ゆとり世代のボッチが送るお気楽生活日記。

ぼっちの気まぐれ紀行

ゆとり世代のコミュ症が綴るお気楽日記

GW九州一周 珍道中!〈6日目〉

ここ二、三日目は鹿児県内を観光していたが、今日からは北に進路を取り九州の西側を攻めることになる。

 

幸いにも天気は回復し、観光するにも事欠かない。

しかし、そうは言っても鹿児島にはまだまだ観光したいところがあるので、しばらくは滞在し続けることにはなるのだが。

 

 

鹿児島観光④

1.和気湯(6:30頃)

最初に向かったのは温泉。野湯だ。

先日立ち寄ったコンビニで読んだ観光雑誌で偶然見つけた温泉で、坂本龍馬も新婚旅行で入浴したという由緒ある野湯だ。

 

写真を見たところ、森の中にあって秘湯感がありそうなので行ってみることにした。

 

 

道中、辺りは濃い霧に包まれていた。

雨こそ上がってはいるが、まだその余韻が残っているのだろうか。霧島付近ということもあって何となく幻想的な雰囲気が漂っている気がしてくる。

 

しばらく霧の中を進んでいくと、道は森の中へ。

そうこうしているうちに、霧も晴れてきて和気湯の駐車場へと到着した。

 

辺りは静まり返っていて、ときおり付近の建物からニワトリの鳴き声が聞こえてくる。

 

 

車を停め、川沿いに設けられた遊歩道を5分ほど歩いていくと、少し開けた場所に出た。

 


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温泉は遊歩道の一角にあって、脱衣所も洗面器も何もない。

昼間だったら、人通りもあったかもしれないので早朝に訪れたのは正解だったと言える。

 

そうは言っても、周囲は森に囲まれているので辺りは静まり返っている。マイナスイオンも多そうだ。

 

 

服を置けそうな場所もないので、適当な石の上に置いて、さっそく入浴。

 

水温はぬるめ。

すぐ近くに川が流れているので、せせらぎを聞きながら浸かることができる。早朝ということもあって、鳥の鳴き声も合わせて心地よいBGMだ。

 

浴槽は2つあり、歴史を感じる石垣で組まれている。

屋根も何もないので砂や落ち葉が目立つが、温泉自体は白濁しており身体に良さそう。

温泉は浴槽の底から湧いているらしく、石の隙間から少し熱い湯が出てくる。

 

先日、後輩くんと別行動案が出たときに一人で来ようかと思っていたが、天気の悪い中この温泉に浸かるのは少し厳しだろう。

まさに野湯って感じだ。

 

 

しばらく湯に浸かっていると、後輩くんが謎のカミングアウトをしてきた。

「なんかキンタマが痒い」

 

…はい?

 

彼いわく、ここ数日股間が蒸れたり風呂に浸かったりする時に痒くなるのだそうだ。

 

ぜったいタムシやん。

そういえば最近、温泉に入るとき床に座っている彼の姿をよく見た。おそらく、そこで感染したのだろう。

 

幸いに浴槽は2つ。

これから温泉に入るときは距離を置くことにしよう。

こちらとしても、気をつけなければ。

 

できればシャワーでも浴びたいがそんなものはない。

よくよく考えたら、野湯って衛生的にどうなん?

 

 

それはさておき。

温泉のすぐ脇には、きれいな川が流れている。

風呂上がりに少し辺りを散策して、その場を後にした。

 

 

2.犬飼の滝(7:30頃)

次なる目的地、霧島神宮を目指して車を走らせる。

かなり霧は晴れてきたが、まだ少し霞んでいる。

 

その途中、滝の看板を見つけたので少し立ち寄ることにした。

 

道の脇に展望台が設けられていたので、そこから覗くも霧が濃くてその姿を見ることはできない。

諦めて帰ろうとしたとき、カメラマンがやってきたので少し話をした。

 

そのカメラマン曰く、ここは坂本龍馬も来たらしく、かなり雄大な滝なのだそうだ。

 

うーん、そこまで言われると見てみたい…。

 

すぐ近くに滝の近くまで行ける遊歩道が整備されているということなので、せっかくだし行ってみることにした。

そんなに時間がかかるというわけでもないらしいが、予定外の観光なので少し急ぎ足で歩道に沿って川へと下りていく。

 

 

途中、河原へと出る小道を見つけたので少し行ってみることにした。

きれいな水が流れている。

辺りは大きな岩がゴロゴロ転がっているが、なんだかもう少し行けそうだ。

 

なんて言っているうちに、変な冒険心が出てきて、川に沿ってどんどんと進んで行ってしまった。滝にたどり着けるとも到底思えないのに…。

 

童心に返って、アスレチック気分で川を上るも案の定、滝にはたどり着けず引き返す羽目になった。

さっと観て帰るつもりが、長居してしまった。

 

それでも滝はなかなか壮大で、来て良かったと思える壮観さ。

久々に童心に返って身体を動かせたのも良かったと思う。

 

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予想外に時間を費やしてしまったので、帰りは駐車場のある崖の上まで猛ダッシュ。運動不足の身体にはかなり辛かった。

 

3.霧島神宮(8:30頃)

ついに辿り着いた霧島神宮

アマテラスの孫、ニニギが人間界に降りてきた天孫降臨伝説の舞台だ。

歴史好きの自分としては、是非とも来たかった場所だ。

 

多少霞みがかってはいるが、空は晴れ昨日までの嵐が嘘のように思える。

 

 

さっそく車を停め橋を渡ると、大きな石碑と鳥居が見えてきた。

神宮へと続く階段を上り、少し歩くと展望台があった。

 

天気が良いと開聞岳も見えるそうだが、残念ながら霧が濃いせいでその姿は見えない。

霧島の名に違わない霞みっぷりだ。

近くには龍馬夫妻の看板もある。

 

しばらく歩いていくと、ついに社殿が見えてきた。

思いのほか、赤みも強いし装飾も派手だ。伊勢神宮出雲大社とはテイストが違うらしい。

 

さっそく参拝列に並んでお参りをした。

これで、日本の有名な神様には一通りお参りできたんじゃないかと思う。

せっかくなので、家族へのお土産用に家内安全御守りを一柱購入した。

 

 

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社殿の近くにも、人型の梢があったり風穴があったりと不思議なものがたくさんある。

歴史を感じる裏道などを散策するだけでも面白い。

 

パワースポットということなので

「おらに元気を分けてくれー!」とばかりに英気を養えた気がする。

 

 

4.霧島最古の岩風呂 目の湯(10:00頃)

霧島神宮を離れ10分ほど車を走らせた先に野湯があるそうなので、今度はそこに行ってみた。

 

道路のすぐ脇にあり、秘湯感はあまりない。

公園の脇にある小川って感じだ。今朝の和気湯以上に散策道と整備されており、入浴するにはかなり勇気が要りそうだ。

 

それに、霧島最古の岩風呂ということだが肝心の浴槽にはイトミミズが湧いていた…。

気持ち悪くてさすがに入れない。

 

すぐそばには温水の川が流れており、そこにもイトミミズがちらほらいる。

しかし、せっかく来たので足だけでも入ってみることにした。

 

ふと、水たまりを見ると泥が。

川の流れがある所は砂っぽいが、少し淀んでいる所だと泥が溜まっているようだ。泥パックができる!

 

大分で泥温泉に浸かりたかったが、できなかったので、ここぞとばかりに塗ったくる。さすがに手足だけしか塗らないが、心なしかスベスベする気がする。

 

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そんな風に遊んでいると、家族連れがやってきて、物珍しそうに眺めてきた。

裸にならなくて良かった…。

 

そんな中、声を掛けてきた人がいたので、川の泥を掬って見せたり触らせてあげたりすると喜んでいた。

 

自分たちも童心に返ったように川遊びを楽しみ、結局1時間もここに居座った。

こんな街中に温泉が湧いているなんて、さすが火山地帯だ。

 

 

5.湯之城温泉(11:30頃)

またも野湯。

それも、立入禁止だ。理由は有毒ガスが漂っているせいらしく、あくまで自己責任のもと入浴する必要がある。

 

駐車場に車を停め、山道を歩いていく。

1キロはあるだろうか。結構距離がある。

辺りには硫黄の匂いが漂い、自己責任ということもあってドキドキする。

 

そろそろ疲れが出てきた頃に、目印を見つけたので道を外れ林に分け入っていくと、川を発見。

 

そう、ここも川自体が温泉なのである。

しかし、先ほどとは規模が全然違う。かなり広い。

 

立入禁止ということもあって、周りに人もいない。

 

あいにく、ここにもイトミミズが時おり上流から流れてくるが、面倒なのでもう気にしないことにした。

思い切って、スッポンポンで入浴。

 

川底では至る所から温泉が湧出しておるようで、気をつけないと足の裏を火傷してしまいそうになる。

 

ちょうどいい温度の場所を見つけるのが肝心だ。

しかし、前に来た人が作ったのか分からないが、ちょうどいい浴槽がいくつかあるので、あまり浴槽探しにあまり苦労はしなかった。

 

ここも泥パックが楽しめるので、体に塗ったくる。

思い切って、身体全体に。(このあと、身体から硫黄臭が漂うという悩みが発生する)

 

 

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川そのものが温泉なので、段差のある所に行けば、肩にお湯がドバドバとかかってきてすごく気持ちがいい。

なにより、広いので爽快感がヤバい。

 

すぐ近くでは硫黄ガスが噴き出しており、風向きには気をつける必要があるが、地獄と極楽を合わせたような不思議な空間だ。

最高の秘湯と言える。

 

ここでも長湯をしてしまったが、自分たちが帰る頃にポツポツと人が来だした。

 

男女3人組や夫婦、外人までも来ていた。

彼らは果たして温泉に浸かる気なのだろうか。

 

それにしても、ここは本当に面白い。

離れるのがかなり名残惜しかったが、先を急ぐことにした。

 

熊本観光!

1.神瀬の石灰洞窟(16:50頃)

川の温泉でかなりの時間を費やしてしまったが、ついに熊本突入である。

 

途中、えびの高原やニンニクのよく効いたラーメン屋などに立ち寄りつつ、着実に北上。

 

 

そんな中、熊本に入った直後に面白そうな立ち寄りポイントを見つけた。

 

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山へと続く細い道を登っていくと、それはある。

石灰でできた洞窟らしい。

 

洞窟の前には神社があり、とりあえず参拝。奥にはめちゃでかい洞窟がある。

 

辺りは薄暗く、高千穂の天安河原以上に気味が悪い。

洞窟の中はポッカリと大きな穴が空いており、地の底まで続いているようでなんか怖い。

 

看板によると底には水が溜まっているらしい。

また、穴に背を向けて石を投げ入れると何か良いことが起こるらしいので、さっそくやってみた。

 

…落っこちそうな恐怖感が勝って、けっこう肝が冷える。

 

イザナミが祀られているということもあって、地獄の入口にやって来たような感覚になった。

 

 

2.通潤橋(18:30頃)

日照時間駆け込みで、熊本名所を観光することにした。

 

正直、名前を聞いてもあまりピンとは来なかったが水が橋から流れ落ちる有名な観光名所だ。いつか写真か何かで見たような気がする。

 

辺りは既に薄暗く時間がないので、猛ダッシュ

付近に車を停めて、橋があると思しき川に向かうべく谷を駆け下りていく。

今日はなんだかこんなんばっかりだな。

 

しかし、いつまで経ってもたどり着けない。

途中、吊り橋を通りかかった時に

人を見つけたので、話しかけることにした。

 

…どうやら間違えたらしい。

橋からは五老ヶ滝という滝が見えたので、怪我の功名ではないが、とりあえず写真を撮っておいた。

 

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今度は崖を駆け上がり、急いで通潤橋を目指す。辺りはけっこう暗くなってきている。急がねば。

 

 

車を走らせること5分。やっと通潤橋に到着。

道の駅もあるが、当然ながら既に閉まっている。覗きたかったなー。

 

それに、あれ?

橋から水が出てない…。

 

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時間によるものかとも思ったが、どうやら熊本地震の影響で壊れてしまったらしい。近くに寄ることもできない。

 

レンガづくりのただの橋…。

水こそ流れ落ちてはいなかったが、この橋自体は隣の集落まで水を運ぶ大事な橋なのだそうだ。

 

せっかく来たのに残念だが、早く復旧してもらいたいと思う。がんばれ、熊本。

 

 

駐車場には藁で作られた「美女と野獣」や謎のキャラクターが展示されていた。

高さ2.5メートルくらいあって、かなり大きい。

 

田舎の道の駅は、いろいろとぶっ飛んでて面白いなー。

 

 

6日目の終わりに。

今日は、天然温泉に入りまくれたのが印象に残った。なかなか、あれほどワイルドな温泉もないだろう。

 

ただ、硫黄の匂いが身体に染み付いて、服まで臭いのは考えものである。明日にはマシになっているだろうか。

 

TO BE CONTINUED…

 

GW九州一周 珍道中!〈5日目〉

暦は5月。

ついに新しい時代が始まった。

我らが平成時代が終わってしまった…。

 

昨晩は温泉に浸かりながら、新元号を迎えるという面白い体験をしたわけだが、今日は令和初日。

「元旦は一年の計」という言葉もある。

幸先よい一日を過ごしたいと思う。

 

 

鹿児島観光③!

1.本土最南端、佐多岬(9:50頃)

鹿児島に入って3日目。

昨日は薩摩半島を主に巡ったので、今日は大隅半島に渡って観光する予定だ。

 

相変わらずあまり天気はよくない。

しかし、指宿に来たからには砂風呂に入りたいので、早起きして施設に向かう。

 

 

さっそく車を走らせ、海岸線を進んでいく。

その途中、大隅半島へ渡るフェリー乗り場を見つけた。

 

GWだし、さぞ混むことだろう。もし整理券を配布してあるならもらっておこうということで少し立ち寄ることにした。

 

 

この時点で、まだ6時半。

すでに沢山の車が並んでいた…。

 

警備のおじさんに聞くと、今後ますます乗客が増えて何時間も待たないといけない可能性があるらしい。

 

 

乗り場に立ち寄ったのは幸か不幸か。

このまま指宿で砂風呂に入っていたら、一日中ここで足止めをくらうことになりそうだ。

そうなってしまうと、大隅半島に渡っても素通りしなくてはならない必要がある。というか、その場合はもはや船で渡る必要すらない。

 

 

どうしよう…。非常に困った。

そもそも砂風呂自体、かなりの時間待たされると考えた方がいい。やはり九州一周を目標にしている以上、足止めを食らうことは避けたいところ。

苦渋の決断である。

 

 

審議の結果、砂風呂を諦めて大隅半島へ渡ることになった。

まさに断腸の思い。かなり悔しい。

 

どのみち鹿児島市街も殆ど観光できていない。かなり名残惜しいが、また来ることを誓って指宿を後にすることにした。

 

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30分ほどの船旅を経て、大隅半島へ上陸。

一路、半島の南端もとい本土最南端だという佐多岬を目指す。

 

はっきり言って、個人的には行っても行かなくても構わないのだが、後輩くん曰く、その岬を目指す人が多いらしい。

 

そう言われると弱い。

右に倣えの精神がDNAに染み込んでいる日本人の悲しい性だ。

 

せっかく九州一周しているのだし行ってみようと思う。

こういう機会でもないと、むしろ行かないかもしれない。



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フェリーを降りて車を走らせること30分。

ついに、本土最南端にたどり着いた。

先端付近は、ジャングルっぽい林の中を進んでいく。やはり南端なだけあって植生も熱帯系のものが多いのだろうか。

 

しばらくして、大きな石碑のようなものをみつけた。「本土最南端」と銘打たれており、木々の間から海が見える。

イカーがたくさんいて、写真を撮っていたので自分たちも便乗した。

 

 

道はまだ先にも続いていて、何かがありそうだ。

しかし、車が混んでいるようなので、とりあえずそこに車を停めて歩いて先に進む。

 

ほんの数十メートル歩くと、開けた場所にでた。ここがゴールらしい。

 

大きな南国っぽい木がお出迎え。

キジムナーでも出てきそうな感じだ。

 

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端まで行くと、東シナ海が望める展望台があり、大海原を眺めることができる。

 

あいにく今日は曇っているが、晴れた日には屋久島や種子島も見えるのだという。

 

近くには道の駅もあり、最南端に関連したグッズが販売してあった。

レジでは、東西南北の端を踏破するスタンプ帳なんかが売ってあり後輩くんは買っていた。

端攻めする気らしい。

 

 

屋内では、何十年も前にこの近くに移り住んだ人の苦労話の記事が展示されていた。

何か感動系の話が書かれているのかと思い読んでみることにしたのだが、思っていたのと全然違った。

最初から最後まで、ここは不便だと文句を言っているだけ。

 

なんでこんな記事を展示しているのか不思議だ。

てっきり、何だかんだ郷土愛に目覚める話かと思ったのだけど。

 

 

しかし、実際この辺りは整備されるまでジャングル状態でかなり不便だったらしい。

地元の有力者が、ここを観光地にするべく先ほど走ってきた道を整備したらしく、その時に南国感を抱いてもらえるよう街路樹を植えたのだそうだ。

 

ジャングルっぽい森はただの演出なのだろうか。色々カオスすぎてよく分からん。

 

 

辺りをうろうろしていると、歩いてまだ先に行けるようだ。よく見たら、岬の先に灯台のほかに建物もある。しかし、意外に距離はありそうだ。

 

雨が降って来たこともあって、今回はここで引き返すことにした。

後輩くんは、またここに来ると行っていたが、電車も通っていない以上なかなか難しいと思う。

 

何はともあれ、令和初日に本土最南端に来られたのは記念すべきことだと思う。

 

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2.菅原神社&漬け丼(12:30頃)

雨が降ったり止んだりと、ぐずついた天気が続く。

 

とりあえず、佐多岬を後にしてコバルトブルーの景色で有名な滝を観に行った。

しかし、天候は悪く滝の水量も多いことから近くに行けず、ただ単に轟音を立てて流れる滝を見るに終わってしまった。

ついてないなあ。せっかく来たのに。

 

仕方ないので、ひたすら桜島を目指して車を走らせる。

 

 

その途中、少し面白そうな神社を見つけたので少し立ち寄ることにした。

 

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その名も菅原神社。

名前の通り、菅原道真を祀った神社のようだ。説明看板を読んだのだが、いまいち道真さんとの縁がよく分からない。

 

しかし、この神社の特徴は他にある。

参拝するにはロッククライミングしなくてはならないのだ。

 

浜辺に鳥居があり、少し歩くと小高い丘にたどり着く。社殿はその上にある。

 

 

写真では分かりにくいが、そこへと続く階段はかなり急。

そのため、階段にはロープが設置されており、参拝するには崖みたいなところを登っていく必要がある。冒険してるみたいで思わず童心に帰る。

 

有名な神社なのか否か定かではないが、面白い神社を見つけることができた。

 

 

昼時間になってきたので、そこから10分ほど車を走らせ昼食を取ることにした。

 

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注文したのは、つけ丼。

待合室に地元の小学生が書いたと思われる新聞が何枚か置いてあって、そこにオススメメニューとして紹介されていたからである。

 

人気のお店らしく、席に座るまでかなり待たされたが、海岸沿いに建っているだけあって魚が美味しく、特に煮付けはなかなか良かった。

 

店内の雰囲気も漁師店といった感じで、活気があった。

 

 

3.テイエム牧場温泉(14:20頃)

次に向かったのは温泉。

後輩くんによると、かなり個性的で面白そうな温泉だという。

 

名前からして山の中にありそうだが、場所は海岸沿い。大々的に宣伝しているわけでもないので少し分かりづらかった。

 

車を停め、堤防みたいなところを少し歩くと受付がある。

どう見ても近くに牧場があるようには見えないが、入口自体は何となく牧場っぽくはある。受付を済ませて、庭園の中を突っ切り温泉へ。

 

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浴室への扉を開けてびっくり。

そこには鍾乳洞のような世界が広がっていた。これは、すごい。

 

よっぽど泉質が濃い成分なのだろうか。

浴槽には黄土色をした鉱物のようなものがびっしり付着している。

浴槽内に設置された木製の柱や手すりにも張り付いていて、触ってみると石のように固い。というか、もはや完全に石。

 

もちろんお湯自体も、その成分を含んでいるためオレンジ色に濁っていて、浴槽の底が見えない。

底にも成分が付着しているのか、床は凸凹していて、本当に洞窟の中に入っているようだ。

水温はぬるめ。

 

建物自体もなかなか味のある雰囲気。

はっきり言うとボロい。木でできた骨組みがむき出しだし、壁や屋根はトタン。

 

海岸に建っているので、台風とかで強風に煽られても大丈夫なのだろうかと少し心配になってしまう。

実際、今日は風が強いのでトタンがバタバタいっている。

 

 

しかし、それも一つの味。

平地にあるとは言え、ここはかなり秘湯感が漂っている。

しばらくして、子どもづれの家族が来たが、この冒険チックな温泉はさぞ面白いんじゃないだろうか。

 

 

風呂から上がり、受付や地元の人と少し話をした。

 

そこで初めて、この奇妙な名前の温泉について知ることができた。

 

この温泉近くに牧場があって、そこに有名なテイエム何とかという名前の競走馬が昔いたのだそうだ。

変わった名前の温泉だと思っていたが、そこに由来しているらしい。地元民よ、競馬好きすぎるやろ。

 

 

また、泉質はやはり濃いそうで、温泉を通すパイプを一年で入れ替える必要があるのだという。何となく、すごく身体に良さそうな気がしてきた。

 

記念にパイプに付いていたという付着物の石のカケラをもらい、温泉を後にした。

 

 

4.桜島観光(16:00頃)

やっと桜島へ到着。

しかし、天気が悪くその雄姿を見ることはできない。

 

ひとまず島の南沿岸部に沿って、西へ向かうことにした。

 

 

やはり、火山地帯は植生が違うらしい。

島の中に入れば入るほど針葉樹が増え、広葉樹はほとんど姿を消す。葉っぱが燃えてしまうからだろうか。

 

途中、展望台を見つけたので立ち寄ってみた。

 

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遊歩道に入って早々、針葉樹と溶岩が織りなす林に突入した。

なんだかジュラシックパークみたいだ。

 

地面には火山灰と思われる黒い砂のようなものが大量にあって、少し触ってみる。

雨で濡れていて、いまいち普通の砂と違いがよく分からなかったが、初の火山灰。感動の対面である(?)。

 

そんな野性味溢れる遊歩道を歩いていくと、やっと火山が見えてきた。

と言っても、山頂付近は雲で覆われており、見えるのはまだ麓部分のみ。大きいのだろうが、全体像がよく分からない。

 

 

すでに16時過ぎ。

あまりゆっくりもしていられないので、駐車場脇にあった建物内のパネルをざっと見て、その場を後にした。

 

 

次に向かったのは、桜島を観るのに最も近い湯之平展望台。

閉館時間が迫っているので、車をぶっ飛ばす。

 

しかし、残念ながら、ここでもその姿を観ることはできなかった。

むしろ、雲が近くなって余計に見えづらくなった。カメラに収めようにも雲しか写らない。

 

閉館時間には間に合ったので、売店や説明パネルをざっと見て展望所を後にした。

せっかく急いで来たのになあ。

 

 

仕方なく再び麓に下りて、近くに桜島ビジターセンターなる施設があるそうなので寄ってみることにした。

しかし、そこも閉館時間ぎりぎり。受付の人に5分だけという約束をして中を見学させてもらった。

 

館内では、桜島の成り立ちはもちろん、その影響や植生などを学ぶことができる。できることなら、もっとゆっくり見学したかったが仕方ない。

 

ここでは、簡単に桜島の歴史や植物がどのようにして生えているのかを学んだ。

 

 

近くには公園があり、センターを出たあと少し散策してみることにした。

園内では錦江湾が望め、足湯もある。

 

一般的な海岸沿いの公園と違い、ゴツゴツとした溶岩が並ぶ散策道は桜島ならではと言える。

 

 

気づけば天気が回復しつつあり、錦江湾は夕陽に照らされ綺麗に輝いている。

そうこうするうちに、桜島が見えてきた。

 

もう少し早く晴れてきて欲しかったが、最後の最後に鹿児島の目玉というべき桜島を見られて良かった。

 

 

その後、道の駅に立ち寄り桜島大根を見たり、長渕剛像を見たり、火山灰に埋もれた鳥居を見たり、と夕暮れが迫るなか急ぎ足で桜島観光をした。

今度来るときは、是非ともゆっくり観光したい。

 

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5日目の終わりに

その日、最後に訪れたのが江ノ島温泉。

錦江湾沿岸に建っている。

 

取り立てて特徴のある温泉ではないが、昔ながらのシンプルな温泉で、風情がある。鹿児島では、こういったタイプの温泉が多いのかもしれない。

 

地元の人が集まる憩いの場になっているようだ。

 

温泉から上がると、海風が心地よい。

そこには、昼までの暴風雨が嘘のように、穏やかな錦江湾が広がっており、自然と穏やかな気分になる。

 

今回の雨にはいろいろと迷惑をかけられたが、最後に桜島も見られたので良しとしよう。

終わりよければ全て良し。

 

明日からは天気がよくなりそうだ。

しっかりと体力を回復させて、今度は九州の西側を攻めることにする。

 

 

TO BE CONTINUED…

『ゴジラ キング・オブ・モンスター』観た感想

レジェンダリー版ゴジラの続編を観てきた。

ゴジラ映画は子どもの頃からよく観ていたし、今回の映画も楽しみにしていたので少し感想を書いてみようと思う。

なるべくネタバレしないよう注意して書いていく。

 

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前作を振り返って

前回の作品、いわゆるギャレゴジは総合的には面白かったのだが、個人的には少し物足りないような印象も受けた。

ゴジラが善玉として描かれすぎている気がしたからだ。

 

 

もちろん、ゴジラは作品ごとに印象が違うし、それに応じて彼に対する印象は人によって異なる。

だから、これはあくまで自分にとってのゴジラ像と合わなかったというだけに過ぎない。

 

しかし、それを前提に話を進めると、一番ガッカリしたのがゴジラが子供たちの乗ったバスを爆撃から助けたシーンだ。

ゴジラ、めっちゃ良いやつ…。

 

ストーリー的にも、何だかガメラっぽい。

 

 

ゴジラは、初代で語られたように伝説の荒ぶる神なのだから、人間など意に介さない毅然としたキャラクターでいて欲しい。

 

その点、前作のギャレゴジは人間にとらわれがちな印象を受けた。

 

 

今作のゴジラは。

今作では、その点は上手く描かれていたように思う。

 

今作でも、主人公の女の子を助けたり地球を救っていたのだから、大きな変化はなかったかもしれない。

 

しかし、しっかりと恐怖の対象として描かれていたと思う。

 

 

先ほどは、前作をガメラっぽいと表現したが、あえて例えるなら今作は『ガメラ3 邪神覚醒』(以下、G3)っぽいと言えるかも知れない。

G3におけるガメラは、ただの地球を救う神ではなく、善悪など関係ないモンスターとして描かれている。

 

 

今作の『ゴジラ キング・オブ・モンスター』(以下、ゴジラKOM)では、G3と同じように、敵怪獣との闘いの中でゴジラが人間たちにいちいち慮っているような演出はない。

ただただ必死に戦っている。

 

大自然を体現するかのごとく野性味があって、畏怖の対象であるゴジラ

やはりゴジラは、恐怖あってこそ存在感や威厳があるように思う。

 

 

作品の感想

この映画で特筆すべきは、登場キャラクター。

ゴジラシリーズではよく知られた人気怪獣が、ついにハリウッドデビューを果たしている。

その登場怪獣というのが、東宝三大怪獣に挙げられるラドンモスラ、そしてゴジラの好敵手キングギドラだ。

 

待ちに待った、ハリウッドで描かれる怪獣バトル。

その情報を仕入れ以来、さぞ迫力ある闘いになるだろうと期待を膨らましていた。

 

 

そして臨んだ今作。

 

 

さすがは、ハリウッド!

日本に比べてCGのクオリティがとてつもない。違和感を抱くシーンはほとんどなく、迫力満点だ。

カメラワークも上手くて臨場感が半端ない。

もちろん、重量感もしっかりある。

 

 

映像が綺麗だし、各怪獣の見せ場がちゃんと設けられている。

悔しいが、日本で同じクオリティのものを作成するのは、かなり難しいんじゃないかと思う。それくらい大迫力だ。

 

 

また、随所にゴジラシリーズのオマージュが見られて二度楽しめる点も評価ポイントだ。

ゴジラ初見の人はもちろん、往年のゴジラを知っている人へのサービスが嬉しい。

 

 

ゴジラモスラのオリジナルテーマ曲が流れるのも鳥肌ポイントだと言える。

 

前作では新しいテーマが使われていたが、やはりこのテーマ曲あってのゴジラなのだと改めて感じた。

それが流れるだけで、期待感や高揚感が生まれる。

あの曲は、ゴジラの応援歌でありアイデンティティなのだ。

 

 

鳴き声がオリジナルにかなり近いのも興味深い。

前作では、なんだか掃除機が詰まったような鳴き声で、若干の違和感があったのだが、先述したテーマ曲も相まってゴジラがちゃんとゴジラだ。

そこまで、日本に寄せなくてもいいんじゃないかという気がしなくもないが、思わずニヤニヤしてしまう。

 

 

そしてストーリー。

 

闘い系の映画はストーリーが疎かになりがちなので心配していたのだが、杞憂だった。

しっかりと前作を踏まえており、人間ドラマもちゃんと作り込まれている印象を受けた。感動できる。

 

 

個人的には、渡辺謙演じる芹沢博士の

「敵に直面したとき大事なのは、それと和睦することだ」

という言葉に感銘を受けた。

 

少し違ったかもしれないが、ただ対峙し対抗するのではなく妥協点を見つけることの大事さを気付かされた。

 

怪獣映画、なかでも怪獣プロレス系のものは内容が希薄になりがちだが、しっかりとメッセージ性もあったのではないかと思う。

 

 

しかし、それにしてもレジェゴジはやはりガメラっぽい。

 

一度、瀕死状態まで追い込まれて復活する流れは、まさしくガメラ映画を想起させる。

加えて、今作の主人公は前作で家族を失っており、G3の主人公に通じるところがあるように思える。

 

レジェゴジは、ガメラを意識しているんだろうか。

ストーリー的には面白かったし感動できたので、別に構いはしないのだが。

 

 

なにはともあれ、非常に面白かった。

前年に公開されたアニメゴジラでは戦闘シーンがいまいち描かれず、何となく欲求不満だったのだが、それを一気に解消させるだけの迫力があった。

ほとんど言うことなし。

 

 

しかし。

あえて文句を付け加えるなら、もう少しラドンモスラに活躍させて欲しかった。

各自、せっかく登場シーンはカッコいいのに、実際の戦闘シーンはほとんどといって描かれていない。

その分、ゴジラキングギドラの闘いが描かれていると言えなくもないが、もう1-2分くらいモスラたちを描いてくれても良かったはずだ。

そこが惜しいと感じた。

 

 

でも、まあ不満点はそれくらい。

総合的にめちゃくちゃ面白かったと思う。まさにスペクタクル映画という言葉がぴったりだ。

 

 

次回作は、ついにゴジラキングコングが闘うという。

日米それぞれの国の代表が闘うようなものだ。

 

以前の『キングコング対ゴジラ』は全体的にユーモラスな雰囲気で、勝負の行方も引分け状態になってしまっていたが、今度はどのようになるだろう。

 

今までの流れ的にシリアス系のストーリーにはなりそうだが、世界の秘密が明らかになるなどするのだろうか。

そして、今度こそ雌雄が決するか否かも気になる点だ。

 

前作、今作と面白かったぶん、次回作にも期待したいと思う。

初めての船釣り!アジがマジ大漁

GWが終わり、すでに5月も末。

ここ最近の天気は昼間こそ暑いが、夜になるとぐんと冷えて肌寒い。

 

話によると、大陸側の乾燥した高気圧が日本上空を覆っていて、それが昼夜の温度差を生み出しているらしい。

 

陽が沈んでから外に出ると、けっこう風が冷たい。思わずGWの悪夢がフラッシュバックする。

ころころ変わる寒暖に体調管理が難しい今日この頃だ。

 

 

そうこうしているうちに、5月が終わってしまう。

 

最近、GWの記事ばかり書いていて、自分の近況を書き出す機会がなかった。

GWの記事も次から後半戦。

ここらで一度、小休憩がてら別の投稿をしてみようと思う。

 

 

漁船に乗って魚釣り!

5月最後の休日、従兄弟と一緒に魚釣りに行った。

それも、ただの魚釣りではない。船釣りだ。

 

従兄弟の仕事の繋がりで小型船を持っている人がいて、今回それに乗せてもらうことになった。

 

 

魚釣りに行ったことはあっても船釣りは初めての経験。

餌を釣具店で調達して荷物を船に積み込むと、さっそく出発した。

 

今日はめちゃくちゃ天気がいい。まさに快晴という言葉が当てはまる。

せっかくなので、沖まで行くことになった。

 

野島とかいう名前の群島に向かうらしい。陸からは30分かかるという。

 

 

小型船なのでめちゃくちゃ揺れる。気を抜けば振り落とされそうだ。

波に揺られて水面からジャンプしてしまうことがあって、着水時に船が大きく揺れるしバコン!と大きな音が立つ。船が傾いたりすると少し怖い…。

 

今まで乗ったことのあるフェリーと比べると、当然ながら海水面が近い。

船が滑るように進んでいくものだから、何だか不思議な感覚になる。だだっ広い砂漠みたい。

 

 

そうこうしているうちに目的地に到着。

自分たちと同じように、何艘か小型船がすでにいる。

さっそく釣竿に釣糸や餌を結びつけ、魚釣り開始!

 

 

しかし、着いてから数分後、頭がくらくらしてきた。

 

…船酔いである。

釣糸を付けるときに、手元を見過ぎたせいもあるかもしれない。

最初は少し目が回ったような感覚だったが、次第に胸焼けするようになって口の中に生唾が溢れてきた。

 

これはヤバい。吐きそう…。

 

しばらく頑張ったものの、しんどくなってきたのでダウン。

吐きはしなかったものの、船にもたれて寝ることにした。

 

 

その後、従兄弟に酔い止め薬をもらい少し回復。

海底に糸が絡みやすいこともあって、いまの釣りポイントから少し移動することになった。

 

 

だいぶ落ち着いたので、そこからは自分も釣りに参戦。

 

すると、釣れるは釣れるアジやタイ。

序盤から一度にアジが5匹も釣れた(1匹は海に落ちて逃してしまったが)。

思わず船酔いのことなど頭から吹き飛んでしまうほど。

 

他にも、カサゴやらカワハギなども数匹釣ることができた。

 

タイミングによっては、魚群に当たったのか釣糸を垂らすだけで直ぐに餌に食いつき、あちこちでキター!!という声が上がった。

 

 

それでも、なかなかに難しい。

他の人の所に食いついても自分の所には来ないことも多い。

 

釣りをしたことはあるとは言ったが、数回しかないので初心者も初心者。

釣り慣れている船長や、従兄弟に魚釣りのイロハを教わりながら釣りに励んだ。

 

2回竿を上げ下げして、しばらくじっとして30秒。それを繰り返すのだそうだ。

 

 

今まで手に乗っかるようなサイズの魚くらいしか釣ったことがないので、釣り上げも一苦労。

しかし、自分で大きな魚を釣り上げるのは気持ち良いものだ。活きもすごく良い。

 

各自、昼休憩を挟みながら延々釣り倒す。

陽射しは少しきついものの、風はほとんどなく相変わらず天気はいい。

そのお陰で波も立たないので、酔いも大分治った。

 

 

陽も少し落ちてきた15:00。

気温が上がってきたせいか、どの釣竿にもヒットしなくなった。

 

帰りの時間も考えると、そろそろいい頃合い。

大漁の魚を手に陸に戻ることにした。

 

最初のポイントに着いてから約6時間。

船酔いによるグロッキーなロスタイムはあったものの、存分に釣りを楽しむことができた。

 

 

おさかな大宴会!

 

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クーラーボックスがいっぱいになるほどの魚を持ち帰り、さっそく調理。

今夜は、従兄弟の家にお邪魔して一緒に夕飯を頂くことになった。

 

 

一人暮らしなので、伯母の料理風景を見学。

 

 

魚が新鮮なので目が透き通っている。

スーパーで売っているのとは全然違う。ウルウルである。

 

料理はもちろん刺身。

やはり刺身は鮮度が命。さっき自分で釣った魚を食べられるなんて素晴らしすぎる。

 

ほかにも、タイの塩焼きや澄まし汁を作成。これ、絶対おいしいわ。

 

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さっそく実食!

アジの刺身がめちゃくちゃ美味い。というか、甘い!!

新鮮だと甘いんだなあ。

 

澄まし汁も風味がしっかりと出ている。

塩焼きも身がホロホロしている。

思わず箸が止まらない…。

 

 

めっちゃ食べてしまった。苦しいほどに。

満腹だ。

 

シャワーを浴びて夕飯を頂きに行ったので、あとは寝るだけ。

 

船上では帽子を被っていたとは言え、顔が真っ赤になるほど日焼けしてしまったので体力消費も甚だしい。超眠い。

 

家に帰ってから、ほとんどバタンキュー状態で眠りについた。

 

 

今回はいい体験をすることができた。

GW九州一周 珍道中!〈4日目〉

今日は平成最後の日。

有終の美を飾りたい…ところではあるが、まずは昨晩の後始末を付けなければならない。

 

うっかり車のライトを消し忘れたまま寝てしまい、バッテリー上がりを引き起こしてしまったのである。

 

最後の最後までトラブルに見舞われる平成だった。

 

 

鹿児島観光②!

1.鹿児島市内めぐり(9:30頃)

平成ラストデー。

まず最初に行なったのは、ガソリンスタンドへの電話だ。

 

バッテリー交換してもらわないことには先へ進めないので、近くのガソスタに救助要請をした。

 

しばらくして、作業員の人が来てくれて車にケーブルを繋いでくれた。

やっとエンジンが掛かる。

 

しかし、このままでは次に停まった時にまた動かなくなってしまうので、バッテリー交換をしてもらうべく1km先のガソスタまで車を走らす。

 

 

ガソスタの待合室で待つこと約一時間。

バッテリー交換が終わったらしい。

出張費、施工費、バッテリー代あわせて18,000円ほど。

 

背に腹はかえられないとは言え、辛い出費には変わらない。それだけあれば、十分立派な宿に泊まれる。

 

何のために車中泊を貫いているのか分からなくなってきた。まじで泣ける。

 

 

気を取直して、鹿児島市内へと向かう。

鹿児島には路面電車が走っていて、なかなか面白そうな所だ。

 

いろいろと巡りたいところはあるが、まずは西郷隆盛が自決したという洞窟を目指す。

 

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さっそく西郷さんがお出迎え。

西郷像の傍の立て看板にも、歓迎の挨拶が鹿児島弁で書かれている。

 

せっかくなので読んでみる…が、さっぱり分からない。

鹿児島弁は方言がきつくて分かりづらいとはきくけど、ここまでとは。

文章で見てもニュアンスでしか理解できない。さすが鹿児島。

 

 

洞窟の中に入ってみると、西南戦争における西郷隆盛の最期について書かれた説明パネルが設置されていた。

昨年の大河ドラマでは彼が主人公だったので、自分も総集編だけ観て最低限の知識を得ていた。しかし、最期をどのように迎えたのかはよく分からなかった。

 

今回、簡単ではあったが彼についていくらか知ることができた。そして、彼がどれほど人に慕われていたのかを垣間見ることができたように思う。

 

 

洞窟自体も立派なものだ。

てっきり壁はコンクリートなどで固められているのだろうと思っていた。

しかし、予想に反して、壁面の土が剥き出しになっている様には少なからず驚いた。

 

鹿児島県民は心から西郷隆盛を尊敬しているんだなと感じた。

 

 

そうこうしているうちに、雨が強くなってきた。 ゆったりと鹿児島観光するには少々辛い。

 

しかも、昨晩のドタバタの最中で後輩くんは何処かに傘を忘れてきてしまったらしい。

鈍くさい…。人のことは言えんけども。

 

足下はぐしょぐしょ、男同士で相合傘という状況で鹿児島を観光して回るとなると、かなり辛い。

 

実際、雨の中を歩き回るのはかなり骨が折れる。

 

 

話し合いの結果、鹿児島市内の観光は今回諦めることになった。

かなり悔しいが、また来るとしよう。

 

 

2.吹上温泉(11:20頃)

 

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鹿児島市街を離れ、南方にある吹上温泉という所にやってきた。

西郷隆盛も来たことがあるらしく、その玄関口には湯船に浸かる西郷さんが出迎えてくれた。

 

数ある温泉旅館の中で、今回訪れたのは中島温泉旅館。

ガイドブックで、いい雰囲気の温泉写真が載っているのを見て釣られた。

 

建物自体、歴史を感じられるような趣きあるたたずまいだ。

屋内もアットホームな休憩室があったり、落ち着いた雰囲気が漂う和風の廊下があったりして、なんだか座敷わらしでもいそうだ。

 

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さっそく券売機で入湯料を支払い、温泉へ入る。

 

浴室は至ってシンプル。

なぜか壁面にウミガメの絵が描かれているが、それ以外は一般的な温泉といえる。

 

しかし、この温泉で特筆すべきは、その温度。

めちゃくちゃ熱い。

 

最初、足を浸けたときはあまりの熱さに無言で浴槽から出てしまった。

意を決して入るもなかなか慣れないし、むしろ次第に痛くなってくる。一体、何度あるんだ?

 

何回か入っているうちに全身浸かれるようにはなったものの、1分が限界だ。それ以上は、確実にゆでダコになる。

 

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逆にその熱さが癖にならなくもないが、ゆったりと寛ぐには向いてない。

浴槽が2つあり、片方はぬるめに設定されているものの、そちらも割と熱い。

 

ここの温泉に入れたら、たいていの熱風呂には対応できると思う。

さすが西郷さんといった感じだ。

 

そうは言っても歴史ある温泉。

熱い熱いと言いながらも、心ゆくまで湯浴みを楽しんだ。

 

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3.知覧(13:50頃)

次の目的地は、神風特攻隊が飛び立った場所として知られている知覧。

もちろん、その資料館を訪れるのが目的だ。

 

 

途中、九州で唯一残っているという「うどん自販機」に寄ったり、道の駅で「さつま揚げ」改め「つけ揚げ」を買い食いしたりして向かった。

 

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雨が降ったり止んだりする不安定な天気のなか、昼過ぎに無事到着。

 

いざ平和学習。

 

 

さすがに有名な資料館なだけあって、こんな天気でも訪問客は多い。

すごく混雑しているというわけでもないが、晴れの日だったらすごいことになっているだろう。特に夏とか。

 

 

まず目に入ったのは小屋のような建物。

えらく地面に埋もれるようにして建っている。

 

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そこは、三角兵舎と呼ばれる建物。

特攻に赴く兵士が最後に仲間たちと過ごした場所なのだそうだ。

中には展示用だとは思うが、布団が並べられていた。

 

やけに屋根が低いのは、敵であるアメリカ軍に上空から発見されにくくするためなのだという。

 

 

建物の中を抜け、資料館へ。

 

館内では主に、特攻で命を散らした兵士たちの遺書や、それにまつわる品々な展示されている。 

なかには、かなりショッキングなものや胸にグッと突き刺さるようなものも多数あった。

 

あいにく全てを読んでいては時間が足りないし、実際に割愛していても見られなかったものもたくさんあった。

この資料館の特徴は、戦争についての知識だけではなく、実際にそれに翻弄された市井の人々の声を聞くことができる点だと感じた。

 

あえて、ここで何の経験もない自分が戦争について語る必要もあるまい。

若くして命を燃やした彼らに冥福を祈りたいと思う。

 

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4.日本最南端の駅(17:30頃)

知覧を後にして指宿へと向かう。

知覧は武家屋敷も有名らしいが、時間が時間ということもあって渋々諦めた。

 

 

指宿といえば砂風呂で有名な温泉地。

今回、ここを訪れたのもそれが目的だ。

さすがにこの時間ではやっていないだろうとは思うが、後輩くん情報によると砂風呂のほかにも風情ある温泉がいくつかあるのだという。

とりあえず、そこへ向かう。

 

 

その道中、何やら面白そうな看板を見つけた。

「日本最南端の駅」?

 

せっかく九州の南端まで来たのだ。

行ってみよう。

 

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立ち寄ったのは西大山駅

JRの最南端駅なのだそうだ。

 

遠くには、薩摩富士の異名をもつという開聞岳を望むことができる。

今日はあいにく天気が悪いので、半分くらい上は雲で覆われてしまい全貌を拝むことはできない。

 

あまり立派な駅ではないが、有名な観光地なのか意外に人が多くいた。

 

 

地元の人が言うには、線路に降りてまで写真を撮る人がいてよく警察に捕まっているのだそうだ。

近くに住む人が見つけ次第、通報するのだという。

 

…なぜか何回もその話をしてくれた。

なんで、そんなに脅してくるの?

別に降りないから。

 

 

とりあえず、言われた通りホームから降りることなく、普通に開聞岳と「最南端の駅」標識を写真に収めた。

 

変に恐怖心を植え付けられた最南端駅だった。

 

 

5.浜児ヶ水温泉(18:00頃)

目的地の温泉に着いた。

よく分からないが、日本一安い温泉を自称しているのだそうだ。

 

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中は至ってシンプル。

よくある銭湯スタイルだ。

 

中もそう変わったところはない。

地元の人が集まる憩いの場所といった感じなのだろう。

 

後輩くんは地元の人と何やら世間話をはじめた。

おそらく、そうやって雑談をするような場所なのかもしれない。

 

自分は面倒くさいので、あえて誰かに話しかけることもなく、ゆっくりと温泉を楽しんだ。

 

後輩くんが話している人たちの話を聞くに、すぐ近くの砂浜でも砂風呂を楽しもうと思えば可能ではあるらしい。

つまり無料の砂風呂だ。

 

天気が悪いのでどうしようもないが、スコップさえあれば自分で風呂を楽しめるのだそうだ。自作の風呂に入れるなんて楽しいだろうなあ。

 

 

温泉には地元の人だけでなく、観光客も多く来る。

自分たちが出発した山口よりも、もっと遠くから来た人がたくさんいる。

 

その体力と行動力には驚かされる。

この旅が終わったあと、自分も一人ででも旅をしたいものだ。

 

 

6.温たまらん丼を食す(20:30頃)

指宿市街に到着。

名物らしい温たまらん丼というものを食べることにした。

 

立ち寄ったのは地元でも有名だという鹿児島の郷土料理が食べられるお店。

順番を待っていると

「あーっ、うまかったあ」

と言いながら出てくるお客さんがいた。

そんなに美味しいのだろうか。期待が膨らむ。

 

海鮮が美味しいというので、あわせてカツオのタタキも注文した。

 

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んー、まあ美味しい。

美味しいのだけど、めちゃくちゃというわけでもないというのが自分の感想だ。

温たまらん丼にも、店によってバリエーションがあるらしい。

 

たまたま自分には、あまりしっくりこなかっただけなのかもしれない。

 

また、そのうち遊びに来ることもあるだろう。

その時に、自分の好みに合った温たまらん丼を探したいと思う。

 

 

7.村之湯温泉(22:00頃)

この日、最後に向かったのはまたも温泉。

平成最後の禊だ。

 

ネットで調べたところ22:30までと書かれていたので滑り込みを覚悟していたのだが、親切な番頭のおじさんが何時までいても大丈夫といってくれたのでお言葉に甘えることにした。

 

受付のところには可愛らしい看板猫が2匹もいて、そこも魅力の一つに数えられると思う。

 

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建物の中に入ると脱衣所があるのだが浴室との仕切りはなく、自由に行き来できるようになっている。

 

浴槽の底は木の板が敷かれていて、何とも言えない安心感がある。

西郷さんも来たことがあるらしく、建物以外は当時のままなのだそうだ。

お湯は少し熱め。

 

 

最初こそ人がいたものの、夜が更けるにつれて自分と後輩くんだけになった。

 

脱衣所にはソファが置いてあるので、適当に身体を拭きさえすれば何時でもそこで休憩ができる。

 

 

人がいないのをいいことに、そこで寝転がって軽い睡眠を取ったりした。

 

 

そうこうするうちに夜が更けていき、平成最後の刻が迫ってきた。

平成最後の瞬間は、産まれたときの姿で迎えることになりそうだ。

 

 

そして迎えた時代の節目。

温泉に浸かりながらユーチューブで渋谷のカウントダウンを眺めながら迎えた。

 

なんだか新年を迎えたような気分だ。

思わず後輩くんに

明けましておめでとう、と言ってしまった。

あながち間違いではないのかもしれない。

 

 

改めて生まれ変わったとも言える。

自分たちの青春時代の代名詞だった平成が終わり、少なからず社会人として臨まなければならない令和が始まる。

 

これを機に、どうなりたいとか全然考えてすらいないのだけど、まあそこそこに頑張っていけたらいいなと思う。

 

 

しばらくして、湯から上がり番頭のおじさんと少し話した。

ハッピーニュー令和!なんか言ったりして。

 

駐車場で寝泊まりしてもいいと言ってくれたので、本日の寝床はそこにさせてもらった。

 

 

新時代の幕開け。

初日の明日はどんな一日になるだろうか。

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

GW九州一周 珍道中!〈3日目〉

九州旅行も3日目。

幸いにして昨晩は寒さに震えることなく眠ることができた。さすがは南国、宮崎。

 

 

今日は、同行人の後輩くんとは午後から別行動になり、一人で宮崎の観光地を巡る予定になっている。どんな一日になるだろう。

 

昨晩は、つい後輩くんと言い合いになってしまったが、とりあえずは宮崎県内で一緒に周れる観光地へと向かった。

彼曰く、屋内の観光地なら構わないらしい。

 

 

続・宮崎観光!

1.西都原古墳(8:30頃)

車を停めさせてもらったコンビニから、しばらく車を走らせ西都原古墳という所に向かう。

 

正直、目的地を最初に聞いた時は

古墳…?という感想を抱いた。

 

しかし、初日に行った「慈恩の滝」のこともある。

騙されたと思って素直に従った方が良さそうだ。

 

 

一夜明けると、口喧嘩のわだかまりが多少は残っているとは言え、お互い元どおりに自然な会話をするようになっていた。わざわざ仲直り的なことは行なっていない。

かれこれ8年の付き合いだ。良かった良かった。

 

 

予報通り、天気はあまり良くないが海岸線を走るのは何となく良い。晴れていたら、さぞ気持ちが良いだろう。

あいにくの天気で、街路樹のヤシの木も妙に寒々しい印象を受けるが、南国らしい雰囲気を演出している。

 

 

山側へとハンドルを切りしばらく進んでいくと、古墳らしき丘が点在する開けた場所に到着した。

 

資料館もあるそうだが、まだ開館時間には早いので辺りを散策することにした。

 

 

最初に観たのは、鬼の窟古墳。

敷地内には、番号名しかないような古墳がたくさんあるのだが、その中でもここはちゃんとした固有名詞を持っており有名そうだったので寄ってみた。

 

路肩に車を停めて、近くまで行く。

周囲には大きな堤が築かれ、なかなか立派な古墳だ。「鬼の窟」という名前は、女神に恋した鬼が一夜で石窯を作ったという伝説に由来しているらしい。

 

 

雨が降ったり止んだりする中、辺りをぶらぶら散策しているうちに、観光案内所が開いたようなので、そちらに向かう。

 

そこには物産店もあって、地元の特産品はもちろん、古墳らしく埴輪が売られていた。どことなく愛嬌がある。

 

また、一風変わったデジタルサイネージも置かれていて、しばらく楽しめそうな感じだ。画面の前に立つと、それに反応して色んなことが起こる。

 

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館内には、簡易的な説明パネルもあって日本神話について学ぶことができた。

意外にも、日本神話と所縁のある古墳らしい。

 

観光案内所に向かうと、ボランティアのおばちゃんが西都原古墳についてあれこれ教えてくれた。

場内には皇室にも所縁のある古墳があるらしく、今でも新たに古墳が見つかっているそうだ。

 

おばちゃんによると、中を見学できる古墳があって、先ほど行った鬼の窟古墳も内部公開されているらしい。

さっきは早く来すぎたせいで、入れなかったようだ。

 

さっそく改めて向かってみる。

 

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復元ではあるそうだが内部は石垣で組まれており、いわゆる横穴式石室だ。

 

他にも13号墳という古墳内部にも入れるそうなので、中を見学した。

古墳の中には普通入れないので、復元とは言え貴重な体験をすることができた。

 

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そうこうしているうちに、資料館の開館時間になった。

 

資料館はなんと無料!

学ぶ意欲のある人に対して、なんとも優しい。

 

しかし、タダほど怖いものはない。

どうせ安かろう悪かろうなのだろう。

 

と思ったが予想に反して、建物はかなり立派。

内部の展示もかなり充実しており、すごく整備されている。

とても無料とは思えないハイ クオリティ。

 

パネルに書かれた文章も、どことなく小説チックでエモい。

館長が書いたそうだが、その言葉選びのセンスが実に小気味よい。

 

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しばらく展示物を見て回っていると、後輩くんが何やら学芸員に質問していた。

ややしてから、後輩くんが手招きしてきた。

 

そこから、怒涛の1時間!

学芸員のおばちゃんが、宮崎特有の古墳について、のべつ幕なし教えてくれた。

自分たちは興味があるので非常にありがたいが、若干の消化不良を起こすレベル。

 

とてもじゃないが、ここには書けないほどの知識を授けてくれた。というか、覚えきれない。

 

とりあえず、この古墳に代表される九州南部地方では、他の地域では見られない独特の古墳文化が花開いていたという知識を得た。

 

繰り返して言うが、この資料館の入館料は無料。

一般的な感覚で、1000円ほど掛かってもおかしくない程の知識量を得られた。

大満足。

 

 

帰りの売店で面白いガチャガチャを見つけたので、自分への土産として回してみた。

謎の宇宙人みたいなのをゲット。

 

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遮光器土偶とか一般的な埴輪とかもあったので、できればそういうのが良かったのだけれど…。

説明書きを読むに、これもそこそこ貴重な土偶で「縄文のヴィーナス」と呼ばれているそうなので、まあ良しとしよう。

 

 

あまりに資料館が充実していたせいで、出発する頃には昼を過ぎてしまった。

予定狂いまくりである。

 

とりあえず昼食を取るべく、宮崎市街へと向かった。

 

 

2.宮崎名物チキン南蛮を食す(14:30頃)

浴びるように膨大な知識を得たせいか、少し疲れてしまった。

 

宮崎市街に着いたのは、おやつの時間にも近い昼過ぎ。

せっかくなので、発祥の地だというチキン南蛮を食べることにした。

 

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料理が来るまでの間、久しぶりに店内に置いてあったテレビを見る。

新時代、令和に向けての特集がされていた。

 

気付けば、あと一日で平成が終わってしまう。

自分たちの青春時代とも言える平成が終わりを告げる。

なんだか不思議な感覚だ。

 

そのうちに、料理が来た。

 

美味しい。

美味しいのだが、けっこうボリューミーで正直辛い。

疲れた身体には、逆にしんどかった。

 

非常に残念なことだが、味を楽しむよりもいかに食べ尽くすかに終始してしまった。

 

どうやら、ここに来てどっと疲れが出てきたらしい。

 

 

3.滝の駅「関之尾滝」(16:30頃)

そろそろ、後輩くんとの別行動時間がやってきた。

予定では、近くの駅に彼を下ろし自分は一人で宮崎観光をすることになっている。

 

しかし、身体がとてつもなく重い。

心なしか頭も痛いし、何より眠い。

 

こんな状態で、ひとり車を運転できるだろうか。とても不安だ。

 

 

安全面から見ても、運転は自粛すべきだろう。

 

非常に残念だが、宮崎観光は諦めて後輩くんと共に鹿児島を目指すことにした。

妙に彼は得意顔だったが、こんな状態でもなければ是非とも宮崎観光をしたい。

 

悔しいが、彼に運転をしてもらって自分はしばらく休眠をとることにした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

それから、どれくらい経っただろうか。車がどこかで停まった。

 

 

着いたのは、滝の駅。

昨日行った「トンネルの駅」に引き続き、またも不思議な休憩所だ。

もはや、○○の駅シリーズは何でもありだ。

 

 

どうやら、チキン南蛮の店を出てから一時間が経ったらしい。

少しは体力回復できたっぽい。

 

滝の駅というだけあって、近くには関之尾滝という滝があるらしいので、少し覗いてみることにした。

 

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雨が降っているせいか、けっこう迫力ある滝だ。

慈恩の滝と同じように、吊り橋が架けられていて正面から眺めることができる。

 

ただ、足元が滑りやすくもなっているので橋の途中まで行って引き返してきた。

 

一応、「日本の滝100選」に選ばれている程の名滝らしい。

滝の上流には、国の天然記念物に指定されている貴重な甌穴群があるのだそうだ。

 

 

雨やらマイナスイオンやらを浴びつつ、滝の駅にも寄ってみる。

何となく喉も渇いていたので、飲み物を購入した。

 

買ったのは日向夏ジュース。

おそらく、このまま鹿児島へと向かうだろうから、最後に宮崎を感じられるようなものにした。

 

疲れた身体にはビタミンCも良いだろう。

 

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鹿児島観光①!

1.千石温泉(18:20頃)

ついに九州最南端の地、鹿児島へと足を踏み入れた。

 

最初に訪れたのは、千石温泉。

住宅街にある、ひなびた銭湯みたいな温泉だ。

 

観光というよりは、普通に今日一日の汚れを落とすべく訪れた。

 

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入湯料は150円。

この辺りの温泉は本当に安い。

浴槽も二つあり、自分の好きな温度を楽しめる。

 

 

今日は何だか、疲れてしまった。

仮眠を取ったことで、ある程度は回復したがまだまだ眠い。

 

のぼせてしまわない適当なところで風呂から上がり、次の目的地へと向かった。

 

 

九州旅行3日目の終わり。

〜今度はバッテリー上がり⁈〜

薩摩半島の根元とも言える姶良町に到着。

後輩くんは、ここで友人と会う約束をしているらしい。

 

本来なら、今日は別行動をする予定だったのだから仕方がない。

自分は、しばらく一人で過ごすことになった。

 

適当なところで、彼を車から降ろし街中へ。

一人で街中観光でもしようかと思ったが、体力的にまだ辛いので近くのコンビニに車を停めて、またも寝ることにした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

それから一時間後、彼からお迎え要請電話が掛かってきた。

少しは体力回復できただろうか。

 

眠い目をこすりつつ、車のエンジンを掛ける。

 

 

…あれっ、エンジンが掛からない。

何回か車のキーを回すが、どうやっても掛からない。冷や汗が出てくる。

 

 

もしや、と思いライト部分を触ってみると…

うわーっ、やってもうた!!

 

ライト点けっ放しで寝てしまった!!!

 

 

エンジンが掛からない原因はバッテリー上がり。

なまじっか周囲が明るいせいで、ついライトを消し忘れてしまった。

 

とりあえず、後輩くんにその事を伝え車内で待機。

車についての知識はないので、放っておいたら自然治癒していないだろうかと淡い期待を抱く。

 

 

しばらくして、後輩くん帰還。

やはり自己回復することは無いらしい。

 

ガソリンスタンドでバッテリー交換しているとのことだったので、急いで近くのガソスタに走るも既に閉店。くそっ、田舎め!

 

すっかり目が覚めてしまった。

寝覚めは悪い。

 

 

どうしようもないので、明朝に近くのガソリンスタンドに連絡を取ることにして、今晩はそこで寝ることに。

車か動かないので、他にやりようもない。

 

あまりの出来事に、幸か不幸か疲れも吹っ飛んでしまった。

 

平成最後までトラブル続きである。

 

 

TO BE CONTINUED.

GW九州一周 珍道中!〈2日目〉

前日に引き続き、寒さに震えながらの夜を過ごしたので、ほとんど夜明けに近い早朝に活動を開始した。

 

九州旅行2日目に巡る最初の目的地へは、昨晩のうちに近くまで来ていたので、10分ほど車を走らせるとすぐ到着した。

 

大分観光!

1. ヘビン湯(6:00頃)

事前にグーグルマップで調べてみると、別府市街地から少し外れた山間に雰囲気の良さそうな温泉をいくつか見つけたので、行ってみることにした。

 

最初に向かったのは鍋山温泉というところ。

街を抜け山の方へ上っていくのだが、なかなかの秘境っぷり。道は舗装されておらず、砂利道が続く。

 

道幅は車一台しか通れないほど狭く、それにも関わらずガードレールの類はない。

気付けばかなり高い標高まで来ており、滑落したら確実に死ねる。

 

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そうは言っても一晩中、寒さに震えていたので早く温かい温泉で身体を温めたいと思い先を急ぐ。

 

 

しばらく山を上っていくと森の中に入っていき、やがて少し開けた場所に着いた。

 

やっと温かい湯に浸かれる!と思い、車をそこに停める。

その瞬間、何かしらの注意書きがされた看板を見つけた。見つけてしまった。

 

恐る恐る看板まで近づくと、そこには立ち入り禁止の文字が…。

入口付近には、フェンスまで設置されている。

 

フェンス脇から入れなくもないが、侵入したら通報するとの注意書きもされている。

さすがに、お縄になるのはご免だ。

 

非常に残念だが断念。

仕方なく、来た道を引き返すことにした。

 

 

意気消沈しつつ次に向かったのは、そこから割とすぐ近くにあるヘビン湯という温泉。

 

道自体は山々に囲まれたなかなか良さそうな雰囲気だ。

空き地に車を停め、道の脇から川辺に向かって下りていく。

 

 

少し歩くと、あったあった!

橋を渡った小川の横に、小屋と湯気を纏う露天風呂を見つけた。

 

今度は無事、入浴できそうだ。

 

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この温泉は野湯なので入湯料はタダ!

 

その代わり、脱衣小屋こそあるものの、シャワーの類は無く湯船には砂や落ち葉が溜まりまくっている。

一応、洗面器は置いてある。

 

しかし、最低限の整備はされているらしく不衛生な印象は受けない。

 

浴槽も、温泉が湧き出す上流から下流にかけて4つ設置されており、それぞれ温度が違うので自分に合った温泉を楽しめる。

一つ一つの浴槽は2〜3人が入れるくらいの広さ。

 

周りは木々に囲まれていて、鳥のさえずりや川のせせらぎの音を聞きながら湯に浸かれる。

風呂の傍には湯気で暖かいせいかシダも生えていて、自然の中にどっぷりと浸っている雰囲気を味わえる。

 

造花などではなく、生花をそばに眺めながら浸かる風呂は格別。

いつまでも居たい感じだ。

 

あれほど寒さに震えた朝の冷気も、今や気持ちいい。

 

 

ヘビン湯だなんて変な名前だなと思っていたが、掛け看板を見るに正式名称は「蛇の湯」というらしい。

たぶん訛ったのだろう。撥音便ってやつかな。

 

蛇も浸かりにくるのかどうかよく分からないけど、入浴中に出会いたくはない。実際のところ、山奥なので出くわしそうではある。

 

 

訪ねてくる人もチラホラいて、何人かと雑談をした。近くにある面白そうな温泉を聞くなどしたのだが、その中で非常に有益な情報を得られた!

 

先ほど断念した鍋山温泉についてである。

 

そろそろ帰ろうかとした時に、地元のおじさんがやってきた。

適当に世間話をしている中で、鍋山温泉についての話になった。

入浴を断念して引き返した話をすると、おじさん曰く、行き道にいる温泉管理人のお爺さんに一言声をかければ入浴できるのだそうだ。

 

めちゃくちゃラッキー情報である。

危うく諦めて帰るところだった!

 

おじさんが情報をくれたことに感謝し、さっそく鍋山温泉へと向かった。

 

 

2. 鍋山温泉(7:40頃)

道を少し戻って先ほど諦めて下りてきた山道を再び上り、改めて鍋山温泉へ。

途中、おじさんの情報通り、道の脇にお爺さんが車内で待機していたので一言声をかけて向かった。

 

 

フェンス前の駐車場に着くと、すでに2、3台ほど車が停まっている。

 

ちょうど、温泉から戻ってきた人がいたので改めて情報を得る。

今から入浴するという人もいたので、一緒に向かうことにした。

 

車から降りてフェンス脇を抜け、砂利道をしばらく歩くと、遠くに湯気が上がっているのが見えてきた。

辺りには硫黄臭も漂う。

 

その湯気を頼りに土手を上がっていくと、岩に囲まれた温泉をついに発見!

 

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こちらの温泉はもはや脱衣所はなく、風呂の周りに木の板が置かれているだけである。

掛け湯用なのか洗面器はここにも置いてあった。なぜか、洗面器には「鍋温泉」と書かれていたが。

 

温泉は浴槽のすぐ近くで湧いていた。

石製のミニ祠と割合大きめの岩があって、その裏から泥とともに湧き出している。

 

 

浴槽は2つ。少し温度が違う。

周りの岩に服を置いて、いざ入浴。

 

ネットで得た情報だと、泥湯だというので期待していたのだが、湯船の底はコンクリートで固められておりカチコチ。少し残念。

 

しかし、先ほどのヘビン湯とはまた違った周りの荒廃ぶりもまた良い。

 

硫黄ガスによるものなのか、周囲には植物があまり生えておらず、そのおかげで湯船の中には落ち葉などのゴミが少ない。

 

温泉自体は若干の硫黄の匂いがして、温度もちょうど良い。

 

 

一緒に鍋山温泉に向かった人と話す中で、他の温泉についての情報を得ることができた。

そこにも行ってみたいので、ここでは少し早めに温泉から上がった。

 

近くを散策してみると、温泉こそ湧いていないものの、窪んだ箇所から湯気だかガスだかが吹き出していて、地獄感の漂うなかなかに面白いところだった。

 

 

3.血の池地獄めぐり(8:40頃)

山を下りて、今度は定番・地獄めぐり!

しかし、そうは言っても全箇所回ってはいられないので、目玉スポットである血の池地獄だけを観て回ることにした。

 

10年ほど前に家族旅行で来たことはあるのだけれど、その記憶は薄れつつあったので復習にもなった。

 

 

街中に出ると、あちこちで側溝のような所から湯気が立ち昇っており、まさしく別府らしい光景が広がる。

 

 

しばらくして、血の池地獄に到着したので車を降りると、案の定の人気っぷり。

 

入場券を購入すると、血の池地獄の写真が載ったポストカードをもらった。

実物よりも赤色が誇張されているようにも思えるが、綺麗なので良しとしよう。

 

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温泉の近くに寄って中を覗いてみると、湯自体が赤いのではなく底に溜まった泥のせいで赤く見えているらしい。

 

 

せっかくなので、温泉から立ち昇っている湯気を嗅いでみた。

 

先ほど行った野湯では硫黄臭を感じたが、ここでは臭わない。ただの湯気だ。

わりと近くなのに、湧き出している湯の成分が違うらしい。

 

 

場内には足湯もあったので少し入ってみた。

血の池地獄自体には熱湯注意の看板があったが、足湯は全然熱くない。

おそらく子どもも楽しめるように温度設定してあるのだろう。

 

実際、カップルから老夫婦、家族連れまで色んな人たちが観光に来ていた。

 

自分たちも場内を歩き回ったり土産店を物色したりして、ささやかな地獄巡りを楽しんだ。

 

 

4.鶴の湯(9:30頃)

地獄巡りはそこそこに、我々は引き続き野湯巡り。

 

先ほど、鍋山温泉やヘビン湯に向かう山道を登っているときに別の温泉を上から発見したので行ってみることにした。

ヘビン湯で出会った人の情報によると、白濁した温泉なのだそうだ。

 

街から少し離れ、再び山に向かって上がっていく。上がると言っても、坂を上る程度だ。

 

しかし、なかなかに狭くて分かりづらい道を進んでいく。

グーグルマップを使って向かっているのだが、思わず疑いたくなる。

 

しばらく行くと、墓地に出た。

グーグル先生はその脇を行けと言う。

正気ですか⁉︎グーグル先生!!

 

いくら何でも嘘やろと半信半疑ながら、とりあえず言われた通りに進んでいくと、墓地の最奥部にあるロータリーに到着。

行き止まりやん!と思った束の間、壁に貼り紙を発見。

 

「夜の温泉へは、危険なので女性や子どもは立ち入らないように」

 

ということは、この近くに温泉が…?

車を降りてグーグルマップを頼りに、さらに奥へと進む。

 

墓地の脇を抜けて野道を少し歩いていく。

すると、確かに温泉を発見!

さすがはグーグル先生!!失礼しました。

 

なぜこんな所に…。

グーグルマップでも無ければ絶対に辿り着けそうもない。

 

 

鶴乃湯は、鍋山温泉やヘビン湯などの野湯に比べると、かなり整備されている様子。利用客が沢山いて、管理人も常駐しているようだ。

脱衣所や洗面器も完備してある。シャワーはさすがに無いが。

 

風呂も大きな石垣で組まれており、かなりのキレイ系野湯。

情報通りお湯は白濁しており、浴槽もそれが着色しているのか白いので、何となく清潔感があるような印象を受ける。もちろん、落ち葉などのゴミは浴槽内にはない。

 

周りは阿蘇の山に囲まれており、温泉自体はその谷間のような所にある。

辺りには小さい草花が生えており、大きな樹木はあまり見られない。

 

温泉は、ほんの少し熱いくらいで個人的にはちょうど良い。陽もかなり上がってきて、そよ風が気持ち良い。

 

居心地は抜群だ。

あわよくば、ずっとこの温泉で出たり入ったりし続けたい。

 

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先ほど鍋山温泉で出会った人とも再び遭遇し、少し話をした。

阿蘇の自然を感じながら、暫くのんびりとした時間を過ごす。

 

 

いつまでも浸かっていたいが、そういう訳にもいかないので、適当なところで上がることにした。

 

「温泉から上がる時は、タオルで体を拭くよりも自然乾燥させるに限る」

と言ってゆったりと出て行くオジさんがいて、すごく羨ましく感じた。

 

しかし、自分たちには時間がない。

一箇所に留まってしまうと、次に行く所で時間が割けなくなるからだ。

仕方なくタオルで体を拭いて上がる。

 

 

風呂のすぐ脇には柄杓が置いてあって、源泉を飲めるようになっている。

折角なので飲んでみることにした。

 

…うげっ、まずい。

硫黄成分が入っており、とても飲めたものではない。

身体には良いのかもしれないが、ほんの一口だけ飲んで柄杓をそっと元の場所に戻した。

 

5.ガニ湯うどんを食す(12:30頃)

渋滞する峠を越えて、次はガニ湯温泉へ向かう。

鍋山温泉と鶴の湯で出会った人から教えてもらった所である。

 

それにしても、今日はよく温泉に入る。そのうち、両生類になってしまうんじゃないかってレベル。

 

 

到着した頃にはちょうど昼になったので、先に昼食をとることにした。

 

入ったのは「天風庵」というお店。

何やら「ガニ湯うどん」というメニューが名物らしい。さっそくそれを注文。

加えて、エノハという謎の魚も売り出されていたので、その刺身も一品注文した。

 

しばらく待っていると、料理が出てきた。

 

エノハというのは九州方言で、ヤマメのことらしい。音の響きが「エホバ」っぽく思えてミステリアスな魚という印象を受けたのだが、思いのほか庶民的な魚であった。

 

そうは言っても、なかなか普段食べられる魚ではない。

身はプリプリとしていて歯ごたえがある。美味しい。

 

骨や皮、お頭も天ぷらとして出てくるので、ヤマメを丸ごと存分に味わうことができた。

 

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続いては、ガニ湯うどん。

うどんの中に、カニの脱皮の天ぷらが丸々入っている。言ってしまえば、カニの抜け殻。

なぜ、そんなものを食べようと思った…?なかなか個性的な料理である。

 

しかし、味は美味しい。

天ぷらにも出汁がよく染みている。

蟹の脱皮なんて初めて食べた。皮だからか、あまり蟹の香りは感じない。

 

単品を頼んだのだが、意外に量がある。

お腹いっぱいになった。

 

蟹の脱皮自体は、近くの養殖場から仕入れているのだそうだ。

脱皮を仕入れるだなんて、少し滑稽に感じた。

 

 

ここでしか食べられないだろう個性的な料理を堪能できて、非常に満足だ。

 

 

6.長湯温泉ガニ湯(13:00頃)

目的のガニ湯は天風庵から歩いてすぐのところにあった。

 

小川に掛かる橋の脇から下りて、芹川の河原沿いにガニ湯を見つけた。

 

これはヤバイ。

温泉街の中心を流れる川のすぐ側に浴槽が鎮座している。いくら何でも恥ずかしすぎる。人通りも多い。

 

昔は橋の下に脱衣所が設置されていたようだが、今となっては撤去されている様子。

 

加えて、近くには川遊びを楽しむ幼い姉妹の家族が…。

さすがに、ここで裸になるのはまずいだろう。

 

仕方がないので、ここでは足湯をするだけに留めた。

お湯は鉄分が含まれているのかオレンジ色に濁っていて、温度はぬるめ。

 

少し曇ってきたし、足湯で正解だったかもしれない。裸で入っていたら、たぶん寒い。

 

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頭上にはためく鯉のぼりを眺めつつ足湯するものの、いまいち落ち着かないので、わりと直ぐに出てしまった。

 

一般的には入らないのかもしれない。少なくとも最近は。

鍋山温泉で出会ったオジさんは、果たしてどの様にこの温泉を楽しんだのだろう…。

 

しかし、それでも個性的な温泉に入られたことは良かったと思う。

 

 

次の目的地に向かう道中、くずろ谷湧水という湧き水を見つけたので、そこで水をペットボトルに詰め、先に進んだ。

 

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7.原尻の滝(13:30頃)

次に向かったのは、「東洋のナイアガラ」という異名を持つ原尻の滝。

その名の通り、ナイアガラの滝のように崖からカーテンのように水が流れ落ちてくる。

 

阿蘇山の噴火で引き起こされた火災流によってできたらしい。

 

谷には吊り橋が掛かっていて、滝を正面から眺めることができる。

その名も滝見橋。そのまんまである。

 

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まずは、その橋を渡ってみることにした。

それなりには、頑丈に作られてはいるものの人が乗りすぎているせいか、ものすごく揺れる。

 誰かがわざと揺らしているのだろうか。

 

渡りはじめた時はそうでもなかったが、中央部まで来るとあまりに揺れるので、思わず両方の手すりを手繰りながら渡った。

もともとが高所恐怖症なので少し怖い。

危うく、吊り橋効果で後輩くんにドキドキしてしまうところだった。

 

 

渡りきってしまうと、そこには麦畑が広がっていた。ビールになるらしい。

 

頭上には鯉のぼりが飾られており、神社も立っているので日本の原風景って感じだ。

 

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滝のそばまで行くと、後輩くんが持ってきたドローンを飛ばして上空から写真を撮りはじめた。

迫力ある写真とまではいかないものの、普通では見られない角度での撮影によって面白い写真を見せてもらった。

 

せっかくなので操縦させてもらおうかと思ったが、値段を聞いてやめた。20万ほどするらしい。

 

万が一、滝壺に落としてしまったことを考えると、とても借りられない。後輩の持ち物とは言え、さすがにジャイアン的思想にはなれなかった。

 

 

滝の周囲を回った後、今度は河原に下りて滝を下から眺めることにした。

滝に最も近づける河原の先端まで行くと、少し水しぶきが飛んでくる。

 

視野の中で、ぐるっと囲むように滝が流れ落ちてくるので、なかなか不思議な光景だ。

 

規模は全然違うのだろうけど、ナイアガラを疑似体験することができた。

 

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宮崎観光!

1.トンネルの駅(15:30頃)

ついに宮崎の地へ足を踏み入れ、今回の旅で行ってみたかった高千穂へと向かう。

 

その道中、面白そうな所を見つけたので休憩がてら立ち寄ることにした。

 

道の駅かと思いきや、トンネルの駅。

なんだそりゃ。

 

 

駐車場に車を停め、建物の方に歩いていくと小さな滝があり、すぐ傍の甕には「天孫降臨」と書かれている。かの高千穂の峰から流れてきているらしい。

なるほど、超神水か。

 

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宣伝文句にしているマイナスイオンを軽く浴び、さらに奥へ進むとトンネルを見つけた。

わざわざ観光地にするほど有名なトンネルなのだろうか。

 

トンネル自体は道路にあるものと比べても遜色ないほど大きい。しかし、実際に車が通っている気配はない。

入口周辺には通行人しかおらず、鉱山のようにも思える。一体、何のトンネルなのだろう。

 

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入口まで近づくと立て看板を発見。さっそく読んでみる。

 

 

このトンネルはどうやら、どこにも通じてないらしい。つまり、行き止まりだ。

 

昭和の終わりに、延岡と熊本を結ぶ鉄道トンネルを造る工事をしていたのだが、あまりに難航したので断念したのだそうだ。

 

現在は、トンネル内の気温が一定なのを利用して焼酎の貯蔵庫として活用されているらしい。

 

トンネルの中には、酒樽が奥の方までズラーッと並べられている。その全長、約1km。

さすがに、奥までは行ってられないので入口から数メートル先で引き返した。

 

 

外の気候自体が穏やかなのでトンネル内部の気温が取り立てて過ごしやすいとかはないのだが、たしかに真冬や真夏には快適そうだ。

 

利用方法としては、かなり合理的だ。

実際、1kmも掘り進んでおいて放置するのはもったいない。

思いがけず、面白い所に立ち寄れた。

 

駐車場の脇には蒸気機関車なども展示されていて、ちょうど良い休憩ができた。

 

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2.高千穂神社(16:00頃)

宮崎最初の観光目的地に到着。

まずは、高千穂神社へと向かう。

 

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あまり広い境内ではない印象だが、大きな神木やパワーストーンなどがあって霊験あらたかな雰囲気が周囲を包む。

 

拝殿の隣には、神楽殿があって毎晩2回ほど公演されているのだそうだ。

建物の入口にいたオバちゃんが超早口で色々と教えてくれた。親切なのかビジネスライクなのかよく分からん。

 

神楽はぜひとも見てみたいが、開始時間が20時とからしい。

先に進めないので、泣く泣く断念。

 

 

拝殿を挟んで反対側には、夫婦杉が神木として祀られていた。

 

夫婦杉は自分たちに関係ないと思ったが、友だち同士でも手を繋いで3周回れば、より絆が深まるのだという。

 

へー…。

 

さすがに男同士で手を繋いで歩くのは気が引けるので、お互い何も言わずにここはスルー。

とりあえず、側にあった巨木にペタペタ手を当てて、生命エネルギーをもらい受けた。

 

かなり分かりにくいが、源頼朝が奉納したという鉄製の狛犬も社の中にある。

それを探してみるのも、ある意味面白いかもしれない。隠れミッキー的な。

 

 

3.高千穂峡(16:30頃)

次に向かうは、宮崎の一大観光名所・高千穂峡

高千穂神社からすぐ近くにある。

 

しかし、車が多くてなかなか停められない。神社周辺を2回も3回も行き来して、ようやく車を停めることができた。

しかも、高千穂峡から全然近くない。

 

駐車場から10分ほど歩いて、やっと入口までたどり着いた。

 

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想像以上に渓谷が深い。

川の流れる部分だけ、ひたすら地面から削り取られたように深い崖になっている。

 

途中、槍飛橋という場所を通った。

昔、敵に追い込まれた戦国武士が槍を使って、その崖を渡ろうとしたのだそうだ。

 

少し覗いてみたが、すごく怖い。

クレバスのような狭い崖ではあるが、飛び越えるには幅がある。もちろん、深さもあるので失敗したら一たまりもなさそうだ。

 

実際、失敗した兵士もいて向う岸にぶち当たったり、谷底に落ちたりしたらしい。一体、どうやって谷底から上がってくれば良いのだろう。

 

 

そんなことを考えながら先に進むと、かの有名な光景が見えてきた。

真名井の滝である。

 

滝の側には、よく写真で見るようにボートを漕いでいる人がたくさんいる。

あの写真は宣材写真だろうと思っていたので、意外と大勢の人がボートに乗っている光景に少し驚いた。いい値段するだろうに。

 

しかし、せっかく来たなら滝のすぐ近くまで行ってみたい気持ちは分かる。

迫力が違うらしい。

 

あわよくば自分もボートに乗ってみたいところだが、今日中に行きたい場所もまだあるので、ここでは断念した。

 

 

夕方にも関わらず観光客は多い。

さすが有名観光地って感じだ。

 

滝の奥には、おのころ島と名付けられた池や、小規模ではあるが他の滝もあった。

 

 

そろそろ暗くなってきたので、先を急ぐ。

 

土産店の近くにバス停があって、駐車場まで送ってくれるというので100円を払い乗車した。

 

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4.天岩戸神社(18:00頃)

高千穂神社に傘を忘れてしまったので取りに戻ったりしているうちに、すっかり時間を食ってしまった。

辺りはまあまあ薄暗い。

 

次に訪れたのは天岩戸神社

ここも来たかった場所である。

 

 

駐車場に車を停めると、さっそく大きな天狗みたいな像がお出迎え。岩を持ち上げている。

 

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天照大神を天岩戸から引きづり出したアメノタヂカラヲという神様らしい。

怒っているのか笑っているのか分からないが、強面である。

 

 

鳥居のそばには、土産店があった。

本来なら神社を参拝してから物色したいところだが、そろそろ閉まりそうなので先に軽く覗いてみることにした。

 

店員のおばちゃんと少し話をしてみると、自分たちの地元近くの出身らしい。

地元である兵庫県から何故に宮崎まで来たのかの身の上話や、この付近の名所についての話を聞くことができた。

 

そろそろ本格的に日が暮れてきたので、おばちゃんに別れを告げ先を急ぐ。

 

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鳥居をくぐり、いざ神話の舞台へ。

社には、皇室縁の神社らしく菊の紋章が刻まれている。奥には鏡が祀られていた。

 

後で知ったことだが、社の裏に行くと川を挟んで天岩戸が拝めるらしい。残念ながら時間が遅いので、そこへと続く門はすでに閉められている。

本当に残念。

 

 

境内を抜けて、すぐ近くにあるという天安河原を目指す。

天照大神が天岩戸の中に引きこもってしまった際に、どうやって外に出すか神様たちが話し合いをした場所なのだそうだ。てっきり、そこが天岩戸なのだと思っていた。

 

 

神社から5、10分ほど道路を歩き、今度は川に沿って遊歩道を進んでいく。

 

周囲の景色は、次第に鬱蒼とした森のような所へ変化。

夕闇も手伝ってか辺りは薄暗く、土産店のおばちゃんが言っていたように、若干薄気味悪い。

しかし、その分神域らしくもある。川の水も綺麗だ。

 

しばらく行くと、少し開けた場所に出た。ついに到着したようだ。

 

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洞窟内には小石が沢山積まれてあって、正直不気味である。執念深さを感じるほど、至る所に積まれている。

 

賽の河原積みかと思ったが、そうではないらしい。後で調べてみたら、ただ単に願掛けしているのだそうだ。

不気味さの正体は飽くなき人間の欲望だった。

 

そんなことを思いつつも、ちゃっかり自分もそこらに落ちていた小石を一つだけ拾って積まれた石の上に置いておいた。

 

 

こんな陰気な場所で会議して良案が出るとは思えないが、洞窟内は不気味さも相まって変な神々しさがある。

 

「畏れを感じる」

そんな表現が一番近いかもしれない。

 

 

洞窟内にも神様が祀られていたので、参拝した。

中はすでに暗闇に包まれており、写真を撮っても何も映らない。

 

日が落ちてきて洞窟の外も薄暗いが、観光客はちらほら来ている様子。

やはり人気の観光地ではあるらしい。

 

 

何はともあれ、今日中に行きたかった観光地を巡ることができた。

 

しばらく辺りを散策しつつ戻ることにした。

 

 

その道中、カフェを見つけた。

その名も「あまてらすの隠れテラス」。

なかなかに洒落た店名だ。

 

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少し小腹がすいていたので、オススメされた宮崎牛の焼肉ドッグを購入。

 

お持ち帰りでお願いしたので、テラスでしばらく待つ。川沿いに立っており、テラスで感じる風が心地よい。

 

焼肉ドッグを受け取り、駐車場へと戻った。

 

 

九州旅行2日目終了〜まさかの大げんか〜

駐車場に戻ると、案の定土産店は閉まっていた。

辺りはかなり暗くなってきたが、先ほど土産店のおばちゃんに付近の観光地を教わったので、ひとまずそこへ向かう。

 

焼肉ドッグを頬張りつつ、5分ほど車を走らせた。

 

 

訪れたのは、天岩戸神社の東本宮。

湧き水が流れ出しているのだそうだ。

 

すっかり日が暮れてしまったので、後輩くんは面倒くさいのか車の中で待っているという。

仕方がないので、懐中電灯片手に一人で参拝することにした。

 

途中までは灯籠に灯がともされていたのだが、社殿近くまで来ると明かりは無くなり真っ暗になってしまった。普通に怖い。

湧き水はその裏にあるというので、恐る恐る向かった。

 

闇夜を懐中電灯で照らしながら社殿の裏に回ると、確かに湧き水を発見。しかし、何だか気味が悪いので眺めるだけにした。

 

さらに奥へ行くと、七本杉というものがあるらしい。せっかくなので行ってみる。

 

…辿り着きはしたが、真っ暗で何も見えない。懐中電灯で照らすも、ぼんやりとシルエットが映るだけで、実際に何本生えているのかも分からない。

 

結果、ただの肝試しになってしまった。

 

車に引き返す途中、何かの気配が。

ぞっとしつつ、そちらを照らすとタヌキらしき動物が2匹いた。なんか癒された。

 

 

車に戻ると、後輩くんが待っている間に明日の予定を立ててくれていたらしい。

さっそく話を聞いてみる。

 

 

「明日は天気が悪いから、直接鹿児島へ向かう」

 

…うん?ちょっと待て。

 

宮崎には他にも観たい所はたくさんある。

鵜戸神宮にも行きたいし、鬼の洗濯板だって観てみたい。それを、天気が悪いからって理由だけで見逃せと言うのか?

 

 

彼が言うには、天気が悪いと観光地も自分自身もコンディションが悪いので、それなら最初から行くべきではないのだそうだ。それなら、移動時間に割けるべきだと。

 

 

個人的には、それには賛同できない。

雨が降っていたとしても、その観光地であることには変わりはないはずだし、天気の良し悪しでその価値を判断すべきではない。

雨という、その状況も受け入れて楽しめば良い。

 

 

価値観の相違である。

30分ほど話し合い、あるいは言い合ったが解決には至らなかった。

 

高校時代に出会ってから、初めてここまで口げんかをしたと思う。疲れのピークを迎えていたのかもしれない。

 

 

しばらくしてお互い落ち着いてきたので、ひとまず冷静に考えるべく風呂へ向かうことにした。

 

 

向かったのは、天岩戸温泉。

よくある一般的なキレイ系の温泉だ。

正直言って、名前のわりに面白い温泉ではなかった。

 

 

温泉に浸かりながら、明日の予定について解決の糸口を探ろうという話になっていたが、とても話す気にはなれなかった。

お互い一定の距離を保ちつつ、それぞれ黙って自分の考えに頭を巡らせた。

 

 

車に戻り、再び話し合い。

彼から、明日は別行動にしようという提案がなされた。

 

後輩くんは電車で先に鹿児島へ行き観光、こちらは車で宮崎観光するというものだ。

 

最初は心細さも相まって躊躇したが、考えが合わない以上、それが最善の策だという結果に至った。

特に仲直りをしたわけでもないが、とりあえずはひと段落ついた。

 

それに、そういう別行動の日があっても面白いかもしれない。

きっと、それはそれで新たな発見があるだろう。

 

 

今晩は、幸いにしてあまり寒くない。

南国・宮崎だからだろうか。

 

明日がどうなるかは分からないが、ひとまず眠りに就くことにした。

 

 

TO BE CONTINUED.