ゆとり世代のボッチが送るお気楽生活日記。

ぼっちの気まぐれ紀行

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周防大島観光、再び!

伯父たちが、実家のある周防大島のみかん畑に肥料を蒔きに行くというので、唐突ではあるが、便乗して付いていくことにした。

 

大島には昨年の12月上旬にもミカン狩りの手伝いとして行ったので、約3ヶ月ぶりの上陸となる。

 

一応この記事には「周防大島観光、再び」と題打ってはいるものの、実質的に大島観光自体は今回が初めてと言える。

前回はみかん畑にこもりっきりだったので、あまり大島観光はできていなかったからだ。

今回は伯父の運転で島内を少し見て周ることができた。

 

 

山口市内にある家を出たのは昼過ぎ。大島には夕方頃に到着した。

まだ陽が残っているうちに墓参りしたり簡単にミカン畑の手入れをしたりした後、さっそく温泉に向かった。

 

 

…っと、その前にひと観光。

大島には、立岩・巌門・帯石・岩屋という四つの巨大な奇岩があり、その四つを巡ると幸せになるという話がある。

四岩合わせ、しいわあわせ、しあわせ(幸せ)って事らしい。

 

縁起担ぎというか、ただのダジャレのようにも思えるけど、それぞれの岩にはちゃんと観音様や権現様が祀られており、パワースポットとして知られているそうだ。おそらく、アニミズムってやつだと思う。

 

今回は時間もあまりないので、一部というか三部割愛。立岩だけ観に行くことにした。

どうせ大したことないだろうと思っていたのだが、想像以上の大きさにびっくり。30メートルほどの巨石が海岸からそびえ立っていた。

 

岩は触ってみるとぼろぼろ崩れるほど脆かったが、しっかりとした御堂も造られており堂々と屹立していた。

巨石にありがちな伝説もあるらしく(別の所から自力でやってきたとか誰かが持ってきたとか)、なるほど確かに神々しさを感じる立派な岩だった。

 

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(パンフレットから抜粋)

 

立岩を後にすると、今度は竜崎温泉という所へ向かった。

 

竜崎温泉に来るのは2回目。みかん狩りの時ぶりだ。

あのときは、まさか山口で一人暮らしするなんて考えもしなかった…。

 

前回は閉館時間ギリギリに来てしまったせいで、せっかくの名物みかん鍋も温泉もゆっくり堪能できなかったのでリベンジ。

改めてみかん鍋を味わい尽くした。

 

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(写真を撮っていなかったので、前回の写真を再掲)

 

「鍋とみかんって…」と思われるかもしれないが、これが意外と合う。

 

出汁に柑橘系のいい香りが漂って、非常に美味しい。みかんは鍋に丸ごと入っていて皮ごと食べるのが定番なのだが、これもまた絶品。

皮は全く気にならない。

 

温かいみかんも意外に悪くない。

味が変に分離することもなく、見事に鍋の具材と調和していた。

 

ご飯のお代わりも自由なので、何杯でも食べることができる。

 

シメは雑炊。

ここ最近、一人暮らしで節約のこととかを考えて、いまいち食べ足りない思いをしていたので、ここぞとばかりに食べまくった。

 

テーブルの上に据え置きされていた、アオサ醤油も潮の香りがしっかりとしていて良かったので、あとでお土産として購入した。

 

 

食事中、運良く花火が見られたのも良かった。店員さんによると、翌日に何かしらの祭りがあるらしく、その前夜祭として打ち上げられたのだそうだ。

あいにく、二分足らずで打ち上げは終わってしまったが、短い時間ながらもリゾート気分を味わえた。

 

 

続いて温泉。

浴場には、海が眺められる露天風呂やサウナがあった。

既に日が落ちて薄暗かったので、オーシャンビューを楽しむことはできなかったが、漁船や港町の夜景のチカチカと光っているのが見え、程よい旅愁を感じた。

 

今の状況は、必ずしも両手を上げて喜べるようなものではないが、山口行きを決意しなければ少なくともこの体験をすることはなかっただろう、なんてことを湯に浸かりながら考えた。

 

 

 

2日目の朝。

8時頃、伯父の飼っている犬に起こされて伯父たちのいる居間に行ってみると、既に肥料まきは終わっていた。

「手伝いに来た意味ないやん」と申し訳なく思ったが、せっかくだから島内を観光しようと言ってくれたので朝食を取ると早速出かけた。

 

 

最初に向かったのは、道の駅サザンセトとうわ。

取り立てて目立つようなものはなかったが、道の駅さながら地元の野菜や特産品が売られていた。

 

大島はミカンだけでなく、蜂蜜も有名らしい。

買いはしなかったが、ちゃっかり美味しいミカンを試食させてもらった。

 

 

道の駅の近くには、真宮島という小島があり、干潮になると砂の道ができて渡れるのだそうだ。

 

まるで、小豆島のエンジェルロードみたいだと思った。

実際、恋人同士で渡ると幸せになれるという、似たような設定があるらしい。

 

あいにく潮は引いておらず、一緒に歩いてくれるような人も長らく(というか一度も)いないので今回はパスした。

 

 

道の駅を出ると、今度は陸奥記念館という所に向かった。

 

陸奥」というのは、戦中に活躍した戦艦のことで、かなり大きい船だったとのこと。

大島の沖で謎の大爆発を起こして沈んでしまったらしく、二十数年後にサルベージして遺留品を引き上げたのだそうだ。

 

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(パンフレットからまたも抜粋)

 

館内では、海兵が使っていた制服や日用品、刀、家族とかに宛てた手紙などが展示されており、戦艦陸奥の歴史を学ぶこともできる。

 

別にミリオタではないものの、歴史好きではあるので色々と勉強にはなった。

以前、呉にある大和ミュージアムにも行ったことがあるし、多少なりとも興味はあったので、来られて良かったと思う。

 

 

記念館の外にも巨大スクリューや砲台、船首などが展示されていて、その大きさに圧倒された。

 

スクリューひとつにしても2メートル四方くらいあって、戦艦全体の大きさが計り知れない。

ちなみに、戦艦陸奥にはそんなデカいスクリューが4つも付いていたという。

 

 

陸奥が海を走っている写真などを見ると何かしら高揚感みたいなのを抱いて「カッコいい」と感じた。

24歳とは言えまだ童心が残っているというか、自分も男子なんだなと思った。

それで言うと、もし女子が見たらテンプレ通り「ふーん」としか思わないのだろうか…?

 

一方で、そういう感じで戦争に突き進んでしまうのかなという僅かな恐怖感も覚えた。

案外この平和も脆いのかもしれない。

 

巨大スクリューの傍らにはサイクリング中と思われる韓国人がいた。

まさか陸奥記念館を観に来たわけではないとは思うけど、日韓関係が冷え切った今日でも、気にせず観光を楽しむ韓国人もちゃんといるのだなと感じた。

 

 

時刻は昼になったので、昼食をとることにした。

 

記念館があるとは言え、場所は島の端の方。飲食店を探すのも一苦労だ。

ネットで調べても居酒屋しかヒットしなかった。

 

仕方なく島の中心地まで戻ろうかと思った矢先、海沿いに趣のある…というか、はっきり言ってボロっちい海鮮丼屋さんを見つけた。

 

少々汚ならしい木造の店先には、貝やナマコを始めとした魚貝類が生け簀にずらりと並べられている。

意外とこういう店が美味しかったりするので、冒険がてら入ってみることにした。

 

店の名前は中川鮮魚店。結果は大当たりだった。

入った時は人気もなく少々怪しげな感じではあったが、店の奥から気さくなオジサンが出てきて海の見える部屋に案内してくれた。

 

店は手作り感満載だし、砂浜も手入れをあまりしていないのかゴミだらけだったが、穏やかな瀬戸内海が見渡せ、心地よい波音を聴くこともできる。 

 

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もう少し店の外観を見栄え良くすれば、意外と口コミで広がるんじゃないだろうか。

ここまで来るのは面倒ではあるが、穴場感とか隠れ家感は十分ある。

 

メニューも海鮮丼や刺身、魚の煮付け、すまし汁などが付いた豊富なセットで1500円というお得なものだった。

個人的には、タイの入ったすまし汁がすごく美味しく感じた。

 

冬はサザエやアワビの七輪焼きをやっているらしく、また来てみたいと感じた。

 

帰りには、ご好意でメダカも貰えたので、寂しい一人暮らしにも同居人ならぬ同居魚ができた。

 

 

他にも、周防大島には星野哲郎記念館を始めとした観光名所がけっこうあるらしい。

※ちなみに、星野哲郎は有名な詩人なのだそうだ。一瞬、銀河鉄道999の主人公かと思ったが、そうではないらしい。

 

今回はそこへは行かなかったが、島にはサイクリングやバイクツーリングしている人もたくさんいて、それもまた気持ち良さそうだと思った。

 

伯父の実家に戻り、犬の散歩がてら近くでフキや土筆といった山菜採りをしたあと、山口市への帰路についた。

 

この山菜は後日、伯母が調理したものをお裾分けしてくれて、美味しく頂いた。

 

 

一人で土日を過ごすのは、やはり寂しいしつまらないので来られて良かったと思う。

せっかく住むことになったのだから、今後も山口で遊び倒したいと思う。