ゆとり世代のボッチが送るお気楽生活日記。

ぼっちの気まぐれ紀行

ゆとり世代のコミュ症が綴るお気楽日記

初めての船釣り!アジがマジ大漁

GWが終わり、すでに5月も末。

ここ最近の天気は昼間こそ暑いが、夜になるとぐんと冷えて肌寒い。

 

話によると、大陸側の乾燥した高気圧が日本上空を覆っていて、それが昼夜の温度差を生み出しているらしい。

 

陽が沈んでから外に出ると、けっこう風が冷たい。思わずGWの悪夢がフラッシュバックする。

ころころ変わる寒暖に体調管理が難しい今日この頃だ。

 

 

そうこうしているうちに、5月が終わってしまう。

 

最近、GWの記事ばかり書いていて、自分の近況を書き出す機会がなかった。

GWの記事も次から後半戦。

ここらで一度、小休憩がてら別の投稿をしてみようと思う。

 

 

漁船に乗って魚釣り!

5月最後の休日、従兄弟と一緒に魚釣りに行った。

それも、ただの魚釣りではない。船釣りだ。

 

従兄弟の仕事の繋がりで小型船を持っている人がいて、今回それに乗せてもらうことになった。

 

 

魚釣りに行ったことはあっても船釣りは初めての経験。

餌を釣具店で調達して荷物を船に積み込むと、さっそく出発した。

 

今日はめちゃくちゃ天気がいい。まさに快晴という言葉が当てはまる。

せっかくなので、沖まで行くことになった。

 

野島とかいう名前の群島に向かうらしい。陸からは30分かかるという。

 

 

小型船なのでめちゃくちゃ揺れる。気を抜けば振り落とされそうだ。

波に揺られて水面からジャンプしてしまうことがあって、着水時に船が大きく揺れるしバコン!と大きな音が立つ。船が傾いたりすると少し怖い…。

 

今まで乗ったことのあるフェリーと比べると、当然ながら海水面が近い。

船が滑るように進んでいくものだから、何だか不思議な感覚になる。だだっ広い砂漠みたい。

 

 

そうこうしているうちに目的地に到着。

自分たちと同じように、何艘か小型船がすでにいる。

さっそく釣竿に釣糸や餌を結びつけ、魚釣り開始!

 

 

しかし、着いてから数分後、頭がくらくらしてきた。

 

…船酔いである。

釣糸を付けるときに、手元を見過ぎたせいもあるかもしれない。

最初は少し目が回ったような感覚だったが、次第に胸焼けするようになって口の中に生唾が溢れてきた。

 

これはヤバい。吐きそう…。

 

しばらく頑張ったものの、しんどくなってきたのでダウン。

吐きはしなかったものの、船にもたれて寝ることにした。

 

 

その後、従兄弟に酔い止め薬をもらい少し回復。

海底に糸が絡みやすいこともあって、いまの釣りポイントから少し移動することになった。

 

 

だいぶ落ち着いたので、そこからは自分も釣りに参戦。

 

すると、釣れるは釣れるアジやタイ。

序盤から一度にアジが5匹も釣れた(1匹は海に落ちて逃してしまったが)。

思わず船酔いのことなど頭から吹き飛んでしまうほど。

 

他にも、カサゴやらカワハギなども数匹釣ることができた。

 

タイミングによっては、魚群に当たったのか釣糸を垂らすだけで直ぐに餌に食いつき、あちこちでキター!!という声が上がった。

 

 

それでも、なかなかに難しい。

他の人の所に食いついても自分の所には来ないことも多い。

 

釣りをしたことはあるとは言ったが、数回しかないので初心者も初心者。

釣り慣れている船長や、従兄弟に魚釣りのイロハを教わりながら釣りに励んだ。

 

2回竿を上げ下げして、しばらくじっとして30秒。それを繰り返すのだそうだ。

 

 

今まで手に乗っかるようなサイズの魚くらいしか釣ったことがないので、釣り上げも一苦労。

しかし、自分で大きな魚を釣り上げるのは気持ち良いものだ。活きもすごく良い。

 

各自、昼休憩を挟みながら延々釣り倒す。

陽射しは少しきついものの、風はほとんどなく相変わらず天気はいい。

そのお陰で波も立たないので、酔いも大分治った。

 

 

陽も少し落ちてきた15:00。

気温が上がってきたせいか、どの釣竿にもヒットしなくなった。

 

帰りの時間も考えると、そろそろいい頃合い。

大漁の魚を手に陸に戻ることにした。

 

最初のポイントに着いてから約6時間。

船酔いによるグロッキーなロスタイムはあったものの、存分に釣りを楽しむことができた。

 

 

おさかな大宴会!

 

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クーラーボックスがいっぱいになるほどの魚を持ち帰り、さっそく調理。

今夜は、従兄弟の家にお邪魔して一緒に夕飯を頂くことになった。

 

 

一人暮らしなので、伯母の料理風景を見学。

 

 

魚が新鮮なので目が透き通っている。

スーパーで売っているのとは全然違う。ウルウルである。

 

料理はもちろん刺身。

やはり刺身は鮮度が命。さっき自分で釣った魚を食べられるなんて素晴らしすぎる。

 

ほかにも、タイの塩焼きや澄まし汁を作成。これ、絶対おいしいわ。

 

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さっそく実食!

アジの刺身がめちゃくちゃ美味い。というか、甘い!!

新鮮だと甘いんだなあ。

 

澄まし汁も風味がしっかりと出ている。

塩焼きも身がホロホロしている。

思わず箸が止まらない…。

 

 

めっちゃ食べてしまった。苦しいほどに。

満腹だ。

 

シャワーを浴びて夕飯を頂きに行ったので、あとは寝るだけ。

 

船上では帽子を被っていたとは言え、顔が真っ赤になるほど日焼けしてしまったので体力消費も甚だしい。超眠い。

 

家に帰ってから、ほとんどバタンキュー状態で眠りについた。

 

 

今回はいい体験をすることができた。

GW九州一周 珍道中!〈4日目〉

今日は平成最後の日。

有終の美を飾りたい…ところではあるが、まずは昨晩の後始末を付けなければならない。

 

うっかり車のライトを消し忘れたまま寝てしまい、バッテリー上がりを引き起こしてしまったのである。

 

最後の最後までトラブルに見舞われる平成だった。

 

 

鹿児島観光②!

1.鹿児島市内めぐり(9:30頃)

平成ラストデー。

まず最初に行なったのは、ガソリンスタンドへの電話だ。

 

バッテリー交換してもらわないことには先へ進めないので、近くのガソスタに救助要請をした。

 

しばらくして、作業員の人が来てくれて車にケーブルを繋いでくれた。

やっとエンジンが掛かる。

 

しかし、このままでは次に停まった時にまた動かなくなってしまうので、バッテリー交換をしてもらうべく1km先のガソスタまで車を走らす。

 

 

ガソスタの待合室で待つこと約一時間。

バッテリー交換が終わったらしい。

出張費、施工費、バッテリー代あわせて18,000円ほど。

 

背に腹はかえられないとは言え、辛い出費には変わらない。それだけあれば、十分立派な宿に泊まれる。

 

何のために車中泊を貫いているのか分からなくなってきた。まじで泣ける。

 

 

気を取直して、鹿児島市内へと向かう。

鹿児島には路面電車が走っていて、なかなか面白そうな所だ。

 

いろいろと巡りたいところはあるが、まずは西郷隆盛が自決したという洞窟を目指す。

 

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さっそく西郷さんがお出迎え。

西郷像の傍の立て看板にも、歓迎の挨拶が鹿児島弁で書かれている。

 

せっかくなので読んでみる…が、さっぱり分からない。

鹿児島弁は方言がきつくて分かりづらいとはきくけど、ここまでとは。

文章で見てもニュアンスでしか理解できない。さすが鹿児島。

 

 

洞窟の中に入ってみると、西南戦争における西郷隆盛の最期について書かれた説明パネルが設置されていた。

昨年の大河ドラマでは彼が主人公だったので、自分も総集編だけ観て最低限の知識を得ていた。しかし、最期をどのように迎えたのかはよく分からなかった。

 

今回、簡単ではあったが彼についていくらか知ることができた。そして、彼がどれほど人に慕われていたのかを垣間見ることができたように思う。

 

 

洞窟自体も立派なものだ。

てっきり壁はコンクリートなどで固められているのだろうと思っていた。

しかし、予想に反して、壁面の土が剥き出しになっている様には少なからず驚いた。

 

鹿児島県民は心から西郷隆盛を尊敬しているんだなと感じた。

 

 

そうこうしているうちに、雨が強くなってきた。 ゆったりと鹿児島観光するには少々辛い。

 

しかも、昨晩のドタバタの最中で後輩くんは何処かに傘を忘れてきてしまったらしい。

鈍くさい…。人のことは言えんけども。

 

足下はぐしょぐしょ、男同士で相合傘という状況で鹿児島を観光して回るとなると、かなり辛い。

 

実際、雨の中を歩き回るのはかなり骨が折れる。

 

 

話し合いの結果、鹿児島市内の観光は今回諦めることになった。

かなり悔しいが、また来るとしよう。

 

 

2.吹上温泉(11:20頃)

 

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鹿児島市街を離れ、南方にある吹上温泉という所にやってきた。

西郷隆盛も来たことがあるらしく、その玄関口には湯船に浸かる西郷さんが出迎えてくれた。

 

数ある温泉旅館の中で、今回訪れたのは中島温泉旅館。

ガイドブックで、いい雰囲気の温泉写真が載っているのを見て釣られた。

 

建物自体、歴史を感じられるような趣きあるたたずまいだ。

屋内もアットホームな休憩室があったり、落ち着いた雰囲気が漂う和風の廊下があったりして、なんだか座敷わらしでもいそうだ。

 

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さっそく券売機で入湯料を支払い、温泉へ入る。

 

浴室は至ってシンプル。

なぜか壁面にウミガメの絵が描かれているが、それ以外は一般的な温泉といえる。

 

しかし、この温泉で特筆すべきは、その温度。

めちゃくちゃ熱い。

 

最初、足を浸けたときはあまりの熱さに無言で浴槽から出てしまった。

意を決して入るもなかなか慣れないし、むしろ次第に痛くなってくる。一体、何度あるんだ?

 

何回か入っているうちに全身浸かれるようにはなったものの、1分が限界だ。それ以上は、確実にゆでダコになる。

 

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逆にその熱さが癖にならなくもないが、ゆったりと寛ぐには向いてない。

浴槽が2つあり、片方はぬるめに設定されているものの、そちらも割と熱い。

 

ここの温泉に入れたら、たいていの熱風呂には対応できると思う。

さすが西郷さんといった感じだ。

 

そうは言っても歴史ある温泉。

熱い熱いと言いながらも、心ゆくまで湯浴みを楽しんだ。

 

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3.知覧(13:50頃)

次の目的地は、神風特攻隊が飛び立った場所として知られている知覧。

もちろん、その資料館を訪れるのが目的だ。

 

 

途中、九州で唯一残っているという「うどん自販機」に寄ったり、道の駅で「さつま揚げ」改め「つけ揚げ」を買い食いしたりして向かった。

 

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雨が降ったり止んだりする不安定な天気のなか、昼過ぎに無事到着。

 

いざ平和学習。

 

 

さすがに有名な資料館なだけあって、こんな天気でも訪問客は多い。

すごく混雑しているというわけでもないが、晴れの日だったらすごいことになっているだろう。特に夏とか。

 

 

まず目に入ったのは小屋のような建物。

えらく地面に埋もれるようにして建っている。

 

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そこは、三角兵舎と呼ばれる建物。

特攻に赴く兵士が最後に仲間たちと過ごした場所なのだそうだ。

中には展示用だとは思うが、布団が並べられていた。

 

やけに屋根が低いのは、敵であるアメリカ軍に上空から発見されにくくするためなのだという。

 

 

建物の中を抜け、資料館へ。

 

館内では主に、特攻で命を散らした兵士たちの遺書や、それにまつわる品々な展示されている。 

なかには、かなりショッキングなものや胸にグッと突き刺さるようなものも多数あった。

 

あいにく全てを読んでいては時間が足りないし、実際に割愛していても見られなかったものもたくさんあった。

この資料館の特徴は、戦争についての知識だけではなく、実際にそれに翻弄された市井の人々の声を聞くことができる点だと感じた。

 

あえて、ここで何の経験もない自分が戦争について語る必要もあるまい。

若くして命を燃やした彼らに冥福を祈りたいと思う。

 

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4.日本最南端の駅(17:30頃)

知覧を後にして指宿へと向かう。

知覧は武家屋敷も有名らしいが、時間が時間ということもあって渋々諦めた。

 

 

指宿といえば砂風呂で有名な温泉地。

今回、ここを訪れたのもそれが目的だ。

さすがにこの時間ではやっていないだろうとは思うが、後輩くん情報によると砂風呂のほかにも風情ある温泉がいくつかあるのだという。

とりあえず、そこへ向かう。

 

 

その道中、何やら面白そうな看板を見つけた。

「日本最南端の駅」?

 

せっかく九州の南端まで来たのだ。

行ってみよう。

 

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立ち寄ったのは西大山駅

JRの最南端駅なのだそうだ。

 

遠くには、薩摩富士の異名をもつという開聞岳を望むことができる。

今日はあいにく天気が悪いので、半分くらい上は雲で覆われてしまい全貌を拝むことはできない。

 

あまり立派な駅ではないが、有名な観光地なのか意外に人が多くいた。

 

 

地元の人が言うには、線路に降りてまで写真を撮る人がいてよく警察に捕まっているのだそうだ。

近くに住む人が見つけ次第、通報するのだという。

 

…なぜか何回もその話をしてくれた。

なんで、そんなに脅してくるの?

別に降りないから。

 

 

とりあえず、言われた通りホームから降りることなく、普通に開聞岳と「最南端の駅」標識を写真に収めた。

 

変に恐怖心を植え付けられた最南端駅だった。

 

 

5.浜児ヶ水温泉(18:00頃)

目的地の温泉に着いた。

よく分からないが、日本一安い温泉を自称しているのだそうだ。

 

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中は至ってシンプル。

よくある銭湯スタイルだ。

 

中もそう変わったところはない。

地元の人が集まる憩いの場所といった感じなのだろう。

 

後輩くんは地元の人と何やら世間話をはじめた。

おそらく、そうやって雑談をするような場所なのかもしれない。

 

自分は面倒くさいので、あえて誰かに話しかけることもなく、ゆっくりと温泉を楽しんだ。

 

後輩くんが話している人たちの話を聞くに、すぐ近くの砂浜でも砂風呂を楽しもうと思えば可能ではあるらしい。

つまり無料の砂風呂だ。

 

天気が悪いのでどうしようもないが、スコップさえあれば自分で風呂を楽しめるのだそうだ。自作の風呂に入れるなんて楽しいだろうなあ。

 

 

温泉には地元の人だけでなく、観光客も多く来る。

自分たちが出発した山口よりも、もっと遠くから来た人がたくさんいる。

 

その体力と行動力には驚かされる。

この旅が終わったあと、自分も一人ででも旅をしたいものだ。

 

 

6.温たまらん丼を食す(20:30頃)

指宿市街に到着。

名物らしい温たまらん丼というものを食べることにした。

 

立ち寄ったのは地元でも有名だという鹿児島の郷土料理が食べられるお店。

順番を待っていると

「あーっ、うまかったあ」

と言いながら出てくるお客さんがいた。

そんなに美味しいのだろうか。期待が膨らむ。

 

海鮮が美味しいというので、あわせてカツオのタタキも注文した。

 

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んー、まあ美味しい。

美味しいのだけど、めちゃくちゃというわけでもないというのが自分の感想だ。

温たまらん丼にも、店によってバリエーションがあるらしい。

 

たまたま自分には、あまりしっくりこなかっただけなのかもしれない。

 

また、そのうち遊びに来ることもあるだろう。

その時に、自分の好みに合った温たまらん丼を探したいと思う。

 

 

7.村之湯温泉(22:00頃)

この日、最後に向かったのはまたも温泉。

平成最後の禊だ。

 

ネットで調べたところ22:30までと書かれていたので滑り込みを覚悟していたのだが、親切な番頭のおじさんが何時までいても大丈夫といってくれたのでお言葉に甘えることにした。

 

受付のところには可愛らしい看板猫が2匹もいて、そこも魅力の一つに数えられると思う。

 

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建物の中に入ると脱衣所があるのだが浴室との仕切りはなく、自由に行き来できるようになっている。

 

浴槽の底は木の板が敷かれていて、何とも言えない安心感がある。

西郷さんも来たことがあるらしく、建物以外は当時のままなのだそうだ。

お湯は少し熱め。

 

 

最初こそ人がいたものの、夜が更けるにつれて自分と後輩くんだけになった。

 

脱衣所にはソファが置いてあるので、適当に身体を拭きさえすれば何時でもそこで休憩ができる。

 

 

人がいないのをいいことに、そこで寝転がって軽い睡眠を取ったりした。

 

 

そうこうするうちに夜が更けていき、平成最後の刻が迫ってきた。

平成最後の瞬間は、産まれたときの姿で迎えることになりそうだ。

 

 

そして迎えた時代の節目。

温泉に浸かりながらユーチューブで渋谷のカウントダウンを眺めながら迎えた。

 

なんだか新年を迎えたような気分だ。

思わず後輩くんに

明けましておめでとう、と言ってしまった。

あながち間違いではないのかもしれない。

 

 

改めて生まれ変わったとも言える。

自分たちの青春時代の代名詞だった平成が終わり、少なからず社会人として臨まなければならない令和が始まる。

 

これを機に、どうなりたいとか全然考えてすらいないのだけど、まあそこそこに頑張っていけたらいいなと思う。

 

 

しばらくして、湯から上がり番頭のおじさんと少し話した。

ハッピーニュー令和!なんか言ったりして。

 

駐車場で寝泊まりしてもいいと言ってくれたので、本日の寝床はそこにさせてもらった。

 

 

新時代の幕開け。

初日の明日はどんな一日になるだろうか。

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

GW九州一周 珍道中!〈3日目〉

九州旅行も3日目。

幸いにして昨晩は寒さに震えることなく眠ることができた。さすがは南国、宮崎。

 

 

今日は、同行人の後輩くんとは午後から別行動になり、一人で宮崎の観光地を巡る予定になっている。どんな一日になるだろう。

 

昨晩は、つい後輩くんと言い合いになってしまったが、とりあえずは宮崎県内で一緒に周れる観光地へと向かった。

彼曰く、屋内の観光地なら構わないらしい。

 

 

続・宮崎観光!

1.西都原古墳(8:30頃)

車を停めさせてもらったコンビニから、しばらく車を走らせ西都原古墳という所に向かう。

 

正直、目的地を最初に聞いた時は

古墳…?という感想を抱いた。

 

しかし、初日に行った「慈恩の滝」のこともある。

騙されたと思って素直に従った方が良さそうだ。

 

 

一夜明けると、口喧嘩のわだかまりが多少は残っているとは言え、お互い元どおりに自然な会話をするようになっていた。わざわざ仲直り的なことは行なっていない。

かれこれ8年の付き合いだ。良かった良かった。

 

 

予報通り、天気はあまり良くないが海岸線を走るのは何となく良い。晴れていたら、さぞ気持ちが良いだろう。

あいにくの天気で、街路樹のヤシの木も妙に寒々しい印象を受けるが、南国らしい雰囲気を演出している。

 

 

山側へとハンドルを切りしばらく進んでいくと、古墳らしき丘が点在する開けた場所に到着した。

 

資料館もあるそうだが、まだ開館時間には早いので辺りを散策することにした。

 

 

最初に観たのは、鬼の窟古墳。

敷地内には、番号名しかないような古墳がたくさんあるのだが、その中でもここはちゃんとした固有名詞を持っており有名そうだったので寄ってみた。

 

路肩に車を停めて、近くまで行く。

周囲には大きな堤が築かれ、なかなか立派な古墳だ。「鬼の窟」という名前は、女神に恋した鬼が一夜で石窯を作ったという伝説に由来しているらしい。

 

 

雨が降ったり止んだりする中、辺りをぶらぶら散策しているうちに、観光案内所が開いたようなので、そちらに向かう。

 

そこには物産店もあって、地元の特産品はもちろん、古墳らしく埴輪が売られていた。どことなく愛嬌がある。

 

また、一風変わったデジタルサイネージも置かれていて、しばらく楽しめそうな感じだ。画面の前に立つと、それに反応して色んなことが起こる。

 

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館内には、簡易的な説明パネルもあって日本神話について学ぶことができた。

意外にも、日本神話と所縁のある古墳らしい。

 

観光案内所に向かうと、ボランティアのおばちゃんが西都原古墳についてあれこれ教えてくれた。

場内には皇室にも所縁のある古墳があるらしく、今でも新たに古墳が見つかっているそうだ。

 

おばちゃんによると、中を見学できる古墳があって、先ほど行った鬼の窟古墳も内部公開されているらしい。

さっきは早く来すぎたせいで、入れなかったようだ。

 

さっそく改めて向かってみる。

 

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復元ではあるそうだが内部は石垣で組まれており、いわゆる横穴式石室だ。

 

他にも13号墳という古墳内部にも入れるそうなので、中を見学した。

古墳の中には普通入れないので、復元とは言え貴重な体験をすることができた。

 

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そうこうしているうちに、資料館の開館時間になった。

 

資料館はなんと無料!

学ぶ意欲のある人に対して、なんとも優しい。

 

しかし、タダほど怖いものはない。

どうせ安かろう悪かろうなのだろう。

 

と思ったが予想に反して、建物はかなり立派。

内部の展示もかなり充実しており、すごく整備されている。

とても無料とは思えないハイ クオリティ。

 

パネルに書かれた文章も、どことなく小説チックでエモい。

館長が書いたそうだが、その言葉選びのセンスが実に小気味よい。

 

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しばらく展示物を見て回っていると、後輩くんが何やら学芸員に質問していた。

ややしてから、後輩くんが手招きしてきた。

 

そこから、怒涛の1時間!

学芸員のおばちゃんが、宮崎特有の古墳について、のべつ幕なし教えてくれた。

自分たちは興味があるので非常にありがたいが、若干の消化不良を起こすレベル。

 

とてもじゃないが、ここには書けないほどの知識を授けてくれた。というか、覚えきれない。

 

とりあえず、この古墳に代表される九州南部地方では、他の地域では見られない独特の古墳文化が花開いていたという知識を得た。

 

繰り返して言うが、この資料館の入館料は無料。

一般的な感覚で、1000円ほど掛かってもおかしくない程の知識量を得られた。

大満足。

 

 

帰りの売店で面白いガチャガチャを見つけたので、自分への土産として回してみた。

謎の宇宙人みたいなのをゲット。

 

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遮光器土偶とか一般的な埴輪とかもあったので、できればそういうのが良かったのだけれど…。

説明書きを読むに、これもそこそこ貴重な土偶で「縄文のヴィーナス」と呼ばれているそうなので、まあ良しとしよう。

 

 

あまりに資料館が充実していたせいで、出発する頃には昼を過ぎてしまった。

予定狂いまくりである。

 

とりあえず昼食を取るべく、宮崎市街へと向かった。

 

 

2.宮崎名物チキン南蛮を食す(14:30頃)

浴びるように膨大な知識を得たせいか、少し疲れてしまった。

 

宮崎市街に着いたのは、おやつの時間にも近い昼過ぎ。

せっかくなので、発祥の地だというチキン南蛮を食べることにした。

 

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料理が来るまでの間、久しぶりに店内に置いてあったテレビを見る。

新時代、令和に向けての特集がされていた。

 

気付けば、あと一日で平成が終わってしまう。

自分たちの青春時代とも言える平成が終わりを告げる。

なんだか不思議な感覚だ。

 

そのうちに、料理が来た。

 

美味しい。

美味しいのだが、けっこうボリューミーで正直辛い。

疲れた身体には、逆にしんどかった。

 

非常に残念なことだが、味を楽しむよりもいかに食べ尽くすかに終始してしまった。

 

どうやら、ここに来てどっと疲れが出てきたらしい。

 

 

3.滝の駅「関之尾滝」(16:30頃)

そろそろ、後輩くんとの別行動時間がやってきた。

予定では、近くの駅に彼を下ろし自分は一人で宮崎観光をすることになっている。

 

しかし、身体がとてつもなく重い。

心なしか頭も痛いし、何より眠い。

 

こんな状態で、ひとり車を運転できるだろうか。とても不安だ。

 

 

安全面から見ても、運転は自粛すべきだろう。

 

非常に残念だが、宮崎観光は諦めて後輩くんと共に鹿児島を目指すことにした。

妙に彼は得意顔だったが、こんな状態でもなければ是非とも宮崎観光をしたい。

 

悔しいが、彼に運転をしてもらって自分はしばらく休眠をとることにした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

それから、どれくらい経っただろうか。車がどこかで停まった。

 

 

着いたのは、滝の駅。

昨日行った「トンネルの駅」に引き続き、またも不思議な休憩所だ。

もはや、○○の駅シリーズは何でもありだ。

 

 

どうやら、チキン南蛮の店を出てから一時間が経ったらしい。

少しは体力回復できたっぽい。

 

滝の駅というだけあって、近くには関之尾滝という滝があるらしいので、少し覗いてみることにした。

 

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雨が降っているせいか、けっこう迫力ある滝だ。

慈恩の滝と同じように、吊り橋が架けられていて正面から眺めることができる。

 

ただ、足元が滑りやすくもなっているので橋の途中まで行って引き返してきた。

 

一応、「日本の滝100選」に選ばれている程の名滝らしい。

滝の上流には、国の天然記念物に指定されている貴重な甌穴群があるのだそうだ。

 

 

雨やらマイナスイオンやらを浴びつつ、滝の駅にも寄ってみる。

何となく喉も渇いていたので、飲み物を購入した。

 

買ったのは日向夏ジュース。

おそらく、このまま鹿児島へと向かうだろうから、最後に宮崎を感じられるようなものにした。

 

疲れた身体にはビタミンCも良いだろう。

 

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鹿児島観光①!

1.千石温泉(18:20頃)

ついに九州最南端の地、鹿児島へと足を踏み入れた。

 

最初に訪れたのは、千石温泉。

住宅街にある、ひなびた銭湯みたいな温泉だ。

 

観光というよりは、普通に今日一日の汚れを落とすべく訪れた。

 

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入湯料は150円。

この辺りの温泉は本当に安い。

浴槽も二つあり、自分の好きな温度を楽しめる。

 

 

今日は何だか、疲れてしまった。

仮眠を取ったことで、ある程度は回復したがまだまだ眠い。

 

のぼせてしまわない適当なところで風呂から上がり、次の目的地へと向かった。

 

 

九州旅行3日目の終わり。

〜今度はバッテリー上がり⁈〜

薩摩半島の根元とも言える姶良町に到着。

後輩くんは、ここで友人と会う約束をしているらしい。

 

本来なら、今日は別行動をする予定だったのだから仕方がない。

自分は、しばらく一人で過ごすことになった。

 

適当なところで、彼を車から降ろし街中へ。

一人で街中観光でもしようかと思ったが、体力的にまだ辛いので近くのコンビニに車を停めて、またも寝ることにした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

それから一時間後、彼からお迎え要請電話が掛かってきた。

少しは体力回復できただろうか。

 

眠い目をこすりつつ、車のエンジンを掛ける。

 

 

…あれっ、エンジンが掛からない。

何回か車のキーを回すが、どうやっても掛からない。冷や汗が出てくる。

 

 

もしや、と思いライト部分を触ってみると…

うわーっ、やってもうた!!

 

ライト点けっ放しで寝てしまった!!!

 

 

エンジンが掛からない原因はバッテリー上がり。

なまじっか周囲が明るいせいで、ついライトを消し忘れてしまった。

 

とりあえず、後輩くんにその事を伝え車内で待機。

車についての知識はないので、放っておいたら自然治癒していないだろうかと淡い期待を抱く。

 

 

しばらくして、後輩くん帰還。

やはり自己回復することは無いらしい。

 

ガソリンスタンドでバッテリー交換しているとのことだったので、急いで近くのガソスタに走るも既に閉店。くそっ、田舎め!

 

すっかり目が覚めてしまった。

寝覚めは悪い。

 

 

どうしようもないので、明朝に近くのガソリンスタンドに連絡を取ることにして、今晩はそこで寝ることに。

車か動かないので、他にやりようもない。

 

あまりの出来事に、幸か不幸か疲れも吹っ飛んでしまった。

 

平成最後までトラブル続きである。

 

 

TO BE CONTINUED.

GW九州一周 珍道中!〈2日目〉

前日に引き続き、寒さに震えながらの夜を過ごしたので、ほとんど夜明けに近い早朝に活動を開始した。

 

九州旅行2日目に巡る最初の目的地へは、昨晩のうちに近くまで来ていたので、10分ほど車を走らせるとすぐ到着した。

 

大分観光!

1. ヘビン湯(6:00頃)

事前にグーグルマップで調べてみると、別府市街地から少し外れた山間に雰囲気の良さそうな温泉をいくつか見つけたので、行ってみることにした。

 

最初に向かったのは鍋山温泉というところ。

街を抜け山の方へ上っていくのだが、なかなかの秘境っぷり。道は舗装されておらず、砂利道が続く。

 

道幅は車一台しか通れないほど狭く、それにも関わらずガードレールの類はない。

気付けばかなり高い標高まで来ており、滑落したら確実に死ねる。

 

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そうは言っても一晩中、寒さに震えていたので早く温かい温泉で身体を温めたいと思い先を急ぐ。

 

 

しばらく山を上っていくと森の中に入っていき、やがて少し開けた場所に着いた。

 

やっと温かい湯に浸かれる!と思い、車をそこに停める。

その瞬間、何かしらの注意書きがされた看板を見つけた。見つけてしまった。

 

恐る恐る看板まで近づくと、そこには立ち入り禁止の文字が…。

入口付近には、フェンスまで設置されている。

 

フェンス脇から入れなくもないが、侵入したら通報するとの注意書きもされている。

さすがに、お縄になるのはご免だ。

 

非常に残念だが断念。

仕方なく、来た道を引き返すことにした。

 

 

意気消沈しつつ次に向かったのは、そこから割とすぐ近くにあるヘビン湯という温泉。

 

道自体は山々に囲まれたなかなか良さそうな雰囲気だ。

空き地に車を停め、道の脇から川辺に向かって下りていく。

 

 

少し歩くと、あったあった!

橋を渡った小川の横に、小屋と湯気を纏う露天風呂を見つけた。

 

今度は無事、入浴できそうだ。

 

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この温泉は野湯なので入湯料はタダ!

 

その代わり、脱衣小屋こそあるものの、シャワーの類は無く湯船には砂や落ち葉が溜まりまくっている。

一応、洗面器は置いてある。

 

しかし、最低限の整備はされているらしく不衛生な印象は受けない。

 

浴槽も、温泉が湧き出す上流から下流にかけて4つ設置されており、それぞれ温度が違うので自分に合った温泉を楽しめる。

一つ一つの浴槽は2〜3人が入れるくらいの広さ。

 

周りは木々に囲まれていて、鳥のさえずりや川のせせらぎの音を聞きながら湯に浸かれる。

風呂の傍には湯気で暖かいせいかシダも生えていて、自然の中にどっぷりと浸っている雰囲気を味わえる。

 

造花などではなく、生花をそばに眺めながら浸かる風呂は格別。

いつまでも居たい感じだ。

 

あれほど寒さに震えた朝の冷気も、今や気持ちいい。

 

 

ヘビン湯だなんて変な名前だなと思っていたが、掛け看板を見るに正式名称は「蛇の湯」というらしい。

たぶん訛ったのだろう。撥音便ってやつかな。

 

蛇も浸かりにくるのかどうかよく分からないけど、入浴中に出会いたくはない。実際のところ、山奥なので出くわしそうではある。

 

 

訪ねてくる人もチラホラいて、何人かと雑談をした。近くにある面白そうな温泉を聞くなどしたのだが、その中で非常に有益な情報を得られた!

 

先ほど断念した鍋山温泉についてである。

 

そろそろ帰ろうかとした時に、地元のおじさんがやってきた。

適当に世間話をしている中で、鍋山温泉についての話になった。

入浴を断念して引き返した話をすると、おじさん曰く、行き道にいる温泉管理人のお爺さんに一言声をかければ入浴できるのだそうだ。

 

めちゃくちゃラッキー情報である。

危うく諦めて帰るところだった!

 

おじさんが情報をくれたことに感謝し、さっそく鍋山温泉へと向かった。

 

 

2. 鍋山温泉(7:40頃)

道を少し戻って先ほど諦めて下りてきた山道を再び上り、改めて鍋山温泉へ。

途中、おじさんの情報通り、道の脇にお爺さんが車内で待機していたので一言声をかけて向かった。

 

 

フェンス前の駐車場に着くと、すでに2、3台ほど車が停まっている。

 

ちょうど、温泉から戻ってきた人がいたので改めて情報を得る。

今から入浴するという人もいたので、一緒に向かうことにした。

 

車から降りてフェンス脇を抜け、砂利道をしばらく歩くと、遠くに湯気が上がっているのが見えてきた。

辺りには硫黄臭も漂う。

 

その湯気を頼りに土手を上がっていくと、岩に囲まれた温泉をついに発見!

 

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こちらの温泉はもはや脱衣所はなく、風呂の周りに木の板が置かれているだけである。

掛け湯用なのか洗面器はここにも置いてあった。なぜか、洗面器には「鍋温泉」と書かれていたが。

 

温泉は浴槽のすぐ近くで湧いていた。

石製のミニ祠と割合大きめの岩があって、その裏から泥とともに湧き出している。

 

 

浴槽は2つ。少し温度が違う。

周りの岩に服を置いて、いざ入浴。

 

ネットで得た情報だと、泥湯だというので期待していたのだが、湯船の底はコンクリートで固められておりカチコチ。少し残念。

 

しかし、先ほどのヘビン湯とはまた違った周りの荒廃ぶりもまた良い。

 

硫黄ガスによるものなのか、周囲には植物があまり生えておらず、そのおかげで湯船の中には落ち葉などのゴミが少ない。

 

温泉自体は若干の硫黄の匂いがして、温度もちょうど良い。

 

 

一緒に鍋山温泉に向かった人と話す中で、他の温泉についての情報を得ることができた。

そこにも行ってみたいので、ここでは少し早めに温泉から上がった。

 

近くを散策してみると、温泉こそ湧いていないものの、窪んだ箇所から湯気だかガスだかが吹き出していて、地獄感の漂うなかなかに面白いところだった。

 

 

3.血の池地獄めぐり(8:40頃)

山を下りて、今度は定番・地獄めぐり!

しかし、そうは言っても全箇所回ってはいられないので、目玉スポットである血の池地獄だけを観て回ることにした。

 

10年ほど前に家族旅行で来たことはあるのだけれど、その記憶は薄れつつあったので復習にもなった。

 

 

街中に出ると、あちこちで側溝のような所から湯気が立ち昇っており、まさしく別府らしい光景が広がる。

 

 

しばらくして、血の池地獄に到着したので車を降りると、案の定の人気っぷり。

 

入場券を購入すると、血の池地獄の写真が載ったポストカードをもらった。

実物よりも赤色が誇張されているようにも思えるが、綺麗なので良しとしよう。

 

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温泉の近くに寄って中を覗いてみると、湯自体が赤いのではなく底に溜まった泥のせいで赤く見えているらしい。

 

 

せっかくなので、温泉から立ち昇っている湯気を嗅いでみた。

 

先ほど行った野湯では硫黄臭を感じたが、ここでは臭わない。ただの湯気だ。

わりと近くなのに、湧き出している湯の成分が違うらしい。

 

 

場内には足湯もあったので少し入ってみた。

血の池地獄自体には熱湯注意の看板があったが、足湯は全然熱くない。

おそらく子どもも楽しめるように温度設定してあるのだろう。

 

実際、カップルから老夫婦、家族連れまで色んな人たちが観光に来ていた。

 

自分たちも場内を歩き回ったり土産店を物色したりして、ささやかな地獄巡りを楽しんだ。

 

 

4.鶴の湯(9:30頃)

地獄巡りはそこそこに、我々は引き続き野湯巡り。

 

先ほど、鍋山温泉やヘビン湯に向かう山道を登っているときに別の温泉を上から発見したので行ってみることにした。

ヘビン湯で出会った人の情報によると、白濁した温泉なのだそうだ。

 

街から少し離れ、再び山に向かって上がっていく。上がると言っても、坂を上る程度だ。

 

しかし、なかなかに狭くて分かりづらい道を進んでいく。

グーグルマップを使って向かっているのだが、思わず疑いたくなる。

 

しばらく行くと、墓地に出た。

グーグル先生はその脇を行けと言う。

正気ですか⁉︎グーグル先生!!

 

いくら何でも嘘やろと半信半疑ながら、とりあえず言われた通りに進んでいくと、墓地の最奥部にあるロータリーに到着。

行き止まりやん!と思った束の間、壁に貼り紙を発見。

 

「夜の温泉へは、危険なので女性や子どもは立ち入らないように」

 

ということは、この近くに温泉が…?

車を降りてグーグルマップを頼りに、さらに奥へと進む。

 

墓地の脇を抜けて野道を少し歩いていく。

すると、確かに温泉を発見!

さすがはグーグル先生!!失礼しました。

 

なぜこんな所に…。

グーグルマップでも無ければ絶対に辿り着けそうもない。

 

 

鶴乃湯は、鍋山温泉やヘビン湯などの野湯に比べると、かなり整備されている様子。利用客が沢山いて、管理人も常駐しているようだ。

脱衣所や洗面器も完備してある。シャワーはさすがに無いが。

 

風呂も大きな石垣で組まれており、かなりのキレイ系野湯。

情報通りお湯は白濁しており、浴槽もそれが着色しているのか白いので、何となく清潔感があるような印象を受ける。もちろん、落ち葉などのゴミは浴槽内にはない。

 

周りは阿蘇の山に囲まれており、温泉自体はその谷間のような所にある。

辺りには小さい草花が生えており、大きな樹木はあまり見られない。

 

温泉は、ほんの少し熱いくらいで個人的にはちょうど良い。陽もかなり上がってきて、そよ風が気持ち良い。

 

居心地は抜群だ。

あわよくば、ずっとこの温泉で出たり入ったりし続けたい。

 

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先ほど鍋山温泉で出会った人とも再び遭遇し、少し話をした。

阿蘇の自然を感じながら、暫くのんびりとした時間を過ごす。

 

 

いつまでも浸かっていたいが、そういう訳にもいかないので、適当なところで上がることにした。

 

「温泉から上がる時は、タオルで体を拭くよりも自然乾燥させるに限る」

と言ってゆったりと出て行くオジさんがいて、すごく羨ましく感じた。

 

しかし、自分たちには時間がない。

一箇所に留まってしまうと、次に行く所で時間が割けなくなるからだ。

仕方なくタオルで体を拭いて上がる。

 

 

風呂のすぐ脇には柄杓が置いてあって、源泉を飲めるようになっている。

折角なので飲んでみることにした。

 

…うげっ、まずい。

硫黄成分が入っており、とても飲めたものではない。

身体には良いのかもしれないが、ほんの一口だけ飲んで柄杓をそっと元の場所に戻した。

 

5.ガニ湯うどんを食す(12:30頃)

渋滞する峠を越えて、次はガニ湯温泉へ向かう。

鍋山温泉と鶴の湯で出会った人から教えてもらった所である。

 

それにしても、今日はよく温泉に入る。そのうち、両生類になってしまうんじゃないかってレベル。

 

 

到着した頃にはちょうど昼になったので、先に昼食をとることにした。

 

入ったのは「天風庵」というお店。

何やら「ガニ湯うどん」というメニューが名物らしい。さっそくそれを注文。

加えて、エノハという謎の魚も売り出されていたので、その刺身も一品注文した。

 

しばらく待っていると、料理が出てきた。

 

エノハというのは九州方言で、ヤマメのことらしい。音の響きが「エホバ」っぽく思えてミステリアスな魚という印象を受けたのだが、思いのほか庶民的な魚であった。

 

そうは言っても、なかなか普段食べられる魚ではない。

身はプリプリとしていて歯ごたえがある。美味しい。

 

骨や皮、お頭も天ぷらとして出てくるので、ヤマメを丸ごと存分に味わうことができた。

 

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続いては、ガニ湯うどん。

うどんの中に、カニの脱皮の天ぷらが丸々入っている。言ってしまえば、カニの抜け殻。

なぜ、そんなものを食べようと思った…?なかなか個性的な料理である。

 

しかし、味は美味しい。

天ぷらにも出汁がよく染みている。

蟹の脱皮なんて初めて食べた。皮だからか、あまり蟹の香りは感じない。

 

単品を頼んだのだが、意外に量がある。

お腹いっぱいになった。

 

蟹の脱皮自体は、近くの養殖場から仕入れているのだそうだ。

脱皮を仕入れるだなんて、少し滑稽に感じた。

 

 

ここでしか食べられないだろう個性的な料理を堪能できて、非常に満足だ。

 

 

6.長湯温泉ガニ湯(13:00頃)

目的のガニ湯は天風庵から歩いてすぐのところにあった。

 

小川に掛かる橋の脇から下りて、芹川の河原沿いにガニ湯を見つけた。

 

これはヤバイ。

温泉街の中心を流れる川のすぐ側に浴槽が鎮座している。いくら何でも恥ずかしすぎる。人通りも多い。

 

昔は橋の下に脱衣所が設置されていたようだが、今となっては撤去されている様子。

 

加えて、近くには川遊びを楽しむ幼い姉妹の家族が…。

さすがに、ここで裸になるのはまずいだろう。

 

仕方がないので、ここでは足湯をするだけに留めた。

お湯は鉄分が含まれているのかオレンジ色に濁っていて、温度はぬるめ。

 

少し曇ってきたし、足湯で正解だったかもしれない。裸で入っていたら、たぶん寒い。

 

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頭上にはためく鯉のぼりを眺めつつ足湯するものの、いまいち落ち着かないので、わりと直ぐに出てしまった。

 

一般的には入らないのかもしれない。少なくとも最近は。

鍋山温泉で出会ったオジさんは、果たしてどの様にこの温泉を楽しんだのだろう…。

 

しかし、それでも個性的な温泉に入られたことは良かったと思う。

 

 

次の目的地に向かう道中、くずろ谷湧水という湧き水を見つけたので、そこで水をペットボトルに詰め、先に進んだ。

 

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7.原尻の滝(13:30頃)

次に向かったのは、「東洋のナイアガラ」という異名を持つ原尻の滝。

その名の通り、ナイアガラの滝のように崖からカーテンのように水が流れ落ちてくる。

 

阿蘇山の噴火で引き起こされた火災流によってできたらしい。

 

谷には吊り橋が掛かっていて、滝を正面から眺めることができる。

その名も滝見橋。そのまんまである。

 

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まずは、その橋を渡ってみることにした。

それなりには、頑丈に作られてはいるものの人が乗りすぎているせいか、ものすごく揺れる。

 誰かがわざと揺らしているのだろうか。

 

渡りはじめた時はそうでもなかったが、中央部まで来るとあまりに揺れるので、思わず両方の手すりを手繰りながら渡った。

もともとが高所恐怖症なので少し怖い。

危うく、吊り橋効果で後輩くんにドキドキしてしまうところだった。

 

 

渡りきってしまうと、そこには麦畑が広がっていた。ビールになるらしい。

 

頭上には鯉のぼりが飾られており、神社も立っているので日本の原風景って感じだ。

 

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滝のそばまで行くと、後輩くんが持ってきたドローンを飛ばして上空から写真を撮りはじめた。

迫力ある写真とまではいかないものの、普通では見られない角度での撮影によって面白い写真を見せてもらった。

 

せっかくなので操縦させてもらおうかと思ったが、値段を聞いてやめた。20万ほどするらしい。

 

万が一、滝壺に落としてしまったことを考えると、とても借りられない。後輩の持ち物とは言え、さすがにジャイアン的思想にはなれなかった。

 

 

滝の周囲を回った後、今度は河原に下りて滝を下から眺めることにした。

滝に最も近づける河原の先端まで行くと、少し水しぶきが飛んでくる。

 

視野の中で、ぐるっと囲むように滝が流れ落ちてくるので、なかなか不思議な光景だ。

 

規模は全然違うのだろうけど、ナイアガラを疑似体験することができた。

 

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宮崎観光!

1.トンネルの駅(15:30頃)

ついに宮崎の地へ足を踏み入れ、今回の旅で行ってみたかった高千穂へと向かう。

 

その道中、面白そうな所を見つけたので休憩がてら立ち寄ることにした。

 

道の駅かと思いきや、トンネルの駅。

なんだそりゃ。

 

 

駐車場に車を停め、建物の方に歩いていくと小さな滝があり、すぐ傍の甕には「天孫降臨」と書かれている。かの高千穂の峰から流れてきているらしい。

なるほど、超神水か。

 

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宣伝文句にしているマイナスイオンを軽く浴び、さらに奥へ進むとトンネルを見つけた。

わざわざ観光地にするほど有名なトンネルなのだろうか。

 

トンネル自体は道路にあるものと比べても遜色ないほど大きい。しかし、実際に車が通っている気配はない。

入口周辺には通行人しかおらず、鉱山のようにも思える。一体、何のトンネルなのだろう。

 

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入口まで近づくと立て看板を発見。さっそく読んでみる。

 

 

このトンネルはどうやら、どこにも通じてないらしい。つまり、行き止まりだ。

 

昭和の終わりに、延岡と熊本を結ぶ鉄道トンネルを造る工事をしていたのだが、あまりに難航したので断念したのだそうだ。

 

現在は、トンネル内の気温が一定なのを利用して焼酎の貯蔵庫として活用されているらしい。

 

トンネルの中には、酒樽が奥の方までズラーッと並べられている。その全長、約1km。

さすがに、奥までは行ってられないので入口から数メートル先で引き返した。

 

 

外の気候自体が穏やかなのでトンネル内部の気温が取り立てて過ごしやすいとかはないのだが、たしかに真冬や真夏には快適そうだ。

 

利用方法としては、かなり合理的だ。

実際、1kmも掘り進んでおいて放置するのはもったいない。

思いがけず、面白い所に立ち寄れた。

 

駐車場の脇には蒸気機関車なども展示されていて、ちょうど良い休憩ができた。

 

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2.高千穂神社(16:00頃)

宮崎最初の観光目的地に到着。

まずは、高千穂神社へと向かう。

 

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あまり広い境内ではない印象だが、大きな神木やパワーストーンなどがあって霊験あらたかな雰囲気が周囲を包む。

 

拝殿の隣には、神楽殿があって毎晩2回ほど公演されているのだそうだ。

建物の入口にいたオバちゃんが超早口で色々と教えてくれた。親切なのかビジネスライクなのかよく分からん。

 

神楽はぜひとも見てみたいが、開始時間が20時とからしい。

先に進めないので、泣く泣く断念。

 

 

拝殿を挟んで反対側には、夫婦杉が神木として祀られていた。

 

夫婦杉は自分たちに関係ないと思ったが、友だち同士でも手を繋いで3周回れば、より絆が深まるのだという。

 

へー…。

 

さすがに男同士で手を繋いで歩くのは気が引けるので、お互い何も言わずにここはスルー。

とりあえず、側にあった巨木にペタペタ手を当てて、生命エネルギーをもらい受けた。

 

かなり分かりにくいが、源頼朝が奉納したという鉄製の狛犬も社の中にある。

それを探してみるのも、ある意味面白いかもしれない。隠れミッキー的な。

 

 

3.高千穂峡(16:30頃)

次に向かうは、宮崎の一大観光名所・高千穂峡

高千穂神社からすぐ近くにある。

 

しかし、車が多くてなかなか停められない。神社周辺を2回も3回も行き来して、ようやく車を停めることができた。

しかも、高千穂峡から全然近くない。

 

駐車場から10分ほど歩いて、やっと入口までたどり着いた。

 

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想像以上に渓谷が深い。

川の流れる部分だけ、ひたすら地面から削り取られたように深い崖になっている。

 

途中、槍飛橋という場所を通った。

昔、敵に追い込まれた戦国武士が槍を使って、その崖を渡ろうとしたのだそうだ。

 

少し覗いてみたが、すごく怖い。

クレバスのような狭い崖ではあるが、飛び越えるには幅がある。もちろん、深さもあるので失敗したら一たまりもなさそうだ。

 

実際、失敗した兵士もいて向う岸にぶち当たったり、谷底に落ちたりしたらしい。一体、どうやって谷底から上がってくれば良いのだろう。

 

 

そんなことを考えながら先に進むと、かの有名な光景が見えてきた。

真名井の滝である。

 

滝の側には、よく写真で見るようにボートを漕いでいる人がたくさんいる。

あの写真は宣材写真だろうと思っていたので、意外と大勢の人がボートに乗っている光景に少し驚いた。いい値段するだろうに。

 

しかし、せっかく来たなら滝のすぐ近くまで行ってみたい気持ちは分かる。

迫力が違うらしい。

 

あわよくば自分もボートに乗ってみたいところだが、今日中に行きたい場所もまだあるので、ここでは断念した。

 

 

夕方にも関わらず観光客は多い。

さすが有名観光地って感じだ。

 

滝の奥には、おのころ島と名付けられた池や、小規模ではあるが他の滝もあった。

 

 

そろそろ暗くなってきたので、先を急ぐ。

 

土産店の近くにバス停があって、駐車場まで送ってくれるというので100円を払い乗車した。

 

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4.天岩戸神社(18:00頃)

高千穂神社に傘を忘れてしまったので取りに戻ったりしているうちに、すっかり時間を食ってしまった。

辺りはまあまあ薄暗い。

 

次に訪れたのは天岩戸神社

ここも来たかった場所である。

 

 

駐車場に車を停めると、さっそく大きな天狗みたいな像がお出迎え。岩を持ち上げている。

 

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天照大神を天岩戸から引きづり出したアメノタヂカラヲという神様らしい。

怒っているのか笑っているのか分からないが、強面である。

 

 

鳥居のそばには、土産店があった。

本来なら神社を参拝してから物色したいところだが、そろそろ閉まりそうなので先に軽く覗いてみることにした。

 

店員のおばちゃんと少し話をしてみると、自分たちの地元近くの出身らしい。

地元である兵庫県から何故に宮崎まで来たのかの身の上話や、この付近の名所についての話を聞くことができた。

 

そろそろ本格的に日が暮れてきたので、おばちゃんに別れを告げ先を急ぐ。

 

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鳥居をくぐり、いざ神話の舞台へ。

社には、皇室縁の神社らしく菊の紋章が刻まれている。奥には鏡が祀られていた。

 

後で知ったことだが、社の裏に行くと川を挟んで天岩戸が拝めるらしい。残念ながら時間が遅いので、そこへと続く門はすでに閉められている。

本当に残念。

 

 

境内を抜けて、すぐ近くにあるという天安河原を目指す。

天照大神が天岩戸の中に引きこもってしまった際に、どうやって外に出すか神様たちが話し合いをした場所なのだそうだ。てっきり、そこが天岩戸なのだと思っていた。

 

 

神社から5、10分ほど道路を歩き、今度は川に沿って遊歩道を進んでいく。

 

周囲の景色は、次第に鬱蒼とした森のような所へ変化。

夕闇も手伝ってか辺りは薄暗く、土産店のおばちゃんが言っていたように、若干薄気味悪い。

しかし、その分神域らしくもある。川の水も綺麗だ。

 

しばらく行くと、少し開けた場所に出た。ついに到着したようだ。

 

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洞窟内には小石が沢山積まれてあって、正直不気味である。執念深さを感じるほど、至る所に積まれている。

 

賽の河原積みかと思ったが、そうではないらしい。後で調べてみたら、ただ単に願掛けしているのだそうだ。

不気味さの正体は飽くなき人間の欲望だった。

 

そんなことを思いつつも、ちゃっかり自分もそこらに落ちていた小石を一つだけ拾って積まれた石の上に置いておいた。

 

 

こんな陰気な場所で会議して良案が出るとは思えないが、洞窟内は不気味さも相まって変な神々しさがある。

 

「畏れを感じる」

そんな表現が一番近いかもしれない。

 

 

洞窟内にも神様が祀られていたので、参拝した。

中はすでに暗闇に包まれており、写真を撮っても何も映らない。

 

日が落ちてきて洞窟の外も薄暗いが、観光客はちらほら来ている様子。

やはり人気の観光地ではあるらしい。

 

 

何はともあれ、今日中に行きたかった観光地を巡ることができた。

 

しばらく辺りを散策しつつ戻ることにした。

 

 

その道中、カフェを見つけた。

その名も「あまてらすの隠れテラス」。

なかなかに洒落た店名だ。

 

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少し小腹がすいていたので、オススメされた宮崎牛の焼肉ドッグを購入。

 

お持ち帰りでお願いしたので、テラスでしばらく待つ。川沿いに立っており、テラスで感じる風が心地よい。

 

焼肉ドッグを受け取り、駐車場へと戻った。

 

 

九州旅行2日目終了〜まさかの大げんか〜

駐車場に戻ると、案の定土産店は閉まっていた。

辺りはかなり暗くなってきたが、先ほど土産店のおばちゃんに付近の観光地を教わったので、ひとまずそこへ向かう。

 

焼肉ドッグを頬張りつつ、5分ほど車を走らせた。

 

 

訪れたのは、天岩戸神社の東本宮。

湧き水が流れ出しているのだそうだ。

 

すっかり日が暮れてしまったので、後輩くんは面倒くさいのか車の中で待っているという。

仕方がないので、懐中電灯片手に一人で参拝することにした。

 

途中までは灯籠に灯がともされていたのだが、社殿近くまで来ると明かりは無くなり真っ暗になってしまった。普通に怖い。

湧き水はその裏にあるというので、恐る恐る向かった。

 

闇夜を懐中電灯で照らしながら社殿の裏に回ると、確かに湧き水を発見。しかし、何だか気味が悪いので眺めるだけにした。

 

さらに奥へ行くと、七本杉というものがあるらしい。せっかくなので行ってみる。

 

…辿り着きはしたが、真っ暗で何も見えない。懐中電灯で照らすも、ぼんやりとシルエットが映るだけで、実際に何本生えているのかも分からない。

 

結果、ただの肝試しになってしまった。

 

車に引き返す途中、何かの気配が。

ぞっとしつつ、そちらを照らすとタヌキらしき動物が2匹いた。なんか癒された。

 

 

車に戻ると、後輩くんが待っている間に明日の予定を立ててくれていたらしい。

さっそく話を聞いてみる。

 

 

「明日は天気が悪いから、直接鹿児島へ向かう」

 

…うん?ちょっと待て。

 

宮崎には他にも観たい所はたくさんある。

鵜戸神宮にも行きたいし、鬼の洗濯板だって観てみたい。それを、天気が悪いからって理由だけで見逃せと言うのか?

 

 

彼が言うには、天気が悪いと観光地も自分自身もコンディションが悪いので、それなら最初から行くべきではないのだそうだ。それなら、移動時間に割けるべきだと。

 

 

個人的には、それには賛同できない。

雨が降っていたとしても、その観光地であることには変わりはないはずだし、天気の良し悪しでその価値を判断すべきではない。

雨という、その状況も受け入れて楽しめば良い。

 

 

価値観の相違である。

30分ほど話し合い、あるいは言い合ったが解決には至らなかった。

 

高校時代に出会ってから、初めてここまで口げんかをしたと思う。疲れのピークを迎えていたのかもしれない。

 

 

しばらくしてお互い落ち着いてきたので、ひとまず冷静に考えるべく風呂へ向かうことにした。

 

 

向かったのは、天岩戸温泉。

よくある一般的なキレイ系の温泉だ。

正直言って、名前のわりに面白い温泉ではなかった。

 

 

温泉に浸かりながら、明日の予定について解決の糸口を探ろうという話になっていたが、とても話す気にはなれなかった。

お互い一定の距離を保ちつつ、それぞれ黙って自分の考えに頭を巡らせた。

 

 

車に戻り、再び話し合い。

彼から、明日は別行動にしようという提案がなされた。

 

後輩くんは電車で先に鹿児島へ行き観光、こちらは車で宮崎観光するというものだ。

 

最初は心細さも相まって躊躇したが、考えが合わない以上、それが最善の策だという結果に至った。

特に仲直りをしたわけでもないが、とりあえずはひと段落ついた。

 

それに、そういう別行動の日があっても面白いかもしれない。

きっと、それはそれで新たな発見があるだろう。

 

 

今晩は、幸いにしてあまり寒くない。

南国・宮崎だからだろうか。

 

明日がどうなるかは分からないが、ひとまず眠りに就くことにした。

 

 

TO BE CONTINUED.

GW九州一周 珍道中!〈1日目〉

プロローグ

ついに始まった史上最長のGW。

そんな長い長い連休を充実させるべく、われわれ2人は九州一周に向けてさっそく出発した。

 

山口を発ったのはGW前日の晩。

ひとまず下関まで歩みを進めることにした。

自宅に布団がないので同行人である後輩くんを泊めてあげられないし、少しでも渋滞を避けたいと考えたからだ。

 

下関に到着しだい、どこかで優雅に車中泊するつもりだったが、さっそく出鼻を挫かれるような形になってしまった。

 

無事、下関には着いたものの寒すぎてとても寝られない。

GWだからって舐めすぎていた…。

 

結局、その晩は全然寝られず初日から寝不足状態での開始となった。

トラブルは旅のスパイスとは言え、前途多難である。

 

 

出発〜自販機うどんを食す〜

まずはGW前日の夜、山口県防府市にある長沢温泉に行った。

 

長沢湖畔に立っており、さぞ景色も良いのだろうけど、あいにく夜で何も見えない。ただ、地元の銭湯といったような雰囲気で、いい感じにひなびている。

「よしっ行くぞ」って感じで、そこでささやかな前夜祭というか決起会を開いた。

 

しかし、本当の目的はその傍にある「うどん自販機」!

後輩くんが言うには、最近ではこういった自販機は本当に少なく、行きたかったらしい。

 

値段は300円。その自販機では、きつね、天ぷら、肉うどんが選べるようになっていたので今回自分は無難そうなきつねをチョイス。

ちなみに、後輩くんは肉うどん。

 

以前、神戸でもその自販機を見つけて、同じく後輩くんと食べに行ったことがあったのだけれど、いまいち美味しくなかったことを覚えている。

なので、最初は購入に少し躊躇した。

 

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しかし、今回の自販機うどんは美味しい!

出汁の風味がしっかりあって、麺も伸びていないので普通に美味しかった。

具も思いのほか充実している。乾燥しておらずボリュームもある。

 

これなら、夜中にふらっと食べに行ってもいいかもしれない。

 

 

簡単に空腹をしのぎ、さっそく下関へ向けて出発。

下道を行き1時間半ほどで無事に到着したものの、車中泊できそうな場所がなかなか見つからない。道の駅でもあるだろうと思っていたのだが…。

 

しばらく探したものの、見つからないので駐車場の広いコンビニに停めさせてもらい一夜を明かすことにした。

 

 

下関をぶらり散策

九州旅行初日。

あまりに寒くて寝られないので、2人とも4時頃には目が覚めてしまった。身体が震えて歯がガチガチ鳴ってしまうレベル。

 

しかし、さすがに早すぎてどうしようもないので、適当に今後の行程について会議。

そうこうしているうちに明るくなってきたので、とりあえず下関歩道トンネルの辺りまでやってきた。

 

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おはようございます。

私ごとながら、本日で25歳の誕生日を迎えました。祝アラサー突入!

 

かと言って、朝日を浴びて心機一転というわけでもなく、眠い目をこすりつつ、まずは下関で朝食を取るためにも唐戸市場へと向かった。

 

ネットで調べるに、市場自体は朝5時からやっているとのことだったが、開いている店は少ないとのことだったので、30分ほど経ってから訪れた。

 

しかし、それでも早すぎたらしい。

鮮魚の大きな切り身などは売ってはいるものの、求めていた海鮮丼などはまだ準備中のようだったので、あいにく何も買えず仕舞い。

 

そうは言っても、朝市の活気や大きな魚を捌いている様子を見ることができた。

 

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九州上陸、福岡観光!

1. 部崎灯台(7:30頃)

市場を出ると、一路九州へ。

さっそく関門トンネルを抜けて九州への上陸を試みた。

 

通行料は軽自動車で100円。

タダだと思っていたので、一瞬焦った。

 

いつ海面下に入ったのか分からないようなトンネル道をずんずん下り、県境を越えると今度は上っていく。

 

 

トンネルを抜けると、さすが九州っ…なんてことも特になく普通の街並みが広がる。

良くも悪くも日本はどこも大して変わらない。街は街だ。路面電車でもあれば別だが。

 

それでも、赤レンガ倉庫らしきものを見かけるなど港町らしさは何となく感じられた。

海沿いにある船用の信号も、下関や門司ならではの景色だと言えるだろう。

 

 

それでは、本格的に九州旅行スタート!

 

最初に向かったのは灯台

よく分からないが、後輩くんたっての希望である。

 

ということで、九州初の観光はそこへ向かうことになった。

ひとまず後輩くんが車を運転するというので、こちらは睡眠不足を解消すべく助手席で寝ることに…zzz.

 

 

それから15分くらい経っただろうか。

車が停まったので目を覚ましてみると、お目当ての灯台に辿り着いた様子。

 

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到着したのは「部崎灯台」というところ。

立看板によると、日本が開国する際に兵庫津(神戸港)を開港する準備として、この灯台が設置されたのだそうだ。

明治期に海外の灯台建築家に造ってもらったもので、石造りとなっている。

 

灯台がある場所は丘になっているので、階段で上まで行くと関門海峡が見渡せる。

 

朝日に照らされた瀬戸内海は明るく煌めき、丘の上からは大きな船が行き来している様子や港の巨大クレーンが見える。

 

 

自分たちが普段住んでいる本州を遠くから見ると、改めてよし行くぞって感じがする。

旅の景気づけにはいいかもしれない。

 

 

ふとそばを見ると、何やら後輩くんがゴソゴソ。

唐突に動画を撮ってくれと言われた。

 

話を聞くに、九州旅行を機にユーチューバー デビューを考えているらしく、その素材を撮って欲しいのだという。

 

面倒臭いが少し面白そうなので協力してあげることにした。

関門海峡を背に、コテコテの関西弁で話す彼の雄姿を撮ってあげた。

 

ひどい動画だなと思いながら撮っていたのだが、本人はそれなりに満足している様子。

彼の編集力に期待したいところである。

 

動画撮影もそこそこに灯台を後にした。

 

 

2. 吉祥寺の藤まつり(9:00頃)

次に向かったのは、同じく福岡の吉祥寺。

後輩くん情報によると、今の時期は藤が綺麗に咲いているのだという。

 

灯台からは運転を交代して、自分が吉祥寺まで運転することにした。慣れない街中での運転は本当に怖い。

ペーパードライバーというわけでもないのだけれど、まだ厚紙くらいの運転技術しか持っていない自分には戦々恐々って感じだ。

 

それでも、灯台から1時間ほどかけて無事到着することができた。

 

吉祥寺では、ちょうどこの日から「藤まつり」が開かれるとのことで、朝にしては多くの人で賑わっていた。

 

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藤棚は今までも観たことはあるが、その中でも吉祥寺の藤はけっこう立派で、垂れ下がっている花の部分はかなり長い。

藤棚の広さもかなり大きくて、入念に手入れがされているようだ。

 

周囲には、藤のいい香りも漂っている。

クマバチが飛び回っている様子も絵になる。

 

境内には五重塔を模した展望台があり、その近辺の街並を一望できる。

取り立てて良い景色というわけでもないけれど、上から藤棚を見下ろせる。

 

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境内を30分ほどうろついて、春の風物詩を堪能した。

 

ちなみに、後輩くんのユーチューバー活動は早くも頓挫した。

カメラが回っている状態でセリフを話す難しさと、周囲に人がいる中で行う撮影が恥ずかしいらしい。

 

その後、彼は黙々と写真を撮っていた。

 

 

大分観光!

1.耶馬渓「青の洞門」(12:00頃)

吉祥寺から南方面へ2時間ほど車を走らせ、今度は耶馬渓の「青の洞門」という所へ向かった。

 

青の洞門というのは、江戸時代に地元のお坊さんが掘ったと言われているトンネルである。

 

その当時、川沿いに整備された道がないために人々は馬とともに崖を伝って移動していたという。

しかし、滑落するなどして命を落としてしまう事故が後を絶たないので、安心して歩けるようお坊さんが岩に穴を掘り始めたのだそうだ。

 

その後、彼に感化された村人たちも手伝い、着工から30年ほど経って開通したという。

今となっては、車も通れるよう広く整備され、その工事自体もダイナマイトなどで空けられたそうだが、かなりの苦労が偲ばれる。

 

トンネル内には、当時の面影が残る壁面が残されていて、ノミの跡やロウソクを立てる穴などを見ることができる。

 

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青の洞門の反対側、つまりは川の向こう岸には水色の可愛らしい花がたくさん植えられていた。

 

カタカナ名で、なんという名前の花だったか忘れてしまったが、春の訪れを感じさせるような可憐な花で、老若男女問わず写真を撮っていた。

 

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耶馬渓を構成している山々も、中国的な壮大な山で、菊池寛が小説の題材にしたり、福沢諭吉がその美しさを保護したりしたのだそうだ。

 

おかげで、耶馬渓は九州を代表する観光地となったわけだ。

 

ちなみに、大正時代からすでに耶馬渓のガイドブック的なものが作られていたらしい。その時代から、有名観光地として認知されていたというわけだ。

(道の駅「やばトピア」内の風物館で得た情報。そのネーミングセンスが、まさにヤバい)

 

 

2.郷土料理「だんご汁」を食す(13:00頃)

その後、青の洞門から5分ほど車を走らせた所に古民家風の飲食店があったので昼食をとるべく入店。

 

店の名前は「のどか」といって、雰囲気はその名に違わぬ長閑っぷりである。

 

メニューに出されたのは3種類。どうやら日替わりらしい。

その中に、大分の郷土料理だという「だんご汁」があったので、それを注文。

 

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味噌風味の鍋のなかに、「おうとう」と呼ばれるモチモチ団子が入っていて、とても美味しい。

 

店からは、耶馬渓の一部だと思われる山々が見えて景色も良い。

 

ところどころ、山の頂上に仏塔らしきものが立っていたりして、昔から山が信仰の対象だっただろうことが伺われる。

 

美味しい郷土料理に舌鼓をうち、耶馬渓を後にした。

 

 

2.慈恩の滝(15:00頃)

次に向かったのは慈恩の滝。

 

今回めぐる観光地は、ほとんど後輩くんに任せっきりなのだが、正直言って最初聞いた時は「なんで?」と思った。

なぜに大分まで来て滝か、と。

 

しかし、慈恩の滝はそれでも観る価値ありだと思う。

なかなかお目にかかれない、壮大な滝だった。

 

慈愛の滝には龍神伝説があって、病気を治療してくれたお坊さんに感謝して、龍がこの辺りに豊富な雨を降らしているという。

 

慈恩の滝は、珍しいことに裏を見て回ることができ、そこからも龍神伝説が生まれただろうことが推察される。

 

滝は一般的に遠くから眺めるものだが、ここの滝は違う。

 

滝に近づけば近づくほど水しぶきがかかり、真裏まで行ってしまうと水浸しになる。大迫力だ。

 

いわば、体験型の滝だと言ってもいい。

最近の旅行ブームの肝を押さえた滝なのだ。

 

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滝の裏側を見られるなんて、なかなか珍しいし、他の滝とは迫力が違う。

鮎らしき魚もいたので、きっと水もとても綺麗なのだろう。

 

近くに来たときは、ぜひとも言っておきたい滝だ。

 

 

3.天ヶ瀬温泉(16:00頃)

次に訪れたのは通な温泉。

道路を挟んだ天ヶ瀬駅の反対側にあるのだが、非常に分かりづらい。

 

建物に挟まれた、軽自動車がギリギリ1台通れるような細い道を抜けると、川沿いに温泉が現れる。

 

脱衣所もないような開放的な温泉で、街中に溶け込んだ秘湯と言えるだろうと思う。

周囲には硫黄の匂いが充満しており、駅前でも足湯などが楽しめる。

 

かなり開放感のある風呂だが、せっかくなので入ってみることに。

ちなみに、気休め程度には目隠しが設置されてある。

 

入湯料は、まさかの100円。ワンコインである。

最近のガチャガチャよりも安い。

 

地元の人がよく使っているらしく、自分たちが浸かっている間もいくらか話を聞くことができた。

 

一応、混浴らしいが女の人はほとんど来ないらしい。

自分たちが入っている間も、そんなラッキースケベ的なイベントは起こらず、ゆったりと硫黄温泉を楽しんだ。

 

温泉から上がっても、シャワーがないので洗い流すことはできない。

体から硫黄の匂いがしてきて、温泉に入ってきた感を味わえる。

 

匂っていたとしても、決してオナラをこきつづけているわけではない。

 

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3. 壁湯温泉(17:30頃)

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ふたたび温泉である。

 

大分は本当に温泉が多い。

伊達に温泉県を名乗っていない。

 

おそらく行ってみたい温泉をめぐるだけで、GWを使い果たしてしまうだろう。

 

そんな中で選び抜いた、ここ壁湯温泉もなかなかの秘湯っぷりだ。

 

 

ここもまた川沿いにあるのだが、岩の隙間から温泉が湧き出してくるので、源泉をもろに感じられる。

 

壁や天井も岩が剥き出しになっていて、城崎温泉・一の湯の強化版みたいだという印象を受けた。

しかし、あれは人工的な感じがするから、こことは比較にならない。

 

ただし、天井の岩の隙間からも湧き出しているのか、時おり頭上から水が滴り落ちてくるのが若干うっとうしい。冷たっ!てなる。

それも、天然温泉ならではの良さではあるのだろうけれど。

 

浴槽もさほど整備されておらず、底には砂や小石、岩がゴロゴロしている。

 

少しぬるいのが個人的には残念だが、その分いくらでも入っていられる。

 

 

壁湯温泉には格言的な文章が掲げてあった。

「1時間入らずして壁湯温泉を語るな、2時間入って体に問え」

細かいところは違ったと思うが、大体の趣旨はそんな感じだ。

 

結局、辺りが暗くなるまで2時間以上浸かり続けたので、指がしわしわになってしまった。

最後まで体が温まることはなく、上がるときも寒さに震えたが、2時間は入っていたので最低でも「語る資格」は得られたように思う。

 

頻繁に壁湯温泉を利用する人によれば、肩こりや筋肉痛などに効くらしい。

 

この温泉にもそうそう来られそうにないので、しっかりと記憶に留めておきたいと思う。

 

 

ちなみに、入湯料は300円。

やはりリーズナブル。

 

その支払いに寄った宿も、ものすごく雰囲気がいい。

残念ながら今回は泊まらないが、ぜひとも泊まってみたい宿だと感じた。

 

 

初日の終わりに

すっかり日が暮れてしまい、その後は暗い山道を抜けて別府方面へ。

道中で見つけた24時間営業のスーパーに車を停め、一夜を明かすことにした。

 

しかし、今夜も寒い。全く寝られない。

昨晩に引き続いてこの状況なので、さすがに疲労の色が出てきた。

 

そのせいか、何となく2人の間もギスギスし出してしまい

「九州一周とか無理ちゃう」

などという、この旅の根幹を揺るがす発言まで出てきた。

 

こちらとしても、心なしかイライラしてしまう。

 

 

前日から出発しているとは言え、まだ九州旅行は始まったばかり。

早くも、楽しい休日を過ごせるか不安になってきた。

そんなことを考えつつ、ひとまず今日も寒さに震えながら眠りについた。

 

 

TO BE CONTINUED.

九州出発前夜に思うこと

もうすぐGW。九州旅行が近づいてきた。

 

後輩くんから連絡があって、明日の夜、つまりはGWの前夜に出発することになった。

これといって予定は決まっていないが、期待は膨らむばかりだ。

 

今回は、その前夜祭というか意気込みも兼ねてほんの少しだけ書き綴ってみようと思う。

 

 

前に九州に行ったのはちょうど10年前のGWだったと記憶している。

神戸発のフェリーに乗って家族で福岡や大分、阿蘇などを回った。

 

当時の自分は中3、つまりは受験生だったこともあって精神的に荒んでいたように記憶している。いわゆる思春期だ。

 

もちろん受験のこと以外にも思うところはあって、もやもやとした気持ちを抱えながら向かった。

 

 

それでも、初めての九州はやはり面白くて、純粋に楽しめていたと思う。

 

そんな思い出がもう10年も前の話だということに少し驚くのだが、それと同時に、当時の自分と今の自分、なにが変わっただろうかということをふと思う。

 

もちろん学生から社会人になったことにはじまり、周りの状況は著しく変化している。

 

けれど中身はどうだろうか。

悩みだって当時からほとんど変わっていないようにも思える。

 

 

むしろ悪化しているとさえ言える。

当時以上に人嫌いになって、付き合い方も分からず、捻くれまくりである。

 

三つ子の魂百まで、なんて言葉もあるのだから、人間そうそう性格が変わるなんてことはないのだろうけど、そろそろ悩みに対する回答か、せめてヒントでも欲しいところだ。

むしろ考えすぎて、自分で難問にしてしまっている気すらする。本当はもっと簡単なのかもしれない。素直になれないだけで。

 

別に今の性格を変えたいとかは、傲慢にも全く思わないわけだけど、10年ものあいだ答えを探し続けるのは少々辛い。

 

実際、今から10年先も同じであるような気もしてくる。

 

 

あと数日で、自分も24歳から25歳になる。アラサー突入である。

 

古来からの考えでは、青春という言葉は15歳から29歳頃までを指すようなので、25歳になったからと言ってオジサンというわけでもないのかもしれないけれど、それでもやっぱり思うところはある。

客観的に見たら、当然ながら大人で半分オジサンみたいなものだ。

 

その点、自分は良くも悪くも子どもだなあ、と思う。

いつまでも思春期的悩みを抱えている時点でガキだ。下手したら、ピーターパン症候群とか言うやつかもしれない。

 

 

今回は10年ぶりの九州旅行。

この旅で何か変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。

というか、普通に考えて何も変わらないと思う。

 

 

けれど、自分の青春時代の代名詞でもある平成が終わり、新たな時代、新たな生活、新たなライフステージに至るこの瞬間に、ほんの少し期待をかけてみたいと思う。

 

そして、当時の自分に誇れる自分になれているか、あるいはなっていない場合は、どうすればなれるか自問する機会にしたい。

 

 

…と、まあ。

ちょっとセンチメンタルな気分になってみたが、純粋に楽しんで来ようと思う。

 

後輩くんも何だかんだ楽しみにしてくれているようだ。

 

 

いまだに山口に来たことが正解だったかミスだったかを悩んでしまうが、こんなことでもない限り九州を車で一周しようなんてことは考えつかなかったように思う。

 

自分の選択の何が正解で何が不正確なのかは当然のことながら分からない。すでに選んで来てしまった道なので、やり直すこともできない。

 

どうせやら、いつまでもくよくよ後ろを振り返らず、気ままに未来を探していきたいものだ。

 

楽しい旅行になりますように…。

 

平成が残り約一週間しかない件。

4月も末に差し掛かると、さすがに夜も過ごしやすい気温になり、気付けば草むらから虫の音やカエルの鳴き声が聞こえてくる。

昼間なんかは少し暑いくらいで、日陰でうたた寝するにはちょうどいい気候になってきた。

 

やっぱり、春はいい。

蚊をはじめとした虫との闘いも始まったわけだが…。

 

もうすぐ10連休GW!

ここ最近、毎週のようにどこかへ出掛けていたが、今週は近所をうろつく程度に収まった。

 

先週に引き続きGW九州旅行の準備をしようと試みたわけだが、結局のところ大してできなかった。

準備する時間はたっぷりあったので、「できなかった」よりも「やらなかった」と言った方が妥当かもしれない。

 

 

ひとまず、先週同様、本屋さんに行って情報収集することにした。

何かしらのガイドブックは欲しいところではあるが、このGWのためだけに1000円ほどする本の購入を躊躇ってしまうのは自分だけだろうか。

とりあえず、古本屋に行って探したものの、特に良いものは見つからなかった。

 

もはや賢いのか守銭奴に過ぎないのか我ながら判断がつかない。

 

ただ一応、立ち読みして何となくの情報は仕入れることはできた。

 

 

それに、そこまで調べる必要はないのかもしれない。

 

というのも、一緒に行ってくれる後輩くんが、観光地をいくつかプロットしてくれているらしい。

前々から、気になる場所を見つけた時にチェックしていたのだそうだ。

 

彼に任せっきりでは、あまり宜しくないとは言え、観光候補地を聞いた感じでは悪くはない印象を受けた。

友人なだけあって、行きたい場所もある程度一致しているというわけだ。

 

あとは、現地の道の駅とかで地元のパンフレットでも得つつ、行く先を決めていけば良いのではないかと思う。

 

自分自身、計画を立てるのが面倒なだけという点も否定できないが、あまり固めすぎても動きづらいだろう。

 

とはいえ、そんな言い訳のせいで計画はほとんど決まっていないような状況だ。

本当に大丈夫だろうか?

 

とりあえず、こちらができる準備として、寝袋を伯母から2つ借りて天日干しするという事だけは行なった。

 

これで車中泊の準備は万端…のはずだ。

 

 

それにしても、彼の行動力には本当に驚かされる。

誘ったのはこっちなのに、九州についての知識量はきっと彼の方が多いはずだ。

 

対して、すぐに面倒くさがってしまう自分って…。

 

 

そんな卑屈さと何もしていない焦燥感を紛らすべく、「九州の日帰り温泉」と題打たれた特集本を1冊購入することにした。

 

車中泊になるので、日帰り温泉は不可欠だ。

観光地は彼に任せるとして、温泉はフォローしていきたいと思う。

 

 

実際、どの程度役立つかは分からない。

念のため買ったみたいなものだ。

 

しかし、受験生が参考書を買って満足するみたいな展開にならないよう、ちゃんと活用していきたいと思う。

そうすれば、本の元だって取れるだろう。

 

それに、山口の温泉についても書かれているので、九州旅行後も多少は役に立つはずだ。

 

GWまで残り5日。ネット検索するなどして、自分なりに準備を進めて行きたいと思う。

 

 

そして。

気付けばあと一週間ほどで我らが平成時代も終わろうとしている。

今さら何をするわけでもないが、有終の美を飾れたらいいなとは思う。どうすれば、そんなものが飾れるのかとんと分からないけれど。

 

年の瀬が近づくと、何かやり残したことはないか、といつも感じてしまうのだが、結局何も思い浮かばずに新年を迎えてしまう。

せいぜい、抽象的な抱負を思い浮かべる程度だ。

 

幸か不幸か、新元号に切り替わるタイミングでも同じことになるのだろうとは思う。

しかし、平成の繰り返しみたいなことにはしたくはない。何か新しいことに挑戦していきたい。

 

 

何はともあれ次週はGW。

次回の投稿からは九州紀行がスタート!!

どんな旅が待っているか楽しみだ。