ゆとり世代のボッチが送るお気楽生活日記。

ぼっちの気まぐれ紀行

ゆとり世代のコミュ症が綴るお気楽日記

山口観光の穴場、回天記念館に行ってみた!

久々に自分の近況を綴ってみようと思う。

最近、GWの記事ばかり書いていたが、この6月中も山口市を起点に色々と観光めぐりをしていた。

 

美祢市防府市や島根の津和野に一人でぶらっと行ったり、伯母と大量の蛍を見に行ったり、先日講習会で知り合った友人と岩国までご飯を食べに行ったり…。

しかし、いちいち記事にしていたら、また面倒くさいので割愛。

 

 

暦は7月に入り、今年もはや下半期に突入。

ブログを始めて今日でちょうど一年になる。

 

その記念というわけでもないが、山口県周南市の大津島という所に行ってきたので、今回はその紀行文を書いていこうと思う。

ガイドブックにもあまり載っていないところなので、ご興味のある方はご一読してもらえると幸いだ。

 

 

徳山港から大津島・馬島港へ

大津島には橋が架かっていないので、船で渡る必要がある。

なので、大津島へのフェリーが出ている徳山港までまずは向かう。

 

回天記念館は大津島の「馬島」というところにあるらしい。

大津島自体、本土からはけっこう距離があるらしく片道40分もかかる。それに応じて、料金も往復1420円と少し高め。

 

甲板に出て久しぶりに潮風を浴びつつ、ささやかな船旅を楽しんだ。

 

 

回天記念館へ

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大津島に着いたのは、11時過ぎ。

回天記念館へは港から徒歩15分ほどで着くらしいので、さっそく向かうことにした。

船で一緒だった家族連れや老人たちと連れ立って、小高い山を登っていく。

 

 

小学校の脇を通り抜けると、山の斜面と塀に挟まれた妙に薄気味悪い道へ。なんだか薄暗い。

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少し歩いて行くと拓けた場所に出て、看板が設置してあった。

 

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今は小学校の敷地になっているそうだが、戦時中にはこの辺りに回天の整備工場や兵舎、出撃用の桟橋があったらしい。

ちなみに、さっきの塀は目隠し用のものらしく、2メートルほどの高さがある。

 

このことから、回天はかなり隠密性の高い作戦だったことが伺える。

 

 

さらにそこから山を登ること約5分。

回天記念館に到着。

 

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記念館へと続く道には特攻で命を散らした者の名前が記された石パネルが整然と並べられており、建物脇には回天やそのエンジンが展示してあった。

 

回天は魚雷を改造したものらしく、操縦性も内部の快適性もかなり劣悪。

こんなものが自分の棺桶になるかと思うと身の毛がよだつ。

 

黒々と光り、禍々しさすら感じさせる回天を後にし記念館へ。

入館料は300円。わりとリーズナブルだ。

 

 

館内では、回天が作成されるに至った経緯や性能などを知ることができ、殉職した者の遺書なども展示されている。

 

内容的にはGWに行った知覧の特攻平和会館と近い。

実際、神風特攻隊と回天は同時期に構想を練られたらしいので、その点においても共通点はある。

 

 

ただ、こちらの記念館はスペース的にもかなりコンパクトなのでスムーズに観ることができる。30分もあれば十分といったところだろうか。

 

しかし、25分の映像資料があったり殉職者の遺品があったりと、展示物自体は充実しているので、ちゃんと観れば一時間は居られる。

 

 

展示品を写真に撮ることはできないが、若い命をかけて国を守ろうとした人たちの肉声や肉筆を目の当たりにすると、思わず切ない気持ちになる。

 

彼らの国に対する責任感の重さは、現代の若者とは違う。

色んな意味で(反面教師としても)見習うべき点があるのだろうと感じた。

 

 

島食堂ひなたで昼食

記念館を出る頃には昼過ぎになっていたので山を下りて、島で唯一の食堂「ひなた」で昼食をとることにした。

 

店はログハウス風で、窓からは海も見えるので雰囲気はけっこう良い。

 

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注文したのは「ぶっかけ島うどん」&セットドリンクの「大津島産スダイダイのスカッシュ」(900円)

 

料理を待っている間、店員さんが水を提供してくれたのだが、なにか匂う。

聞くところによるとミントが入ってるらしい。

自分はミント好きだから別にいいけど、好みは分かれそうだ。

 

 

しばらくして、料理が出てきた。

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うどんはゴマ油ごぼうやニンジンとも絡まって美味しい。

しかし、一番衝撃を受けたのはスカッシュ!

 

大津島の特産らしいスダイダイの酸味と甘味のバランスがすごく美味しい。

柑橘系、最高!

 

うどんの他にカレーもメニューにあって、そっちには隠し味としてスダイダイのジャムが入っているらしい。

1200円、と少し高めだったので今回は諦めたが今度機会があったら食べてみたい。

 

展望台と魚雷見張所跡

回天記念館に行く途中に少し面白そうなところが看板に示されていたので、少し引き返して行ってみることにした。

 

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しかし、それがけっこうハード。

ある程度整備されているとは言え、ほとんど山道。

イノシシが土を掘ったような跡を横目に、ひたすら登山。

 

竹林の中を進むので少し日陰になっているのが救いだが、それでも気温は30度近い。汗が滝のように噴き出してくる。

 

最初の看板から歩くこと約20分、ようやく最初の目的地である展望台に到着した。

…が、取り立てて眺めがいいわけではない。

たしかに周南市街を遠くに眺めることができるが、草木が邪魔して視野は狭いし、謎のモニュメントが立っているだけ。

 

まあ、せっかく登ってきたので写真だけ撮って、次の目的地へ。

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向かったのは、展望台からすぐ近くにある魚雷見張所跡。

 

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うーむ。こちらも何とも言えない感じ。

こういうボロい建物って街中でも結構ある気がする。

こちらも決して眺めがいいわけではないが、戦争の遺構として一見の価値がある…かもしれない。

 

そういえば、ハワイにも似たような見張所跡があった気がする。

比べようもないだろうけど。

 

いい運動になった。

 

 

回天訓練基地跡

山を下りて、再び戦争遺構へ。

こちらは、日本で唯一残っているものらしいので少し期待が膨らむ。

 

基地跡にはトンネルを抜ける必要がある。

回天に乗る訓練兵も、このトンネルを通って訓練発射場である基地まで技術者とともに向かったらしい。

 

 

こちらも怪しげな雰囲気なので「千と千尋の神隠し」みたく、気づいたら異世界に飛ばされそうだ。

 

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トンネル内部は路面以外、当時のままにされているとのこと。けっこう綺麗に掘られている。

 

ただ、トンネル内を歩き回っている巨大フナムシが気持ち悪い。

 

路面は整備されてはいるが、トロッコのレール跡が示されていて、イメージを膨らませることができる。

途中、レールが複線になっている部分があり、その辺りでは説明書きされた写真が展示されていた。

 

 

窮地に追いやられた日本軍は回天の乗員を募集して、1300人もの若者を集めたらしい。

 

それが多いのか少ないのかは分からないが、それだけの若者が日本の未来のために命を託したのだなあと感じた。

 

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トンネルを抜けると、目の前に基地跡が見えてきた。

すると突然、野太い男の声が話しかけてきた。

 

びっくりして辺りを見渡すと、どうやら看板横のスピーカーが解説してくれているらしい。

正直、心臓に悪い。

 

説明を聞きつつ看板を読んで、トンネルを振り返ると、今度は入口が蔦に覆われておりラピュタのような雰囲気。少し風情がある。

 

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スピーカーの説明を聞き終え、基地跡へと足を進める。

基地は海岸から海へせり出しており、まさに砦のようになっている。

 

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辺りの海は綺麗に透き通っており、基地跡は小魚の住処と化している。

 

まさに「国破れて山河あり」って感じだ。

 

ここから訓練兵は回天の操縦スキルを磨くべく、出発して行っていたのだそうだ。訓練中に亡くなった人もいたらしい。

どんな気持ちで訓練に臨んでいたのだろうか。平和ボケした自分には到底想像もつかない。

 

ただフェンスに吊られた千羽鶴を見て、彼らのおかげで今があるのだろうと感じた。

 

 

島を散策

とりあえず島の観光地巡りはこれで完了。

時間はまだ15時なので、せっかくだしブラブラ散策していることにした。

 

 

…しかし、何もない。

家しかない。

 

漁村らしく坂道に所狭しと家が建っているのだが、そこが若干尾道らしいだろうか。路地っぽさとか。

 

猫も地味に多いので、そこも尾道らしさを感じなくもない。

 

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井戸や乱雑に組まれた石垣があるなど、いかにも田舎っぽい街づくりだ。

何もない感じが逆に良いのかもしれない。

 

辺りには、波音と船のエンジン音と、トンビやセミの鳴き始めた声くらいしか聴こえてこない。

無心でボーッとする為には絶好の場所だ。

 

30分ほどウロウロしたが何も見つからず、自分自身そういう思いに行き着いたので、ぼんやり海を眺めることにした。

 

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陽も傾き始め、船の出発時刻が迫ってきた。

16:40発で、それを逃すと一時間待ちだというので、それに乗ることにした。

 

 

乗船券売場のお婆ちゃんと少し話をしてみた。

買出しに行くのも大変そうだ。

週一で本土に出るらしいが、交通費だけでも馬鹿にならない。

 

なんと言っても土産品すらない。

気休め程度にクリアファイルは置いてあったが、その程度。

こう言ってはなんだが、過疎問題は深刻そうだ。

 

 

ちなみに、最後の最後に見つけた観光地が樹齢350年の椿。

林の中に紛れるようにして立っている。

大津島での最後の見納めとして、巨樹に挨拶した。

 

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まとめ

大津島は、平和学習ができるとともに、何もないのんびりとした時間を過ごすのに最適な島だった。

 

おまけ

帰路の途中で、防府天満宮に寄った。

七夕ということで祭りを開催しているとのことだったからだ。

 

どうせ笹が何本か立っているだけだろうと思っていたのだが、想像以上にゴージャスで驚いた。

 

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もう少し日が暮れるとライトアップされるらしいが、カップルやら家族連れやらの興奮に呑まれて、とてもその時間まで待てそうになかったので帰ることにした。

 

来年は、講習会で知り合った友人と来てみてもいいかもしれない。

 

 

ブログを始めて今日で一年。

あれから早かったような長かったような…。

あの頃とは色々と状況が変わっているが、一年後の七夕はどんな自分になっているだろうか。

 

楽しい気分で迎えられていられるよう、星に願いを。

GW九州一周旅行!〈最終日〉

最後の最後で、車の故障に見舞われた昨晩。今日はバスで山口まで帰ることになる。

心なしか後輩くんもテンションが下がってしまっており、有終の美を飾るのは難しそうだ。

 

朝、車が山口に向けてレッカーされて行くのを見届け、福岡天神行きのバスへ自分たちも乗り込んだ。

 

福岡観光!

1.モツ鍋を食す(12:00頃)

1、2時間ほどバスに揺られ、無事福岡へと到着。

自分たちの足で来られなかったのは残念だが、一応は九州一周したことになる。

 

本当なら昨晩の時点で福岡に着いてモツ鍋を食べている予定だったので、後輩くんも自分もいまいちテンションが上がらない。

 

しかし、昼でもモツ鍋を食べられるお店があるということを発見。

少しだけテンションを高めつつ、さっそくモツ鍋専門店を目指した。

 

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これがまたスゴく美味しい。

福岡の食べ物は美味しいと聞いてはいたが、これ程とは。モツ鍋自体は前にも食べたことがあるように思えるが、全然違う。クセになりそうだ。

 

昼飯にしてはかなり豪勢だが、福岡名物を堪能できて2人ともテンションを回復できたようだ。

 

自分たちが食べ終わる頃に、外国人2人組が店内に入ってきた。モツ鍋は外国でも人気らしい。

箸の使い方とかモツ鍋を食べた反応とか観たかったが、食べ終わったのにいつまでも居座ることもできないので店をあとにした。

 

2.福岡天神 散策(13:00〜)

とりあえず家まで戻るべく、山口行きの高速バスをコンビニで予約することにした。

タイミングが悪かったのか後輩くんとは別の便(2便あと)になってしまったので、夕方まで一人で過ごすことになった。

 

そうは言っても、後輩くんが乗る最初の便まで少し時間があったので、1時間ほど一緒に天神周辺を散策することにした。

 

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午前中はお互いテンションが下がりぎみだったが、少しずつ回復し普段通りに会話するようになった。

 

取り立てて珍しいものを見られた訳でもないないが、そういう意味では意義ある時間だったように思う。

最後の最後で、落ち込みながら帰宅なんて嫌だし。

 

 

そんな風に神社や洋館、地下街などを散策していると、ぼちぼちバスの時間が迫ってきたので、バス停へと向かう。

後輩くんとはここで一旦お別れになる。

 

しかし、この1時間で天神周辺の土地勘はある程度得られたので、あと2時間ほどの1人自由行動を楽しみたいと思う。

 

 

高速バスに乗り込んだ後輩くんを見送り、最初に向かったのは激安で食べられる博多ラーメン屋さん。

なんと一杯320円で食べられる。

 

特にお腹が空いているわけでもなかったが、福岡まで来て食べないわけがない。

さっそく店の中に入ってみると、先ほど後輩くんと一緒に通り過ぎたときとは打って変わり、少し空いていた。

 

スタンダードなラーメンの食券を購入し、しばらく待っていると豚骨ラーメンが出てきた。

 

まあ、美味しいのだけど、これといった特長はないように思う。安いからだろうか。

すぐにペロリと平らげ、街へと繰り出すことにした。

 

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向かったのは、アクロス山と名付けられたビル。

せっかく来たのだし、福岡市街でも眺めてみようと思ったからだ。

 

全体像が把握できないのだが、建物の壁は斜めになっていて、1フロアごとにちょっとした庭園が広がっている。

言ってしまえば街の中のオアシスといった感じなのだが、いくら登れど頂上にたどり着けない。蜃気楼みたいだ。

 

思っていた以上にしんどく、汗だくになりつつ15分ほど登っていくとついに屋上へ達した。

 

ものすごく景色が良いというわけでもないが、遠くまで見渡すことはできる。

向こうの方には福岡タワーも薄っすら見える。あれが、スペースゴジラの地球に来たときに使われたわけだな。

 

適当にぶらぶらしてみたものの、すぐ飽きてしまったので下山。

今度はビルに吹き付ける風を感じつつ、ゆっくりと階段を下りた。

 

 

次に向かったのは、貴賓館という名のまたしても洋館。

普段は料金を取るそうなのだが、GWということで無料公開しているらしい。

ラッキー。

 

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そんな風にぶらついているうちに、自分が乗るバスの時間がやってきたので、バス停へ向かう。

 

 

福岡は山口から近そうで遠い。

また来る機会はあるだろうけど、そうそう気軽に訪れることは難しいだろう。

 

九州一周旅行の最後としては少々物悲しい感じがしないでもないが、無事に終えられて良かったように思う。

 

九州最後の地、福岡天神を後にし山口へ向かうバスに乗り込んだ。

 

 

九州一周旅行を終えて

その頃、後輩くんはというと先に山口に着き我がアパートまで徒歩で向かっていたのだが、けっこう距離があったので断念してしまったようだ。

 

そこで、伯母に連絡を取り後輩くんを車で迎えに行ってもらうようお願いした。

借りていた車が故障してしまったことは伝えてあったので、一応心配してくれていたようだ。

 

 

しばらくして、自分が乗るバスも山口へと到着し、伯父が駅まで迎えに来てくれたので、そのまま伯母や後輩くんがいるというビッグボーイへと向かい合流した。

 

 

晴れて九州一周旅行を終えた打ち上げ!といった感じではあったのだが、正直いって自分的にはあまり嬉しくはなかった。

 

車が故障してしまったことは仕方のないことではあるのだけれど、自分たちの力で最後までたどり着けなかったというのが、改めてものすごく悔しく感じてきたのだ。

 

後輩くんは、振り切れたのか、あるいはそんな自分を見て気遣ってくれたのか、最早そんなことはあまり気にしていない様子だったが、自分的には有終の美を飾れなかったなという思いが重くのしかかってきた。

 

結局、自分は誰かに頼らないと何も達成できないのか、と…。

 

 

そうは言っても、旅行の最後の方で車が故障してしまったのは不幸中の幸いと言えよう。これが、序盤の方で壊れていたら泣いて悔しんだことだと思う。

何より事故もなく無事に帰って来られたことは、きっと喜ばしいことなのだろう。

 

 

また一周旅行をしようとは思わないけれど、今度行くとしたら一つ一つの県をじっくり回ってみたいと思う。

 

今回の経験が何の役に立つかは分からない。

しかし、なかなか行けないところには行けたわけだし、結果的には良かったのだろうと思う。

少なくとも車のトラブルの対処法については学べたように感じる。

 

 

いまは一時的に車で旅行することに嫌気が刺しているが、たぶんまた行くだろうし、それはそれとして何かしらの過程にしたいと思う。

 

兎にも角にも、無事に帰れて良かった!

 

 

〈GW九州一周旅行〉…THE END.

GW九州一周珍道中!〈8日目〉

九州一周旅行も終盤。ゴールは近い。

 

今日は長崎を観て回る。

行きたい所はたくさんあって、今日中に回れるかはっきり言って微妙だ。

 

幸い天気はいいので、鹿児島のようなことにはならなさそうだ。

できる限り観て回りたいと思う。

 

長崎観光!

出島(8:00頃)

 

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長崎市街へは6:30には着いてしまったので、まだどの施設も開いておらず、しばらく辺りを散策することになった。

 

街には路面電車が走っており、長崎らしい町並みが広がる。

先ずは一番開館時間の早い出島を観に行くことにした。

 

しかし、なかなか駐車場が見つからない。見つかっても高い。

 

長崎はどうやら車移動するには逆に不便らしい。

ネット検索で安そうな駐車場をしばらく探し、なんとか停めることができた。

 

それでもまだ開館時間には早いので、中華街や出島の周りをうろうろと歩いて時間を潰した。

中華街は神戸や横浜のものと大差ないが、それぞれ規模が違うようだ。

大きい順に横浜、長崎、神戸といった感じだろうか。

 

そうこうしているうちに、開館時間になったので早速入館。

一風変わった橋を渡り出島へと上陸した。

 

出島は、いまや無いと思っていたので入れたのは感動である。実際、一回は埋め立てられたようだが、観光用に作り直されているようだ。

 

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内部には屋敷がいくつも建てられており、その中で様々な展示がされている。

当時の世界地図や発明品、日用品などなど。ついつい見入ってしまい、いちいち時間を食ってしまう。

 

急がないと次の観光地に行けないと頭ではわかっているのだが、足を止めて見たい欲が勝つ…。

 

結局、学びたい欲に負けてしまい、昼前まで出島観光に時間を掛けてしまった。

どうやら長崎にももう一度来ないと行けないらしい。

 

 

佐賀観光!

武雄温泉(15:30頃)

いつまでも長崎にいては先に進めないので、名残惜しいが佐賀へ向けて出発することとなった。こんなんばっかりだな。

 

途中、美味しそうなハンバーグ屋さんやお茶屋さんに立ち寄りつつ遂に佐賀の地へと足を踏み入れた。

 

佐賀での観光は、またも温泉。

佐賀にも吉野ヶ里遺跡をはじめとした魅力的な観光地があるのだろうが、連休自体の終わりが見え始めたいま、あまりゆっくりしてはいられない。

 

後輩くんとの討議の結果、電車ではなかなか来られない場所にある武雄温泉というところに行くことになった。

 

寡聞にして知らない観光地ではあったが、温泉旅館自体が東京駅を作った人によって建てられたものらしい。

また、佐賀で初めて電灯が点けられた場所とのことなので、佐賀における明治時代幕開けの地だと言える場所だ。

 

施設のなかには開館当時使用されていた浴槽が展示されており、歴史を感じることができる。

 

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旅館が建てられる以前から温泉自体の人気もあったらしく、伊達政宗吉田松陰宮本武蔵といった錚々たる面子が来ていたのだそうだ。しかも、シーボルトまで来ているという。

 

その人気ぶりを証明するかのように、豊臣秀吉が定めた掟書も展示されており、かなり栄えていたようだ。

 

 

温泉に入ってみると、少し熱いが木で組まれた屋敷も相まって落ち着いた雰囲気だ。

明日には山口へと帰るので、ここがおそらく九州で入れる最後の温泉になるだろう。

最後の最後で、歴史上の有名人も愛した温泉に入れて良かった。

 

 

8日目の終わりに。

今日、観光できた所はあまりに少なかったが、色々と勉強になったので結果的に良かったと思う。浅く広くもいいが、一つの場所に留まって深掘りしてみるのもありだ。

 

あとは山口に向けて帰るのみ。

今度は東に進路を向け、最後の目的地福岡を目指すことにした。

 

車は福岡へと繋がる峠を越えるべく道路を突き進んでいく。

 

 

そのとき、後ろから煽ってくる車を発見。

こちらも負けじとアクセルを踏み込んで一気に坂を駆け上がっていく…と思いきや何か車の調子がおかしい。

 

いつのまにかエンジンランプが点灯し、アクセルを踏むと車ががたがたと震える。…嫌な予感。

 

ひとまず、近場にいた地元の住民に自動車整備工場を教えてもらい、ヒヤヒヤしながらそこへ緊急避難することに。

 

しかし、まさかの閉店中。GW中はどこに整備工場もお休みしているとのこと。

旅の最後の最後で詰んだ。ここまで来てトラブル続きとは泣けてくる。

 

偶然出会った地元のおばあちゃんに相談するも、手立てが見つからず困り果てていたが、後輩くんの入っている保険会が使えそうなだということなので藁にもすがる思いで連絡。

なんとか30分ほどで来てくれることになった。良かったー。

 

しかし、既に夜は遅い。

いまから山口まで牽引してもらうのは無理そうなので、近くのコンビニで一夜を明かすこととなった。

明日はバスか電車で山口まで帰らなければならない。

せっかくここまで来たが、あと少しのところで一周を達成することはできなさそうだ。

明日がどんな1日になるか非常に不安だが、考えても仕方がないので、それらを一旦頭から退け眠りについた。

 

 

TO BE CONTINUED…

GW九州一周 珍道中!〈7日目〉

前日の夕方頃に熊本へと足を踏み入れ、今日は世界遺産で有名となった天草観光する予定だ。

小学生の頃から天草一揆については歴史の授業で学んできたが、あまりよく知らないことも多い。今日は、歴史をたくさんお勉強できそうだ。

 

 

熊本・天草観光!

1.三角港(7:00頃)

今朝も6時には活動を開始して、天草を目指して車を走らせる。

天気は悪くない。朝だからか少し霞んではいるが、気持ちの良い気候だ。

 

途中、有名な港があるということなので立ち寄ってみることにした。

 

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なにやら古そうな建物が建ち並んでいる。

歴史を感じさせる石垣によって港や水路が組まれており、辺りには落ち着いた雰囲気が漂っている。

 

穏やかな波が打ち寄せるその港には釣り人もたくさんいて、気持ちまで穏やかになる。

 

この港は明治時代に作られたもので明治三大築港の一つに数えられており、世界文化遺産にも登録されているとのこと。

 

 

まだ早朝なので、辺りには釣り人くらいしかいない閑散っぷり。

 

大きめの運動場くらいの広さしかないので、ぶらっと立ち寄るにはちょうどいい。

 

洋風の館が多く建っており、それらを写真に収めつつ港をあとにした。

 

2..天草キリシタン資料館(9:00頃)

 

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天草へは橋を渡って行けるようになっているらしい。

この橋自体も、景色がきれいでちょっとした観光名所になっているとのこと。

実際、途中途中でお酒の「いいちこ」のCMとかで使われてそうな趣きある港や海岸を見かけた。

 

天気も穏やかで絶好のドライブ日和である。

 

 

そうこうしているうちに、天草キリシタン資料館へ到着。

天草四郎ミュージアムというものもあるらしく是非とも行きたかったが、時間の都合上そちらは諦めることにした。

 

資料館の近くに行くと、犬の散歩をしているオジさんが話しかけてきたので、少し天草の名所や名物について聞いてみた。

 

この辺りの名物は魚らしく、美味しい刺身が食べられるお店がいくつかあるらしい。後で行ってみよう。

 

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さっそく天草四郎とご対面。

ここでは貴重な陣中旗を展示してあるというので、楽しみである。

 

さっそく中に入ってお勉強。

天草一揆自体は小学生でも知っている事件であるが、その詳しい経緯や内容を知っている人は少ないのではないかと思う。かく言う自分もそうだ。

 

彼らがどのように戦い、どのように命を散らしたのか分からないことが多い。

今回、それについて多くを知ることができた。

 

たった15歳で農民をまとめ上げ、一度は幕府軍を倒した彼らの熱量は凄まじい。そして、その影響力はかなり大きかっただろうことが推察される。

 

彼らに待ち受けていた運命はかなり辛いものだったが、こうして日本独自の文化が残っている以上、決して全てが無駄に終わったのではないのだろうと思う。

 

日本人は比較的宗教には疎いところがあるが、天草の人々のように信仰の自由を求めて必死に戦った者もいたのだということを学ぶことができた。

 

 

3.いけす料理とらや(11:00頃)

資料館で出会ったオジさんがオススメしてくれた海鮮丼を食べるべく、少し早めではあるが昼食をとることにした。

 

店内には生簀があり、いかにも新鮮そうだ。運河のほとりに建っているので窓からは川が見え、さながら屋形船にでも乗っているような気分になる。

漁船や、時には自衛隊の小型船が運河を行き交っていた。

 

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しばらく待っていると、海鮮丼登場。

生簀がいくつもあったので新鮮だろうとは思っていたが、予想以上の新鮮さ。

 

丼に乗ったエビがピクピク動いている。

箸で掴もうとすると、ビクンッと身体を仰け反らすので、思わずこちらもびっくりしてしまう。

 

そこまで新鮮だとやはり味も一品で甘い。

値段的には少し高めだったが、それに見合った料理を口にできたのではないかと思う。

 

 

3.崎津集落(13:00頃)

天草の一大観光名所であり、世界遺産にも登録されている崎津集落に到着した。

 

GWだからか集落近辺へは車の進入が禁止されていたので、少し離れた道の駅に車を停め集落まで歩いて行った。

 

その道中でも、この地域特有の街づくりや不思議なアートなどを見ることができ、町全体に独特の雰囲気を感じる。

 

しかし、それ以外の面に関しては普通の街並みで、わりとよくある道の狭い漁村という印象だ。

 

 

世界遺産とは言え、町には人が住んでおる。

自分たちのような観光客がぞろぞろと家の前を歩き眺められるのは、さぞ嫌だろうなと思いつつ集落の中心部へと向かった。

 

10分ほど歩くと、目玉の教会を発見。

しかし、そこでスタッフの人に声を掛けられた。何やら今は使用中らしい。ミサか何かやっているのだろうか。

 

あと数十分したら内部見学ができるとのことなので、近くの資料館に立ち寄って時間を潰すことにした。

しかも、タダ。ボランティアの人が色々と教えてくれた。

 

話によると、行こうと思っている教会自体は世界遺産ではなく、町全体が世界遺産なのだという。それもそのはず、教会は明治に入り信仰の自由が保障されて以降に建てられたものであり、わりと最近造られたものなのだ。

 

とは言え、教会にもいわくつきかあって、もともと絵踏みが行われていた場所に建てられたそうだ。当時のキリシタンたちの思いがひしひしと伝わってくるようだ。

 

また、この地域では一年中しめ縄を飾っているのだそうだ。その行為によって、自分がキリシタンでないと証明しているのだという。

今でも残っている風習なのか、観光用に掲げ続けているのかは分からないが、改めて特殊な文化だと感じた。

ほかにも、貝殻をマリア像に見立てて崇拝する文化もあったらしく、彼らの信心深さには驚かされた。

 

 

そうこうしているうちに、教会の公開時間に。

教会はカトリック様式で、内部はそれほど広くはないものの、教会らしい雰囲気。世界遺産ではないらしいが、色んな人の思いが教会には詰まっているのだろうなと感じた。

 

近くには神社や、キリシタンゆかりのものもあり、それらを散策しつつ集落をあとにした。

 

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その後、向かったのは大江天主堂。

近くにロザリオ館という資料館があるので、そちらも行きたかったが断念。

教会だけぶらっと観て回ることにした。

 

本当に急ぎ足である。自分へのお土産として謎の餅だけ購入してその場を後にした。

もう一回、じっくりと観て回りたいなあ。

 

4.おっぱい岩(15:00頃)

かなり名残惜しいが、天草観光は終了。

今度は長崎に向かうべくフェリー乗り場へと向かうべく、島の西側を北に向かって走る。

 

しかし、穏やかな天気も相まって海岸線を走るのはとても気持ちいい。

キリシタン資料館で出会ったオジさんもオススメしていたが、本当にドライブ日和だ。潮風が心地よい。

南シナ海を観るのは、初めてである。

 

 

途中、おっぱい岩なるものかあるというので立ち寄ることにした。

 

岩は、磯遊びができるゴツゴツとした岩が乱立する一つだ。

あたりにはアオサが生えており、それを採っている人もいる。

 

味噌汁に入れ放題だ…とばかりに持って帰ろうかと思ったが、やめた。たぶん腐る。

 

海岸をぶらつきながら歩いて行くと、ついに発見。

なるほど、ぱいおつだ。それも大巨乳。

 

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触れば母乳の出が良くなる子宝に恵まれるとかいう話があるそうだが、男だし彼女もいないので、まったくご利益は得られそうにない。

 

とは言え、せっかくなので触ってみる。

童貞なので、周りの目を気にしながらドキドキお触り。…固かった。

 

 

車へと戻る途中、何かの死骸を見つけた。波によって打ち上げられたものらしい。

 

「うわっ、UMA⁉︎」

思わず声を上げてしまったが、よく見てみると、毛が波によって削り取られた猫の死骸。耳もない。

 

一瞬、UMAかと思いテンションが上がったが、ただの猫。

なんだか気味の悪いものを見てしまった。

 

5.原城(18:30頃)

長崎の原城を目指してフェリー乗り場へ。

案の定、車は大量に待っており、長時間の待ちぼうけを食らうことになった。雲仙辺りも今日中に観光したかったが、無理そうだ。

 

辺りを散策するなどして時間を潰すこと1時間半。

熊本・天草を後にし、長崎を目指す。

 

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船に乗ると旅をしているなーという気分になる。

数日前に大隅半島から薩摩半島に渡ったときはあいにくの雨だったが、今日は甲板に出て潮風に当たることができる。

夕日もすごく綺麗だ。

 

 

そのとき、海面から何かが飛び跳ねてきた。かなり大きい。

 

船からは遠いので、目をこらして見てみる。あれは、イルカ…?

 

2匹が仲良く、波の上をジャンプしている様子が見てとれた。

あとで知ったことだが、この辺りはイルカウォッチングが有名らしい。

野生のイルカを見られるなんて、非常にラッキーだ。

 

 

30分ほどの船旅を経て、港に到着。

初の長崎上陸だ。

 

時間はすでに18時。

夜は目前だが、近くに天草一揆の最終決戦地である原城があるというので向かうことにした。

 

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原城は、二度と信者たちに籠城されないよう徹底的に壊されている。

石垣はとことん破壊され、埋められ、幕府の用心深さと執念を感じる。

 

敗北したキリシタンたちは女子供関係なく惨殺されたと言われ、心なしか気分が重くなってくる。

 

城の天守台には供養塔があり、お参りしてその場をあとにすることにした。

以前、テレビで心霊スポットとして紹介されていたので、長居していたら何だかヤバそうだ。

 

野生のキツネを見られたのが唯一ハートウォーミングな出来事だった。

 

 

7日目の最後に。

今日の疲れを取るべく訪れた温泉は小地獄温泉。

六角形の木製屋根が特徴的な温泉だ。

中は少し薄暗いが、店のオジさんも含めてなかなか良い雰囲気。この店でしか売っていないという饅頭を土産として購入した。

 

そして、夕食に立ち寄ったのは、街のなかにひっそりと佇むちゃんぽん屋さん。

自分たちたった2人が店に入るだけでいっぱいになるような小さなお店だったが、穏やかな笑みを湛えたおばあちゃんが、色々と話をしてくれた。

ちゃんぽんは、めちゃくちゃ美味しいというわけでもなかったが、店の雰囲気はとても良いものだった。

 

 

今日は、行きたいところにあまり行けず少し欲求不満ぎみだが、最後に地元の人の優しさに触れることができた。

明日は、長崎市内観光。実質、明日が観光最終日となる。

長崎にも行きたい場所はたくさんある。色々と効率よく観て回りたい。

 

 

TO BE CONTINUED…

GW九州一周 珍道中!〈6日目〉

ここ二、三日目は鹿児県内を観光していたが、今日からは北に進路を取り九州の西側を攻めることになる。

 

幸いにも天気は回復し、観光するにも事欠かない。

しかし、そうは言っても鹿児島にはまだまだ観光したいところがあるので、しばらくは滞在し続けることにはなるのだが。

 

 

鹿児島観光④

1.和気湯(6:30頃)

最初に向かったのは温泉。野湯だ。

先日立ち寄ったコンビニで読んだ観光雑誌で偶然見つけた温泉で、坂本龍馬も新婚旅行で入浴したという由緒ある野湯だ。

 

写真を見たところ、森の中にあって秘湯感がありそうなので行ってみることにした。

 

 

道中、辺りは濃い霧に包まれていた。

雨こそ上がってはいるが、まだその余韻が残っているのだろうか。霧島付近ということもあって何となく幻想的な雰囲気が漂っている気がしてくる。

 

しばらく霧の中を進んでいくと、道は森の中へ。

そうこうしているうちに、霧も晴れてきて和気湯の駐車場へと到着した。

 

辺りは静まり返っていて、ときおり付近の建物からニワトリの鳴き声が聞こえてくる。

 

 

車を停め、川沿いに設けられた遊歩道を5分ほど歩いていくと、少し開けた場所に出た。

 


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温泉は遊歩道の一角にあって、脱衣所も洗面器も何もない。

昼間だったら、人通りもあったかもしれないので早朝に訪れたのは正解だったと言える。

 

そうは言っても、周囲は森に囲まれているので辺りは静まり返っている。マイナスイオンも多そうだ。

 

 

服を置けそうな場所もないので、適当な石の上に置いて、さっそく入浴。

 

水温はぬるめ。

すぐ近くに川が流れているので、せせらぎを聞きながら浸かることができる。早朝ということもあって、鳥の鳴き声も合わせて心地よいBGMだ。

 

浴槽は2つあり、歴史を感じる石垣で組まれている。

屋根も何もないので砂や落ち葉が目立つが、温泉自体は白濁しており身体に良さそう。

温泉は浴槽の底から湧いているらしく、石の隙間から少し熱い湯が出てくる。

 

先日、後輩くんと別行動案が出たときに一人で来ようかと思っていたが、天気の悪い中この温泉に浸かるのは少し厳しだろう。

まさに野湯って感じだ。

 

 

しばらく湯に浸かっていると、後輩くんが謎のカミングアウトをしてきた。

「なんかキンタマが痒い」

 

…はい?

 

彼いわく、ここ数日股間が蒸れたり風呂に浸かったりする時に痒くなるのだそうだ。

 

ぜったいタムシやん。

そういえば最近、温泉に入るとき床に座っている彼の姿をよく見た。おそらく、そこで感染したのだろう。

 

幸いに浴槽は2つ。

これから温泉に入るときは距離を置くことにしよう。

こちらとしても、気をつけなければ。

 

できればシャワーでも浴びたいがそんなものはない。

よくよく考えたら、野湯って衛生的にどうなん?

 

 

それはさておき。

温泉のすぐ脇には、きれいな川が流れている。

風呂上がりに少し辺りを散策して、その場を後にした。

 

 

2.犬飼の滝(7:30頃)

次なる目的地、霧島神宮を目指して車を走らせる。

かなり霧は晴れてきたが、まだ少し霞んでいる。

 

その途中、滝の看板を見つけたので少し立ち寄ることにした。

 

道の脇に展望台が設けられていたので、そこから覗くも霧が濃くてその姿を見ることはできない。

諦めて帰ろうとしたとき、カメラマンがやってきたので少し話をした。

 

そのカメラマン曰く、ここは坂本龍馬も来たらしく、かなり雄大な滝なのだそうだ。

 

うーん、そこまで言われると見てみたい…。

 

すぐ近くに滝の近くまで行ける遊歩道が整備されているということなので、せっかくだし行ってみることにした。

そんなに時間がかかるというわけでもないらしいが、予定外の観光なので少し急ぎ足で歩道に沿って川へと下りていく。

 

 

途中、河原へと出る小道を見つけたので少し行ってみることにした。

きれいな水が流れている。

辺りは大きな岩がゴロゴロ転がっているが、なんだかもう少し行けそうだ。

 

なんて言っているうちに、変な冒険心が出てきて、川に沿ってどんどんと進んで行ってしまった。滝にたどり着けるとも到底思えないのに…。

 

童心に返って、アスレチック気分で川を上るも案の定、滝にはたどり着けず引き返す羽目になった。

さっと観て帰るつもりが、長居してしまった。

 

それでも滝はなかなか壮大で、来て良かったと思える壮観さ。

久々に童心に返って身体を動かせたのも良かったと思う。

 

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予想外に時間を費やしてしまったので、帰りは駐車場のある崖の上まで猛ダッシュ。運動不足の身体にはかなり辛かった。

 

3.霧島神宮(8:30頃)

ついに辿り着いた霧島神宮

アマテラスの孫、ニニギが人間界に降りてきた天孫降臨伝説の舞台だ。

歴史好きの自分としては、是非とも来たかった場所だ。

 

多少霞みがかってはいるが、空は晴れ昨日までの嵐が嘘のように思える。

 

 

さっそく車を停め橋を渡ると、大きな石碑と鳥居が見えてきた。

神宮へと続く階段を上り、少し歩くと展望台があった。

 

天気が良いと開聞岳も見えるそうだが、残念ながら霧が濃いせいでその姿は見えない。

霧島の名に違わない霞みっぷりだ。

近くには龍馬夫妻の看板もある。

 

しばらく歩いていくと、ついに社殿が見えてきた。

思いのほか、赤みも強いし装飾も派手だ。伊勢神宮出雲大社とはテイストが違うらしい。

 

さっそく参拝列に並んでお参りをした。

これで、日本の有名な神様には一通りお参りできたんじゃないかと思う。

せっかくなので、家族へのお土産用に家内安全御守りを一柱購入した。

 

 

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社殿の近くにも、人型の梢があったり風穴があったりと不思議なものがたくさんある。

歴史を感じる裏道などを散策するだけでも面白い。

 

パワースポットということなので

「おらに元気を分けてくれー!」とばかりに英気を養えた気がする。

 

 

4.霧島最古の岩風呂 目の湯(10:00頃)

霧島神宮を離れ10分ほど車を走らせた先に野湯があるそうなので、今度はそこに行ってみた。

 

道路のすぐ脇にあり、秘湯感はあまりない。

公園の脇にある小川って感じだ。今朝の和気湯以上に散策道と整備されており、入浴するにはかなり勇気が要りそうだ。

 

それに、霧島最古の岩風呂ということだが肝心の浴槽にはイトミミズが湧いていた…。

気持ち悪くてさすがに入れない。

 

すぐそばには温水の川が流れており、そこにもイトミミズがちらほらいる。

しかし、せっかく来たので足だけでも入ってみることにした。

 

ふと、水たまりを見ると泥が。

川の流れがある所は砂っぽいが、少し淀んでいる所だと泥が溜まっているようだ。泥パックができる!

 

大分で泥温泉に浸かりたかったが、できなかったので、ここぞとばかりに塗ったくる。さすがに手足だけしか塗らないが、心なしかスベスベする気がする。

 

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そんな風に遊んでいると、家族連れがやってきて、物珍しそうに眺めてきた。

裸にならなくて良かった…。

 

そんな中、声を掛けてきた人がいたので、川の泥を掬って見せたり触らせてあげたりすると喜んでいた。

 

自分たちも童心に返ったように川遊びを楽しみ、結局1時間もここに居座った。

こんな街中に温泉が湧いているなんて、さすが火山地帯だ。

 

 

5.湯之城温泉(11:30頃)

またも野湯。

それも、立入禁止だ。理由は有毒ガスが漂っているせいらしく、あくまで自己責任のもと入浴する必要がある。

 

駐車場に車を停め、山道を歩いていく。

1キロはあるだろうか。結構距離がある。

辺りには硫黄の匂いが漂い、自己責任ということもあってドキドキする。

 

そろそろ疲れが出てきた頃に、目印を見つけたので道を外れ林に分け入っていくと、川を発見。

 

そう、ここも川自体が温泉なのである。

しかし、先ほどとは規模が全然違う。かなり広い。

 

立入禁止ということもあって、周りに人もいない。

 

あいにく、ここにもイトミミズが時おり上流から流れてくるが、面倒なのでもう気にしないことにした。

思い切って、スッポンポンで入浴。

 

川底では至る所から温泉が湧出しておるようで、気をつけないと足の裏を火傷してしまいそうになる。

 

ちょうどいい温度の場所を見つけるのが肝心だ。

しかし、前に来た人が作ったのか分からないが、ちょうどいい浴槽がいくつかあるので、あまり浴槽探しにあまり苦労はしなかった。

 

ここも泥パックが楽しめるので、体に塗ったくる。

思い切って、身体全体に。(このあと、身体から硫黄臭が漂うという悩みが発生する)

 

 

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川そのものが温泉なので、段差のある所に行けば、肩にお湯がドバドバとかかってきてすごく気持ちがいい。

なにより、広いので爽快感がヤバい。

 

すぐ近くでは硫黄ガスが噴き出しており、風向きには気をつける必要があるが、地獄と極楽を合わせたような不思議な空間だ。

最高の秘湯と言える。

 

ここでも長湯をしてしまったが、自分たちが帰る頃にポツポツと人が来だした。

 

男女3人組や夫婦、外人までも来ていた。

彼らは果たして温泉に浸かる気なのだろうか。

 

それにしても、ここは本当に面白い。

離れるのがかなり名残惜しかったが、先を急ぐことにした。

 

熊本観光!

1.神瀬の石灰洞窟(16:50頃)

川の温泉でかなりの時間を費やしてしまったが、ついに熊本突入である。

 

途中、えびの高原やニンニクのよく効いたラーメン屋などに立ち寄りつつ、着実に北上。

 

 

そんな中、熊本に入った直後に面白そうな立ち寄りポイントを見つけた。

 

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山へと続く細い道を登っていくと、それはある。

石灰でできた洞窟らしい。

 

洞窟の前には神社があり、とりあえず参拝。奥にはめちゃでかい洞窟がある。

 

辺りは薄暗く、高千穂の天安河原以上に気味が悪い。

洞窟の中はポッカリと大きな穴が空いており、地の底まで続いているようでなんか怖い。

 

看板によると底には水が溜まっているらしい。

また、穴に背を向けて石を投げ入れると何か良いことが起こるらしいので、さっそくやってみた。

 

…落っこちそうな恐怖感が勝って、けっこう肝が冷える。

 

イザナミが祀られているということもあって、地獄の入口にやって来たような感覚になった。

 

 

2.通潤橋(18:30頃)

日照時間駆け込みで、熊本名所を観光することにした。

 

正直、名前を聞いてもあまりピンとは来なかったが水が橋から流れ落ちる有名な観光名所だ。いつか写真か何かで見たような気がする。

 

辺りは既に薄暗く時間がないので、猛ダッシュ

付近に車を停めて、橋があると思しき川に向かうべく谷を駆け下りていく。

今日はなんだかこんなんばっかりだな。

 

しかし、いつまで経ってもたどり着けない。

途中、吊り橋を通りかかった時に

人を見つけたので、話しかけることにした。

 

…どうやら間違えたらしい。

橋からは五老ヶ滝という滝が見えたので、怪我の功名ではないが、とりあえず写真を撮っておいた。

 

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今度は崖を駆け上がり、急いで通潤橋を目指す。辺りはけっこう暗くなってきている。急がねば。

 

 

車を走らせること5分。やっと通潤橋に到着。

道の駅もあるが、当然ながら既に閉まっている。覗きたかったなー。

 

それに、あれ?

橋から水が出てない…。

 

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時間によるものかとも思ったが、どうやら熊本地震の影響で壊れてしまったらしい。近くに寄ることもできない。

 

レンガづくりのただの橋…。

水こそ流れ落ちてはいなかったが、この橋自体は隣の集落まで水を運ぶ大事な橋なのだそうだ。

 

せっかく来たのに残念だが、早く復旧してもらいたいと思う。がんばれ、熊本。

 

 

駐車場には藁で作られた「美女と野獣」や謎のキャラクターが展示されていた。

高さ2.5メートルくらいあって、かなり大きい。

 

田舎の道の駅は、いろいろとぶっ飛んでて面白いなー。

 

 

6日目の終わりに。

今日は、天然温泉に入りまくれたのが印象に残った。なかなか、あれほどワイルドな温泉もないだろう。

 

ただ、硫黄の匂いが身体に染み付いて、服まで臭いのは考えものである。明日にはマシになっているだろうか。

 

TO BE CONTINUED…

 

GW九州一周 珍道中!〈5日目〉

暦は5月。

ついに新しい時代が始まった。

我らが平成時代が終わってしまった…。

 

昨晩は温泉に浸かりながら、新元号を迎えるという面白い体験をしたわけだが、今日は令和初日。

「元旦は一年の計」という言葉もある。

幸先よい一日を過ごしたいと思う。

 

 

鹿児島観光③!

1.本土最南端、佐多岬(9:50頃)

鹿児島に入って3日目。

昨日は薩摩半島を主に巡ったので、今日は大隅半島に渡って観光する予定だ。

 

相変わらずあまり天気はよくない。

しかし、指宿に来たからには砂風呂に入りたいので、早起きして施設に向かう。

 

 

さっそく車を走らせ、海岸線を進んでいく。

その途中、大隅半島へ渡るフェリー乗り場を見つけた。

 

GWだし、さぞ混むことだろう。もし整理券を配布してあるならもらっておこうということで少し立ち寄ることにした。

 

 

この時点で、まだ6時半。

すでに沢山の車が並んでいた…。

 

警備のおじさんに聞くと、今後ますます乗客が増えて何時間も待たないといけない可能性があるらしい。

 

 

乗り場に立ち寄ったのは幸か不幸か。

このまま指宿で砂風呂に入っていたら、一日中ここで足止めをくらうことになりそうだ。

そうなってしまうと、大隅半島に渡っても素通りしなくてはならない必要がある。というか、その場合はもはや船で渡る必要すらない。

 

 

どうしよう…。非常に困った。

そもそも砂風呂自体、かなりの時間待たされると考えた方がいい。やはり九州一周を目標にしている以上、足止めを食らうことは避けたいところ。

苦渋の決断である。

 

 

審議の結果、砂風呂を諦めて大隅半島へ渡ることになった。

まさに断腸の思い。かなり悔しい。

 

どのみち鹿児島市街も殆ど観光できていない。かなり名残惜しいが、また来ることを誓って指宿を後にすることにした。

 

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30分ほどの船旅を経て、大隅半島へ上陸。

一路、半島の南端もとい本土最南端だという佐多岬を目指す。

 

はっきり言って、個人的には行っても行かなくても構わないのだが、後輩くん曰く、その岬を目指す人が多いらしい。

 

そう言われると弱い。

右に倣えの精神がDNAに染み込んでいる日本人の悲しい性だ。

 

せっかく九州一周しているのだし行ってみようと思う。

こういう機会でもないと、むしろ行かないかもしれない。



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フェリーを降りて車を走らせること30分。

ついに、本土最南端にたどり着いた。

先端付近は、ジャングルっぽい林の中を進んでいく。やはり南端なだけあって植生も熱帯系のものが多いのだろうか。

 

しばらくして、大きな石碑のようなものをみつけた。「本土最南端」と銘打たれており、木々の間から海が見える。

イカーがたくさんいて、写真を撮っていたので自分たちも便乗した。

 

 

道はまだ先にも続いていて、何かがありそうだ。

しかし、車が混んでいるようなので、とりあえずそこに車を停めて歩いて先に進む。

 

ほんの数十メートル歩くと、開けた場所にでた。ここがゴールらしい。

 

大きな南国っぽい木がお出迎え。

キジムナーでも出てきそうな感じだ。

 

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端まで行くと、東シナ海が望める展望台があり、大海原を眺めることができる。

 

あいにく今日は曇っているが、晴れた日には屋久島や種子島も見えるのだという。

 

近くには道の駅もあり、最南端に関連したグッズが販売してあった。

レジでは、東西南北の端を踏破するスタンプ帳なんかが売ってあり後輩くんは買っていた。

端攻めする気らしい。

 

 

屋内では、何十年も前にこの近くに移り住んだ人の苦労話の記事が展示されていた。

何か感動系の話が書かれているのかと思い読んでみることにしたのだが、思っていたのと全然違った。

最初から最後まで、ここは不便だと文句を言っているだけ。

 

なんでこんな記事を展示しているのか不思議だ。

てっきり、何だかんだ郷土愛に目覚める話かと思ったのだけど。

 

 

しかし、実際この辺りは整備されるまでジャングル状態でかなり不便だったらしい。

地元の有力者が、ここを観光地にするべく先ほど走ってきた道を整備したらしく、その時に南国感を抱いてもらえるよう街路樹を植えたのだそうだ。

 

ジャングルっぽい森はただの演出なのだろうか。色々カオスすぎてよく分からん。

 

 

辺りをうろうろしていると、歩いてまだ先に行けるようだ。よく見たら、岬の先に灯台のほかに建物もある。しかし、意外に距離はありそうだ。

 

雨が降って来たこともあって、今回はここで引き返すことにした。

後輩くんは、またここに来ると行っていたが、電車も通っていない以上なかなか難しいと思う。

 

何はともあれ、令和初日に本土最南端に来られたのは記念すべきことだと思う。

 

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2.菅原神社&漬け丼(12:30頃)

雨が降ったり止んだりと、ぐずついた天気が続く。

 

とりあえず、佐多岬を後にしてコバルトブルーの景色で有名な滝を観に行った。

しかし、天候は悪く滝の水量も多いことから近くに行けず、ただ単に轟音を立てて流れる滝を見るに終わってしまった。

ついてないなあ。せっかく来たのに。

 

仕方ないので、ひたすら桜島を目指して車を走らせる。

 

 

その途中、少し面白そうな神社を見つけたので少し立ち寄ることにした。

 

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その名も菅原神社。

名前の通り、菅原道真を祀った神社のようだ。説明看板を読んだのだが、いまいち道真さんとの縁がよく分からない。

 

しかし、この神社の特徴は他にある。

参拝するにはロッククライミングしなくてはならないのだ。

 

浜辺に鳥居があり、少し歩くと小高い丘にたどり着く。社殿はその上にある。

 

 

写真では分かりにくいが、そこへと続く階段はかなり急。

そのため、階段にはロープが設置されており、参拝するには崖みたいなところを登っていく必要がある。冒険してるみたいで思わず童心に帰る。

 

有名な神社なのか否か定かではないが、面白い神社を見つけることができた。

 

 

昼時間になってきたので、そこから10分ほど車を走らせ昼食を取ることにした。

 

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注文したのは、つけ丼。

待合室に地元の小学生が書いたと思われる新聞が何枚か置いてあって、そこにオススメメニューとして紹介されていたからである。

 

人気のお店らしく、席に座るまでかなり待たされたが、海岸沿いに建っているだけあって魚が美味しく、特に煮付けはなかなか良かった。

 

店内の雰囲気も漁師店といった感じで、活気があった。

 

 

3.テイエム牧場温泉(14:20頃)

次に向かったのは温泉。

後輩くんによると、かなり個性的で面白そうな温泉だという。

 

名前からして山の中にありそうだが、場所は海岸沿い。大々的に宣伝しているわけでもないので少し分かりづらかった。

 

車を停め、堤防みたいなところを少し歩くと受付がある。

どう見ても近くに牧場があるようには見えないが、入口自体は何となく牧場っぽくはある。受付を済ませて、庭園の中を突っ切り温泉へ。

 

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浴室への扉を開けてびっくり。

そこには鍾乳洞のような世界が広がっていた。これは、すごい。

 

よっぽど泉質が濃い成分なのだろうか。

浴槽には黄土色をした鉱物のようなものがびっしり付着している。

浴槽内に設置された木製の柱や手すりにも張り付いていて、触ってみると石のように固い。というか、もはや完全に石。

 

もちろんお湯自体も、その成分を含んでいるためオレンジ色に濁っていて、浴槽の底が見えない。

底にも成分が付着しているのか、床は凸凹していて、本当に洞窟の中に入っているようだ。

水温はぬるめ。

 

建物自体もなかなか味のある雰囲気。

はっきり言うとボロい。木でできた骨組みがむき出しだし、壁や屋根はトタン。

 

海岸に建っているので、台風とかで強風に煽られても大丈夫なのだろうかと少し心配になってしまう。

実際、今日は風が強いのでトタンがバタバタいっている。

 

 

しかし、それも一つの味。

平地にあるとは言え、ここはかなり秘湯感が漂っている。

しばらくして、子どもづれの家族が来たが、この冒険チックな温泉はさぞ面白いんじゃないだろうか。

 

 

風呂から上がり、受付や地元の人と少し話をした。

 

そこで初めて、この奇妙な名前の温泉について知ることができた。

 

この温泉近くに牧場があって、そこに有名なテイエム何とかという名前の競走馬が昔いたのだそうだ。

変わった名前の温泉だと思っていたが、そこに由来しているらしい。地元民よ、競馬好きすぎるやろ。

 

 

また、泉質はやはり濃いそうで、温泉を通すパイプを一年で入れ替える必要があるのだという。何となく、すごく身体に良さそうな気がしてきた。

 

記念にパイプに付いていたという付着物の石のカケラをもらい、温泉を後にした。

 

 

4.桜島観光(16:00頃)

やっと桜島へ到着。

しかし、天気が悪くその雄姿を見ることはできない。

 

ひとまず島の南沿岸部に沿って、西へ向かうことにした。

 

 

やはり、火山地帯は植生が違うらしい。

島の中に入れば入るほど針葉樹が増え、広葉樹はほとんど姿を消す。葉っぱが燃えてしまうからだろうか。

 

途中、展望台を見つけたので立ち寄ってみた。

 

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遊歩道に入って早々、針葉樹と溶岩が織りなす林に突入した。

なんだかジュラシックパークみたいだ。

 

地面には火山灰と思われる黒い砂のようなものが大量にあって、少し触ってみる。

雨で濡れていて、いまいち普通の砂と違いがよく分からなかったが、初の火山灰。感動の対面である(?)。

 

そんな野性味溢れる遊歩道を歩いていくと、やっと火山が見えてきた。

と言っても、山頂付近は雲で覆われており、見えるのはまだ麓部分のみ。大きいのだろうが、全体像がよく分からない。

 

 

すでに16時過ぎ。

あまりゆっくりもしていられないので、駐車場脇にあった建物内のパネルをざっと見て、その場を後にした。

 

 

次に向かったのは、桜島を観るのに最も近い湯之平展望台。

閉館時間が迫っているので、車をぶっ飛ばす。

 

しかし、残念ながら、ここでもその姿を観ることはできなかった。

むしろ、雲が近くなって余計に見えづらくなった。カメラに収めようにも雲しか写らない。

 

閉館時間には間に合ったので、売店や説明パネルをざっと見て展望所を後にした。

せっかく急いで来たのになあ。

 

 

仕方なく再び麓に下りて、近くに桜島ビジターセンターなる施設があるそうなので寄ってみることにした。

しかし、そこも閉館時間ぎりぎり。受付の人に5分だけという約束をして中を見学させてもらった。

 

館内では、桜島の成り立ちはもちろん、その影響や植生などを学ぶことができる。できることなら、もっとゆっくり見学したかったが仕方ない。

 

ここでは、簡単に桜島の歴史や植物がどのようにして生えているのかを学んだ。

 

 

近くには公園があり、センターを出たあと少し散策してみることにした。

園内では錦江湾が望め、足湯もある。

 

一般的な海岸沿いの公園と違い、ゴツゴツとした溶岩が並ぶ散策道は桜島ならではと言える。

 

 

気づけば天気が回復しつつあり、錦江湾は夕陽に照らされ綺麗に輝いている。

そうこうするうちに、桜島が見えてきた。

 

もう少し早く晴れてきて欲しかったが、最後の最後に鹿児島の目玉というべき桜島を見られて良かった。

 

 

その後、道の駅に立ち寄り桜島大根を見たり、長渕剛像を見たり、火山灰に埋もれた鳥居を見たり、と夕暮れが迫るなか急ぎ足で桜島観光をした。

今度来るときは、是非ともゆっくり観光したい。

 

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5日目の終わりに

その日、最後に訪れたのが江ノ島温泉。

錦江湾沿岸に建っている。

 

取り立てて特徴のある温泉ではないが、昔ながらのシンプルな温泉で、風情がある。鹿児島では、こういったタイプの温泉が多いのかもしれない。

 

地元の人が集まる憩いの場になっているようだ。

 

温泉から上がると、海風が心地よい。

そこには、昼までの暴風雨が嘘のように、穏やかな錦江湾が広がっており、自然と穏やかな気分になる。

 

今回の雨にはいろいろと迷惑をかけられたが、最後に桜島も見られたので良しとしよう。

終わりよければ全て良し。

 

明日からは天気がよくなりそうだ。

しっかりと体力を回復させて、今度は九州の西側を攻めることにする。

 

 

TO BE CONTINUED…

『ゴジラ キング・オブ・モンスター』観た感想

レジェンダリー版ゴジラの続編を観てきた。

ゴジラ映画は子どもの頃からよく観ていたし、今回の映画も楽しみにしていたので少し感想を書いてみようと思う。

なるべくネタバレしないよう注意して書いていく。

 

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前作を振り返って

前回の作品、いわゆるギャレゴジは総合的には面白かったのだが、個人的には少し物足りないような印象も受けた。

ゴジラが善玉として描かれすぎている気がしたからだ。

 

 

もちろん、ゴジラは作品ごとに印象が違うし、それに応じて彼に対する印象は人によって異なる。

だから、これはあくまで自分にとってのゴジラ像と合わなかったというだけに過ぎない。

 

しかし、それを前提に話を進めると、一番ガッカリしたのがゴジラが子供たちの乗ったバスを爆撃から助けたシーンだ。

ゴジラ、めっちゃ良いやつ…。

 

ストーリー的にも、何だかガメラっぽい。

 

 

ゴジラは、初代で語られたように伝説の荒ぶる神なのだから、人間など意に介さない毅然としたキャラクターでいて欲しい。

 

その点、前作のギャレゴジは人間にとらわれがちな印象を受けた。

 

 

今作のゴジラは。

今作では、その点は上手く描かれていたように思う。

 

今作でも、主人公の女の子を助けたり地球を救っていたのだから、大きな変化はなかったかもしれない。

 

しかし、しっかりと恐怖の対象として描かれていたと思う。

 

 

先ほどは、前作をガメラっぽいと表現したが、あえて例えるなら今作は『ガメラ3 邪神覚醒』(以下、G3)っぽいと言えるかも知れない。

G3におけるガメラは、ただの地球を救う神ではなく、善悪など関係ないモンスターとして描かれている。

 

 

今作の『ゴジラ キング・オブ・モンスター』(以下、ゴジラKOM)では、G3と同じように、敵怪獣との闘いの中でゴジラが人間たちにいちいち慮っているような演出はない。

ただただ必死に戦っている。

 

大自然を体現するかのごとく野性味があって、畏怖の対象であるゴジラ

やはりゴジラは、恐怖あってこそ存在感や威厳があるように思う。

 

 

作品の感想

この映画で特筆すべきは、登場キャラクター。

ゴジラシリーズではよく知られた人気怪獣が、ついにハリウッドデビューを果たしている。

その登場怪獣というのが、東宝三大怪獣に挙げられるラドンモスラ、そしてゴジラの好敵手キングギドラだ。

 

待ちに待った、ハリウッドで描かれる怪獣バトル。

その情報を仕入れ以来、さぞ迫力ある闘いになるだろうと期待を膨らましていた。

 

 

そして臨んだ今作。

 

 

さすがは、ハリウッド!

日本に比べてCGのクオリティがとてつもない。違和感を抱くシーンはほとんどなく、迫力満点だ。

カメラワークも上手くて臨場感が半端ない。

もちろん、重量感もしっかりある。

 

 

映像が綺麗だし、各怪獣の見せ場がちゃんと設けられている。

悔しいが、日本で同じクオリティのものを作成するのは、かなり難しいんじゃないかと思う。それくらい大迫力だ。

 

 

また、随所にゴジラシリーズのオマージュが見られて二度楽しめる点も評価ポイントだ。

ゴジラ初見の人はもちろん、往年のゴジラを知っている人へのサービスが嬉しい。

 

 

ゴジラモスラのオリジナルテーマ曲が流れるのも鳥肌ポイントだと言える。

 

前作では新しいテーマが使われていたが、やはりこのテーマ曲あってのゴジラなのだと改めて感じた。

それが流れるだけで、期待感や高揚感が生まれる。

あの曲は、ゴジラの応援歌でありアイデンティティなのだ。

 

 

鳴き声がオリジナルにかなり近いのも興味深い。

前作では、なんだか掃除機が詰まったような鳴き声で、若干の違和感があったのだが、先述したテーマ曲も相まってゴジラがちゃんとゴジラだ。

そこまで、日本に寄せなくてもいいんじゃないかという気がしなくもないが、思わずニヤニヤしてしまう。

 

 

そしてストーリー。

 

闘い系の映画はストーリーが疎かになりがちなので心配していたのだが、杞憂だった。

しっかりと前作を踏まえており、人間ドラマもちゃんと作り込まれている印象を受けた。感動できる。

 

 

個人的には、渡辺謙演じる芹沢博士の

「敵に直面したとき大事なのは、それと和睦することだ」

という言葉に感銘を受けた。

 

少し違ったかもしれないが、ただ対峙し対抗するのではなく妥協点を見つけることの大事さを気付かされた。

 

怪獣映画、なかでも怪獣プロレス系のものは内容が希薄になりがちだが、しっかりとメッセージ性もあったのではないかと思う。

 

 

しかし、それにしてもレジェゴジはやはりガメラっぽい。

 

一度、瀕死状態まで追い込まれて復活する流れは、まさしくガメラ映画を想起させる。

加えて、今作の主人公は前作で家族を失っており、G3の主人公に通じるところがあるように思える。

 

レジェゴジは、ガメラを意識しているんだろうか。

ストーリー的には面白かったし感動できたので、別に構いはしないのだが。

 

 

なにはともあれ、非常に面白かった。

前年に公開されたアニメゴジラでは戦闘シーンがいまいち描かれず、何となく欲求不満だったのだが、それを一気に解消させるだけの迫力があった。

ほとんど言うことなし。

 

 

しかし。

あえて文句を付け加えるなら、もう少しラドンモスラに活躍させて欲しかった。

各自、せっかく登場シーンはカッコいいのに、実際の戦闘シーンはほとんどといって描かれていない。

その分、ゴジラキングギドラの闘いが描かれていると言えなくもないが、もう1-2分くらいモスラたちを描いてくれても良かったはずだ。

そこが惜しいと感じた。

 

 

でも、まあ不満点はそれくらい。

総合的にめちゃくちゃ面白かったと思う。まさにスペクタクル映画という言葉がぴったりだ。

 

 

次回作は、ついにゴジラキングコングが闘うという。

日米それぞれの国の代表が闘うようなものだ。

 

以前の『キングコング対ゴジラ』は全体的にユーモラスな雰囲気で、勝負の行方も引分け状態になってしまっていたが、今度はどのようになるだろう。

 

今までの流れ的にシリアス系のストーリーにはなりそうだが、世界の秘密が明らかになるなどするのだろうか。

そして、今度こそ雌雄が決するか否かも気になる点だ。

 

前作、今作と面白かったぶん、次回作にも期待したいと思う。