもしれない。
ちなみに、写真の豆腐はカメラ女子が食べきれなかったもので、代わりに食べてあげた。
定食には豆腐のほかに味噌汁も付いていた。650円という料金も、量のわりにリーズナブルだ。
店先からは桜の木が植えられた庭を眺めることができた。
あいにくまだ咲いていなかったが、満開の時期にはきっと綺麗な光景を愛でながら食事を楽しめるんだろうと思う。
平さんの石積み棚田
店を出るとネコがたくさん出てきた。
店で休んでいる間に、多少天候が回復したおかげかもしれない。
少し怖がりなところもあるが、ゆっくり手を伸ばしてやるとネコらしく体を擦り付けてくる。
いままで、あまりネコとの接点がなかったので、いまいち触れ合い方が分からない。
家でネコを飼っているというカメラ女子に愛で方を教わりつつネコと戯れた。
しばらくネコと触れ合ったあと、港町から徒歩で1時間ほどの距離にある棚田に向かうことにした。
平田さんという方が親子で長年かけて作り上げた石垣の棚田らしく、祝島の観光名所の一つらしい。
車一台倒れるかどうかの狭い山道を通って、所々で風景を写真に収めていく。
棚田は祝島の南側にあり、先ほどまでの北風は吹いて来ないので、一転穏やかな気候だ。
坂道もおおいので、少し汗ばんできた。
道は崖の上のような所を通っており、かなりの傾斜がある岸壁に沿ってビワの木がたくさん植えられている。
先ほどの港町を見た限り年配の方が多い印象を受けたのだが、これらの木を手入れするのは大変な作業だろうなと感じた。
取り留めのない会話をカメラ女子としながら歩みを進めていると、ようやく棚田が見えてきた。
それまでの道中でも棚田は見かけていたので、それらを少しデカくしただけだろうと思っていたが、予想以上に大きかった。
もはや、城と言ってもいい。
10メートル近い高さの石垣が山の斜面に沿うようにそびえ立っており、その中央部分に黒色の倉庫が建てられている。
近くに寄ると倉庫の外壁は表面は焼かれている。
強度を上げるためにわざとそうしているのだろう。
中を覗いてみてみると囲炉裏が設置されていた。
仕事終わりに茶を沸かして飲んだり暖を取っていたりしていたのかもしれない。
棚田の上からは瀬戸内海が見渡せ、のどかな雰囲気が辺りを包んでいる。
世の中の忙しない情報化社会から切り離されたような、のんびりとした時間が流れていた。
しばらく写真を撮ったりぼんやりと景色を眺めて、港の集落に戻ることにした。
帰る途中、野性なのか放し飼いなのか山の中を彷徨いているチャボや、何の見せしめか木に吊り下げられているカラスを見つけた。
石豆腐を手に入れた。
港の集落に戻ってきた。
未だこちら側は北風が強く吹き、少し寒い。
乗船時間まで時間があったので、喫茶店に入り一服することにした。
それぞれコーヒーやカフェラテを注文。
道中で散々カメラ女子と会話していたので、特に話す話題が見つからない。
机の上に据え置きしてあった絵本を見たりスマホを弄りつつ一言二言だけ話す状態を続けていると、店員さんが気を遣わせてか話し掛けてきた。
祝島の見所や名物について話を聞いたり逆に尋ねたりした。
基本的に自分は人見知りだが、話しかけられたら話せる方だ。相手が赤の他人ということもあるのかも知れないけど。
そのおかげで、「こっこう」という名のキウイの原種を焼酎に漬けた梅酒みたいなのを味見させてもらった。
けっこう美味しい。
近くに石豆腐というものを売っている店があるということなので、行ってみることにした。
石豆腐とは、にがりではなく海水で固めた豆腐で、木綿豆腐以上にガッチリとしているらしい。
その固さから、煮物に入れても煮崩れしないとのこと。
祝島の名物、石豆腐が買える店を喫茶店の店主に教えてもらい向かった。
気さくなおじさんが2人用に石豆腐を切り分けてくれた。
せっかく来たのだから、名物を土産として買って帰りたいしね。
おすすめの食べ方も教わった。
猫との戯れ…島を離れる
石豆腐を購入し、船着場に向かうべく海岸沿いの道を歩いていると猫がたくさんいた。
釣り人に慣れているせいだろうか。
今までの猫と比べると人懐っこい。
首もとを撫でてあげると、気持ちよさそうに目を細めている。
カメラ女子と2人で猫を撫でていると、自ずと穏やかな気持ちになっていく。
最後の最後で、猫島らしいことをして船着場へと向かった。
名物の石豆腐を手に入れられたし大満足だ。
船着場に鶴瓶と又吉のサインが飾られていた。
旅の終わりに
無事に室津港まで戻ってきた。
再び車で2時間をかけて、帰路につく。
カメラ女子もどちらかというと人見知りする方みたいなので、当初は表面的な印象だったが、さすがに素の状態で話してくれるようになったっぽい。
方言とかが所々に出てるし。
高校の時の変な先生の話なんかをしつつ笑い合った。
途中、長めのトンネルに入った時フロントガラスが曇り前が全く見えないというアクシデントがあった。
お互いかなりパニックになったが、吊り橋効果で何かが芽生えたとか芽生えなかったとか…。いや、ないやろな。たぶん。
特にほかに何かが起こることもなく、彼女の家の最寄駅まで送り届けてあげた。
よく分からんけど、これでいいんよね。
友達として遊びに行ったのだから、変な事を期待したり求めたりするのは違うんだろうし。
社交辞令かどうかは定かではないが、また行こうという話をして別れた。
まあ、今回の旅は普通に良かったと思う。
小さな島にしては、祝島は観光資源も名物も豊富な方だと感じた。
また来るかどうかは不明だが、都会での生活に疲れたときは落ち着きを取り戻すのにおすすめだ。
猫もいるし、いい意味で何も無いし、いわばセラピー島。
それが祝島だと、そう思った。
島の形もハート型してるらしいし、カップルが気まぐれに遊びに来るには良いのかも。
コンビニはないので、トイレが近い人や便利さを気にするひとは要注意ってことで。
一人暮らしを始めて1年が経った件。
季節は弥生。
寒さの中にも少しずつ春の訪れを感じるようになって来た。
少し前に「山口に来て1年が経った件。」という記事を書いたが、一人暮らしの件もあるし、もう少しだけ綴ってみる。
結論から言うと、自分には一人暮らしは向いてないと感じた。
人嫌いの自分ではあるが、元来寂しがり屋なので、はっきり言って一人暮らしが楽しいと思ったことは一度もない。
休みの日はほとんど寝てばかりで、たまに人と話すことがあると、仕舞いに喉が痛くなってくる。自分の場合、一人暮らしをしていると声帯が退化するらしい。
加えて、以前の職場では1週間が2週間に思えるほど休みが待ち遠しく辛い毎日を送っていたが、今はわりとすぐに休みがくる気がする。
それは良いことなのだが、何も予定を立てていないときなんかは、退屈な土日が来ることを考えて少し憂鬱になっている自分すらいる。
特に、この間みたいに旅行に出掛けた後なんかは次の楽しみが無くて、ひたすら無意味に寝続けたりしてしまう。
今日も一日の半分は寝ている気がする。
徒然なるままに、どうしようもないことを綴ってみたが、なんだかんだ言ってまだ暫くは山口にいそうな感じだ。
クビにでもならない限り、あと数年はいるんじゃないかと思う。たぶん。
もうじき山口で2度目の春を迎えるわけだが、去年と比べると少しは状況が違う。
ジモティをきっかけに人脈も広がりつつあるし、行動力も向上したように思う。
一人でいると辛いことは多いし、落ち込んだ日なんかはいつまでもその暗い感情を持て余してしまうが、適度に他人と会って良い刺激を受けたいものだ。
そのうちに、何かが変わってきたり得るものも出てきたりするのかもしれない。
前職についていた頃、無性に一人暮らしをしたいと思ったことがあった。
人付き合いに疲れて、友達も家族もいない、知り合い皆無の山奥に逃げ込みたいと思った。
でも、やはりそれは無理だったのだろうなと思う。
今でもたまに誰とも関わりたくないと考える日はあるが、やはり人恋しくなる。
親戚が近くにいる今の状況でもこんな状態なのだから、きっと完全な一人ぼっちになると多分病む。
自分が傷つかないために、人と距離をとり自分の殻に閉じこもっていたいものだが、それもそう簡単にはいかない。
退屈なのを理由に行動力や活動範囲が広がったのは山口に来た成果なのだと言えよう。
とか、言いつつ今日も家に引きこもっているわけだが。
何にせよ、この春で2年目の山口。
思い起こせば一年前、ワーキングホリデーだと思おうと意思を固めて山口行きを決めたのだ。
まだ行っていない観光地があるし、近隣の県にもまだまだ行ってみたい。
ジモティとかを使って更なる友人を募りつつ、引き続き山口ライフを楽しんでいこうと思う。
台湾の友達に会ってきた。2
台湾旅行2日目 2/23
今日はこの旅の大本命、台湾の友人に会う予定だ。
相部屋になった中国系の女の子に別れを告げ、足早にホテルを出た。
久しぶりに友達に会うことを考えるとなんだかドキドキして、あまり寝られなかった。
雙連朝市を訪ねてみた。
まずは朝ごはん。台湾で朝食の定番らしい豆乳スープ、豆漿を食べることにした。
せっかくなので、台北駅近くのホテルから歩いて20分ほどで着く雙連朝市に向かった。
地下道をてくてく歩いていき、地上に出るとさっそく周囲から焼き魚のような匂いが漂ってきた。
目の前には一本の小径を取り囲むように多数の屋台が立ち並び、果物や海産物をはじめとした商品が所狭しと陳列されている。
道は賑わい、地元民はもちろん観光客など多くの人々が辺りを行き交う。
朝市の最寄り駅、雙連駅のすぐ近くで豆漿が有名な店を発見したので、そのまま入店した。
今回、注文したのは鹹豆漿。
塩味の豆漿だ。甘いやつもあるらしい。
ここの店員のおばちゃんも日本人に慣れているらしく、パパッと注文を取り料理を持ってきてくれた。
ラー油が掛かっていて、けっこう辛い。
でも、味はわりと好きだ。朝から刺激物はつらいが、流動食なのでラー油を避けて食べれば胃には優しそうだ。まあまあ美味しい。
店はかなりの賑わいをみせ客の回転数も早いので、ちゃちゃっと食べて店を出ることにした。
朝市をぶらついていると寺を見つけた。
たしか学業の神様が祀られているんだっけか。菅原道真みたいな感じ?
参拝方法があるので、線香を5つほどもらって見様見真似で仏様に手を合わせる。
やはり日本の寺と比べるとかなり派手だ。
屋根の上を見ると、日本昔話のオープニングみたいに人が龍の上に乗った装飾がある。
お堂の中で始まった読経も、日本のそれと比べて少しポップな気がする。
朝市の通りを抜けて、友達との待合場所である士林駅に向かうべく隣の民権西路站から電車に乗った。
故宮博物院を見学してみた。
朝市に寄ったせいで待合せ時間の遅刻を心配したが、無事に予定時刻前に到着。
ルーターを持っていないので通信に関しても不安だったが、駅のwifiが使えたのでちゃんと連絡を取り合うことができた。台湾のwifi環境は便利だ。
今回会う友人は女の子。
というか、台湾の友人は3人ほどいるのだが全員女の子だ。
普段、女の子と待ち合わせることなんて無いから緊張する。わりと可愛い子やし。
彼女と会うのは実に4年半ぶり。
密かな恋心のようなものを抱いている自分としては、待ちに待った再会といった感じだ。
待つこと15分。
マスク姿の女の子が話しかけてきた。
「久しぶりー」
流暢な日本語を話す彼女はまさしく例の友達だ。変わってないなー。
開口一番、待合せ場所を間違えたと言ってきた。その天然ぶりがまた可愛い。
はやる気持ちを抑えつつ、駅近くのバス停へと向かう。
彼女と一緒に故宮博物院に行く約束をしていたので、そこからバスに乗った。
久しぶりの再会で緊張してしまうことも考えたが意外とそんな事はなく、いま何をしているのかという話を互いにする。
やっぱ自然体で話せるからこそ友達よな。
「一緒に過ごした時間の多さは関係ナッシィング」ってONE PIECEのボンクレーも言ってた。
彼女はいま秘書をしているらしい。
天然で大人しい彼女にしては予想外の仕事に就いているなという印象を受けたが、意外にも仕事はできる子なのかもしれない。すごいなぁ。
そんなふうに取り留めのない話をしているうちに故宮博物院に到着。
荷物を受付に預けさっそく入館した。
世界三大博物館の一つに数えられる故宮博物院。さすがにでかい、広い。
じっくり観ていたら一日が終わりそうだ。
昼からはもう一人の友人に会う予定なので2時間ほどで館内を周ることにした。
コロナウイルスの影響で、館内は人が少なめ。
一緒に来ている女の子(モリさん)によると、いつもは中国人とかでごった返しているらしい。ある意味ラッキーだ。
これは何なんやろねー、とか言いながら館内を巡る。
時折、展示物とは全く関係ない話をしつつ彼女との博物館デートを楽しむ。
いやー、台湾旅行を強行した甲斐があったなあ。
館内を巡っていると有名な展示品を見つけた。
豚の角煮である。
予想以上にこじんまりとしているが、造形は素晴らしく本当に角煮に見える。
普通に美味しそう。
多少、人が群がってはいたが十数人しかいないので間を縫ってささっと撮影。
普段はもっと混んでいるのだろうな。
残念ながら白菜は出張中で観ることができなかった。
それでも、人が少ないおかげでたった2時間ほどで館内のほとんどを観てまわれたので大満足だ。
あと、意外に日本人が多かった。
もう一人の友人とも再会。
再びバスやら電車やらに乗って、もう一人の友人との待合せ場所へと向かう。
その道中でもモリさんとの会話を楽しむ。いま飼っている犬の動画なんかをみせてもらった。
黒い柴犬みたいに見えるけど、台湾の犬らしい。
たしかミルとかいう名前だったかな。台湾ではよくある名前とのこと。
少し踏み込んで恋愛についての話を聞いてみる。
今のところ彼氏いない歴=年齢(26歳)らしく、少し安心した。というか、自分もなんだけど。
ちなみにモリさんは自分の一つ歳上だ。
しかし、今はそもそも恋愛に関して興味がないらしい。うーん、それはちょっと望み薄というか辛いな。
また日本に行きたいと言っているので、今後に期待するしかない。
そうこうしているうちに、待合せ場所に到着。
もう一人の友人、カリカリさんと合流した。
カリカリさんはすごくサバサバしてて、話すと面白い。
出会って早々、先週ポテチを2袋も食べて顔にニキビができまくってるという話をしてきた。仮にも女の子なのに、乙女っ気なさ過ぎやろ(笑)。
温かいとはいえ、2月なのにサンダル履いてるし。
モリさんもそうなのだけど、化粧をしているようには見えない。
その素朴さが良いと思う。
台湾人でもオシャレに気を付けている人はいると思うけどね。あるいは、男として見られていない説。
少し辺りをぶらぶらする。
しばらくして、モリさんが家族から買い出しを頼まれているらしく一度別れると言ってきた。
そんなあ…。
かなり残念だが、仕方がない。
駅へと向かうモリさんを見送り、カリカリさんと自分は台北へと戻ることにした。
見送る瞬間、モリさんが電柱にぶつかりかけた。可愛いなあ。
台北市内を散策。
まだ大学院生をしているらしく、次年度から働き始めるらしい。サロン系の会社らしい。
モリさんはあまり自分から話してくれないので、こちらから話題を振らないと会話が始まりにくいのだが、カリカリさんは真逆。
一人で延々と話す。
最初こそ良いのだけど、次第にこっちが疲れてくる。
いや、まあ別にいいんだけど。
バスを降り、街を散策。
約100年前の建物があったり、南国風の通りがあったりと一観光地になっているようだ。
カリカリさんから大学構内の簡単な紹介を受けつつ歩き回っていると疲れてきたので、池の湖畔にあったベンチで休むことにした。荷物重いし。
広いキャンパスは、もはや公園化していて子供たちが元気に遊んでいる。
ガチョウなんかも我が物顔で道を歩き、それを見ながらカリカリさんと談笑する。
カリカリさんがチーズの入ったパンをくれたので食べてみる。
…胃にずしっとくるな。
前回、台湾に来た時もそうなのだけど、どうもあまり食が合わないようだ。
昨日からなんとなく胃もたれしてるし、お腹が空かない。
そういう話をカリカリさんからネタにされつつ、まもなくして大学をあとにした。
その後も、街をぶらつきながら本屋さんに入ったり喫茶店でチーズ入りのお茶を飲んだりした。
お茶はお茶として飲みたいと思った。
台湾人は政治の話をすることが多いらしく、台湾の政治事情を教えてもらったり、逆に日本のことについても教えてあげた。
と言っても詳しい訳ではないので、去年の改元について知っていることを話したくらいだ。
そんなふうにしてモリさんの帰りを待ち、今度は西門に向かうことになった。
若者たちで賑わう台湾版新宿とか呼ばれる街らしい。新宿行ったことないからよく知らんけど。
西門をぶらついた。
夕方頃、モリさんと再会。
実に4〜5時間ぶりのモリさん。会いたかったよー。
若者たちでごった返す街を見て周りながら目的もなくぶらつく。
ストリート・パフォーマンスなんかを傍目に、あたりの店を物色。
昨日、桃園空港に着いたときお土産の引換券をもらっていたことを思い出したので、モリさんたちに協力してもらいながら当該の店の探すことになった。
わりと近いらしい。
マップとかを駆使しつつ無事に店に到着。
店員さんに引換券を渡しお菓子をもらう。台湾土産の定番、パイナップルケーキかと思ったが違うようだ。
話によると、今日はたくさん引換券を持ってきた客がいたので本来渡すものがなくなってしまったらしい。
貰えさえすれば何でも良い。
タピオカ入りのチョコを試食したりして店を後にした。
その後、カリカリさんの希望で台湾のアニメイトに行ったり近くのスムージー屋さんとかに行った。
本当に台湾は日本のものをバンバン輸入しているんだなあ。
カリカリさんに至っては自分よりも日本のアニメに相当詳しそうだ。
一方で、モリさんはアニメには全く興味がないらしく、ぽけーとしながら店内を巡っている。
ちびまる子ちゃんくらいしか観たことがないらしい。まあ、興味の有無は人それぞれだからね。
モリさんが好きだという野球なんかは、逆にこっちは全然分からんし。
そんなふうに1時間ほど街を散策。
明日はモリさんは仕事があるというので、そろそろ家に帰るらしい。
えー…もう少し一緒にいたかったな。
そんなことなら一緒に買い出しに付いていくんだった。めっちゃ後悔。
とは言え、いまさら後の祭り。
写真だけ撮ってお別れすることになった。
コロナウイルスが流行っているのでマスクをして撮影。
いや、これはネタ。あとでマスクを外して撮り直した。
手前に映っているのがカリカリさんで、奥にいるのがモリさん。自分は相変わらずぬぼっとした佇まいだな。
かなり名残惜しいが、モリさんとはここでお別れ。
山口で買ってきたお土産のお菓子を渡すと喜んでくれた。
また会える日が来ると信じ、ハイタッチをして別れた。
その後、カリカリさんとぶらつき再開。
特に行くところもないので、意味もなく彷徨きながらニ・ニ八公園とかに行ってカリカリさんの説明を聞いたりした。
小1時間ほど歩き回り疲れてきたし、カリカリさんも2時間かけて家まで帰らないといけないので、そろそろお開きにすることにした。
最後にタピオカ・ミルクティーだけ購入。美味しい。
桃園空港行きの電車に乗るため駅の改札までカリカリさんが見送ってくれた。
カリカリさんともまた会いたいものである。
会ってくれたことと、色々と案内してくれたことに感謝して電車に乗り込んだ。
旅の終わりに。
翌朝8時の飛行機を取っていたので、ホテルは予約せず空港に泊まることにした。
ソファーで仮眠を取り、翌朝チェックインしたあと構内の無料シャワーを浴びた。
さすがの台湾でも夜は少し肌寒く感じた。
それにしても、昨日から豆漿とチーズパンくらいしか食べてないのに全然腹が空かない。
恐るべし台湾フード。
機内食だけもそもそと食べた。
それも、食べてる途中で回収されちゃったし。
さらば台湾、また会う日まで!
コロナウイルスのせいで中止が危ぶまれた今回の台湾旅行だが、無事に行って帰って来られて良かった。
もしかすると、モリさんたちとはもう会えないかと思っていたので会えて本当に良かった。
彼女たちと少しでも会えただけで、この旅に大きな意義があったと言える。
今回の旅で改めて台湾って良いところだなと思った。また来たい。モリさんたちに再び会うためにも。
台湾のお金が予想以上に余ってしまったが、あえて日本円への換金はしなかった。
手数料が勿体無いし、また台湾に来るという誓いでもある。
できればモリさんたちの方から日本に来た時にでも連絡をくれたら嬉しいけど、その点どうだろうか…。
待っていても仕方がないし、自分からまた台湾へ会いに行ける日を夢見て、また仕事なり何なり頑張ろうと思う。
今度会ったときに備えて、中国語を少し勉強してみてもいいかもしれない。
台湾の友達に会ってきた。
令和になって初の天皇誕生日。
2月下旬の連休に台湾に行ってきた。
コロナウイルスの件もあり家族には反対されたが、日本でも感染が拡大しつつあることを考えると、もはやどこにいても一緒だろう。
パスポートの有効期限が切れる前にもう1カ国行きたかったし、久しぶりに台湾の友達に会いたくなったので強行した。
もちろん感染は怖いから、小まめな手洗いとマスクは心がけた。
台湾旅行初日 2/22
台湾に着いたのは昼過ぎ。
さすがに空港も機内も閑散気味で、入国時には少し厳しめな検疫があった。
2時間後に九份へのオプションツアー参加を予定しているので足早に空港を出る。
2017年に開業したという桃園空港線の電車に乗り、さっそく台北へ向かった。
前に来たとき(2015年)と比べると、かなり便利になってるように思う。実に4年半ぶりの台湾だ。
車窓から外を眺めると、なんとなく日本とは違う独特の色使いをした建物が多い気がする。
しかし、パッと見ではほとんど日本と変わらない。車が日本とは逆の車線を走っているのを見て海外に来たなーって思う。
台北駅へは快速に乗ったので40分ほどで到着。
駅構内は広くややこしいので、事前に調べていた経路を思い出しつつツアーの集合場所へと急ぐ。調べてなかったらマジで死んでたと思う。
途中、変な像を見つけた。変態にしか見えない。
おそらく台北駅の待ち合わせ場所的ポジションを担っているのだろう。
九份に行ってみた。
無事に集合場所に到着し、他のツアー客と合流する。
といっても、自分以外の参加者はたったの4人。うち1人は現れず。迷子かな。
事前にツアー会社に連絡をとった際、たしか10人近くはいると言っていたはずだが、コロナウイルスのせいで減ってしまったのだろうか。
何にせよツアーは2名以上でないと遂行はできなかったので、参加してくれた3人には感謝である。ちなみに、その3人は家族で来ていた。
ある意味、勇気がある。
現地ツアーガイドの運転する車で約1時間ほど走り、九份へとたどり着いた。
天候はあいにくの雨。
足下をぐしょぐしょに濡らしながら、提灯が赤く灯り始めた堅崎路の階段を登っていく。
その筋にはガイドブックに載っているような九份の看板とも言える景色が広がっている。
かの有名な阿妹茶樓もご覧の通り。
九份では芋円という名のスイーツが有名らしいので、ひとまず階段を登りきり阿柑姨芋円という店を訪れた。
簡単な日本語が通じるのでさっそく冷たい芋円を注文し、店の奥にある展望席へ。
雨のせいで辺りは霞んでいるが、景色は悪くない。
階段を登っている最中にツアー参加の3人とははぐれてしまったので、1人で席につき芋円を食べる。…別にいいんだけどね。
芋円自体は白玉みたいな感じだ。
温かいのを選んでいたら、ほぼお汁粉じゃないかと思う。でも、けっこう美味しい。
しばらく休憩したあと、店を出て散策再開。
昔、九份は金鉱山として栄えていたらしく、鉱山にまつわる建物も散見される。
ジブリ作品の舞台に似ていることから、店先にはそれ関連のグッズも多い。
ますます雨は強くなり靴もずぶ濡れだが、折角来たので根気よく探索を続ける。
今度は肉円というものを食べることにした。
パクチーだろうか。
独特の香りのする葉っぱが上に乗っていることもあり、和食にはないパンチのある味だ。
食感はもにゅもにゅしてて、ニラまんじゅうにも似ている。THE中華って感じ。
そうこうしているうちに夜は更け、提灯の灯る街並みの雰囲気は良い。ただ、雨は台風なみに降っている。
細い路地に様々な雑貨や建物が並び、コロナウイルスでひと数は減っているとはいえ、そこそこの賑わいを見せている。
たまにその路地を、ゴミ収集車がねじ込むように走ってくる。これも、ある意味では九份名物なのかもしれない。
九份はお茶も有名らしいので、店員さんが試飲で勧めてくれたものをすすりながらブラブラした。
2時間ほど街を練り歩き、ツアーの集合場所へ。
途中途中で写真を撮りながら、夜景を楽しんだ。
士林夜市で食べ歩き。
車に揺られ再び台北付近に戻ってきた。
台北で一番大きいという夜市、士林夜市で下車しひとり食べ歩きをすることにした。
こちらでは雨は殆ど降っていないらしい。
市場には食べ物だけでなく雑貨も豊富。
なかばお祭り騒ぎのようにも思える。
店員も日本人慣れしているので日本語でバンバン話しかけてくるし、あまりの店の多さに疲れてしまったので、途中で見つけた日本人用の休憩所を謳う店に一時避難した。
そこにいた店員さんや、春休みを利用して台湾一周をしたという大学生と会話をし情報収集。
士林夜市で美味しいと話題の食べ物やお店を教えてもらった。
やはり異国の地で同郷の人間と会えるのは安心する。
情報代としてコーラを注文して、しばらく休んだあと再び市場へと駆り出した。
まず食べたのが、胡椒餅。
小さい屋台で、おばちゃんが売っていた。見た目はゴマが振ってありハンバーガーのようだ。
いざ食べてみると、かたっ!
フランスパン並に堅い。冷めてるのかな。
中には、何とも形容しがたい味がする肉系の餡が詰まっている。胡椒が入っているせいか後からピリッとした辛さがある。
美味しいかどうかでいうと正直微妙。
でも、不味くはない。
屋台で食べるファーストフードだ。
次に食べたのは鶏排。
いつも長い行列のできるフライドチキン屋さんとのことだ。
先ほどの休憩所で会った店員さん曰く、ここのチキンは揚げた後に焼いているので余分な油が落ちて美味しいらしい。
10人ほどの行列ができていたので、そこに並んでチキンをゲット。顔くらいの大きさがある。
辛いかと思ったが、予想に反してけっこう甘い。唐辛子が少し掛かっているが、それでもまあまあ甘めの味付けだ。
んー、これが行列のできるフライドチキンか…。
残念ながら、その良さは分からないままチキンを口の中にねじ込んだ。
少し胸焼けした。
次に食べたのは線麺。
口をさっぱりさせるべく、汁系のものを食べることにした。
10歳前後の女の子が接客してくれた。
その子の親と思われる店員さんかよそってくれた線麺を手に、店の奥の席に座る。
麺は線麺という名前だけあって、かなり細めだ。乳麺みたいな感じ?
スープを飲んでみると、出汁が効いている。聞いた通りだ。
聞いた通りなのだけど、あまりに鰹節が主張しすぎている気がする。
出汁が恋しい日本人向けではあるが、ここまで濃いのは…。でも、まあ今まで食べた中では口に合う方かな。
店内に設置されたテレビを観るとクレヨンしんちゃんが放送されていた。
話には聞いていたが、本当に日本の声優さんの声とそっくりだ。台湾って本当に日本の文化を取り入れすぎやろ。
中国語なので何を話しているかは分からないけど、しんちゃんたちの映像は観ているだけで楽しかった。
時刻は22時。明日は台湾の友人に会う予定なので、そろそろホテルに向かうことにした。
店員さんに軽くお礼を言って、夜市を離れる。ほんと賑やかな街だなあ。
泊まるホテルは台北駅近くのドミトリー。
電車で台北駅まで戻り、ほとんど単語の英語を駆使しつつチェックインした。
けっこうオシャレなホテルで悪くない。
去年タイに行ったときは一人部屋で少し寂しい思いをしたが、今回は相部屋なのでその点は心強い。
一方で、ある程度プライベートは守られているし、自分専用の鍵付きロッカーもあるのでセキュリティ面も安心。
部屋にあるシャワーを浴び、ベッドで明日の予定を確認しつつ寝ることにした。
続く