熊本旅行に行ってきました。【2日目】
熊本旅行2日目。
車内の寝心地が悪いせいか夜中に何度も目が覚め、最終的に5時過ぎには寝ることを諦めた。
仕方がないので、宿泊していた「道の駅」内を寝覚めの運動がてら少し散策。
昨晩は暗くてよく見えなかったヤギやウサギたちに、朝の挨拶をした。
かわいい看板ウサギたちに別れを告げ、さっそく車を走らせた。
熊本北部めぐり
6:30 有明海眺望堤防
最初に訪れたのは有明海を眺められると言う堤防。
朝日に照らされた干潟を期待していたが、あいにくたっぷりの海水で満たされていた。
遠くには昨年訪れた長崎の島原半島がよく見える。少し懐かしい。
すると、たまたま堤防を散歩していたオジさんに話しかけられた。せっかくなので、しばし歓談。
その付近の話や、堤防から見える景色の話を20分ほど聞いた。
やっぱ旅先で出会う現地の人と話すと、遠くまで来たんだなと実感する。
使う語彙やアクセントの違いが会話の端々に感じられて面白い。
ただ、たまに何を言っているのか分からないことがあった。
9:00 三池炭鉱-宮原坑
次に訪れたのは三池炭鉱の宮原坑というところ。
三池炭鉱と言えば、盆踊り大会で流れる炭坑節が有名だ。
宮原坑に着いたのは、7:00過ぎ。
施設が開くのは9:00かららしいので、まだ2時間近くもある。
周りを少し探索しようかとも思ったが、昨晩はあまり眠れていないので仮眠を取ることにした。
しかし、まだ朝にも関わらずすでに暑い。
気温はぐんぐん上がっていくので、なかなか寝付けない。
車のエアコンを時折付けつつ、小一時間ほど眠ることができた。さすがに眠い。
そうこうしているうちに8:30になり、ボランティアのガイドさん達がやってきた。
ガイドができるのは9:00からだが見学はしてもいいとのことで、先に少し見させてもらった。
補修はしているものの、100年近い昔に立てられた櫓にしては、かなりきれいに残っている印象。
周りは閑静な住宅地で、こんなところに世界遺産があるなんて不思議だ。
写真を時折撮りながら、一人ぶらついていると時間になったようで、ガイドさんが駆け寄って来てくれた。
施設内を案内されつつ、三池炭鉱自体の歴史や設備の使われ方などを聞くことができた。
驚くことに、平成の初期まで稼動していたのだという。どうりで綺麗なわけだ。
日本の近代化にあたり、三池炭鉱が明治政府によって開発され始めた頃は、換気設備が整っておらず、かなり劣悪な状況だったらしい。
就労者を募っても集まらない状況が続いたので、やむなく囚人を働かせることになったらしいが、過酷すぎて「修羅坑」と呼ばれ恐れられていたそうだ。
一人でぶらついているだけでは知り得ないようなことを、ガイドさんから色々と教えてもらい大満足。
ガイドさんのサービスで、現地の炭坑節を聞くこともできた。
今後、盆踊り大会で炭坑節を耳にした時は、今日のことを思い出すだろうなと思いつつ、ガイドさんに感謝を伝えてその場を後にした。
10:00 三池炭鉱-万田坑
続いても、三池炭鉱の跡地。
すでに宮原坑でたくさん話を聞けたので十分な気もしたが、ここまで来たからにはと思い立ち寄ることにした。
先ほどの宮原坑は住宅街にポツンとある遺構といった感じだったが、こちらは土産物店などもあるちゃんとした資料館だった。
見学料を支払い、建物の方に進んでいくと再びガイドのおじさんが説明をしてくれた。
基本的には、先ほどの宮原坑で聞いた話と同じなのだが、建物のボリュームが違うので話の入りやすさが違う。
ネット検索しただけでは知りえないだろう、こぼれ話なんかも聞くことができ有意義な時間を過ごすことが出来たように思う。
12:30 馬丼を食す
そうこうしているうちに、昼時間がきたので店探し。
熊本は馬肉が有名らしいので、せっかくだし食べてみたい。
しかし、馬刺しとなるとそれなりに値段も張ってしまう。
リーズナブルに食べられるところを探していると、馬刺しではないものの「馬丼」なるものを安くで提供してくれる店があるというサイトを見つけた。温泉も併設されているらしい。
さっそく車を走らせ、いざ馬丼実食!
お店は地元感あふれる雰囲気で、中はわりと広い。
店員さんも、ザ・地元のおばちゃんって感じだ。
馬肉は特に臭みもなく、おいしくいただいた。サービスでアイスバーまで頂いた。
こういいう地元ならではのお店でご飯を食べるのも旅の醍醐味だと思う。
その後、体にまとわりついた汗を流すべく、店の隣にある温泉に入りさっぱりした。
14:00 熊本市内
お腹を馬丼で満たし、いざ熊本市内へ。
市街地に出ると路面電車が走っていた。熊本にも路面電車があったんだなあ。
普段の運転では路面電車と並走することはないので、少し緊張する。
10年ほど前にも、家族で熊本を訪れたが記憶がすでに曖昧だ。
路面電車のことなんてすっかり忘れていた。
熊本城に寄れればいいなと思ったが、想像以上に観光客が多く、駐車場代も高そうなので諦めた。
都市部において、自動車はやはり邪魔でしかない。
今度、電車か何かで来たときにまた訪れるとしよう。
市内では特に何をすることもなく、コンビニのトイレだけ借りて街をあとにした。
あとで気づいたが、県庁のルフィ像くらいは見てもよかったな。
15:00 長部田海床路
熊本をさらに南下。
熊本市の隣にある宇土市に、長部田海床路というものがあるらしいので見に行くことにした。
昔、お酒のCMで使われた場所らしく、有明の干潟らしさを存分に味わえそうな場所。
到着してみると、意外と観光客が多い。
家族連れはもちろん、カップルも多い。地元民のちょうどいいドライブスポットになっているのかもしれない。
時間的にも、ちょうど海が干上がっており堤防の端の方まで歩いて行けそうだ。
折角なので、奥まで歩いてみることにした。
あわよくば、ムツゴロウを触ってみたい。
そんなことを思いながら、歩いていると早速ムツゴロウを発見。干潟の上をぴょこぴょこと飛んでいる。
ごめんね、昨日仲間を食べてしまったよ。
焼きあがったらグロテスクな見た目だったが、普通に生きてる分にはかわいらしい。
残念ながら触ることはできなかったが、獲ってるところを遠巻きに見ることができた。
他では、あまり体験できない干潟を堪能しさらに南を目指すことにした。
19:00 湯川内温泉かじか荘 in 鹿児島
そこから先は、ずーっと運転。
特に立ち寄るほどの目ぼしい観光地を見つけることができなかったので、時折休憩しつつも熊本の南端を目指した。
本日の最終目的地は、熊本を通り越し、鹿児島県の出水市にある温泉。
山の中にある湯川内温泉だ。
画像を見る限り、透き通った温泉ですごくよさげ。
山の中にある感じも、秘湯感たっぷりだ。
到着した時間はわりと遅めだったのだが、こちらも意外と訪問客が多かった。
地元民が知る隠れた名所なのかもしれない。
先に、奥の方にある温泉に浸かった。
辺りは、川のせせらぎとヒグラシの鳴き声がこだましている。
時間がゆったりと流れ、都会の喧騒とは程遠い。
自然と心が洗われ穏やかに気持ちになる。
やっぱり秘湯はいいなあ。
30分ほど湯につかり、もう片方の温泉へ。
閉館時間が近づいていたので、このころには自分一人の貸し切り状態になった。
画像で見た通り、湯は透き通り湯舟の底に沈められた石も相まって川に浸かっているようだ。
あー、ここに住みたい。
身体を洗う場所がない点が少し残念だが、心と体をリフレッシュすることができた。
21:00 道の駅にて職質される
夜ごはんを食べるために、熊本の水俣市へと戻り適当にラーメンを食べた。
2日連続でラーメンは少しきついが、時間的にも空いている店はラーメン屋くらいしかない。
とりあえずお腹を満たし、本日の寝床探し。
適当な道の駅で今日も車中泊をする。
が、なかなか暑くて寝付けない。
かと言って、窓を開けると蚊がどんどん入ってくる。
そんな風に寝たり、蚊と戦ったりして夜を過ごしていると、ふいに車の窓をコンコンと叩かれた。
えっ、変な人に絡まれた?と思いつつ窓の外を見遣ると、そこには警察官がいた。
夜中に車内ランプが灯っていたのを見て、怪しんだのだそうだ。
カーセックスでもしてると思ったんか?笑
仕方がないので、ここまで来た経緯を話し免許証を渡した。
山口まで一人で運転してきたことを伝えると、「行動力すごいっすね」と褒められた。
こっちは、人生初の職質にあったドキドキで、それどころではない。
結局、何ということもなく警察官は帰っていった。
しかし、こちらはすっかり目が覚めてしまった。
その後も蚊との熾烈な戦いを繰り広げながら、夜を明かした。